オシキャットの歴史

オシキャットはアメリカのミシガン州に住むブリーダーの手によって誕生したとされています。このブリーダーは、アビシニアンの毛色を持ったサイアミーズ（シャム）を作出しようと、アビシニアンとサイアミーズを交配させました。その結果、体に斑点模様のあるオス猫が1匹生まれ、トンガと名付けられました。これがいわばオシキャット第一号です。
ただ、このときはあくまでアビシニアンの毛色を持ったサイアミーズ（シャム）を作りだすことが目的だったので、トンガは去勢しペットとして譲ってしまいました。
その後、多くの愛好家がトンガのような美しい斑点模様を持った猫を作出しようと、同じようにアビシニアンとサイアミーズを交配させたり、アメリカンショートヘアも加えて交配したりして現在のオシキャットが誕生したのです。

特徴

体型、体の大きさ、見た目

オシキャットは「セミフォーリン」と言われるボディタイプで、がっちりとした骨格と無駄のない、引き締まった筋肉を持ち合わせています。そのため、細身ではありますが、抱き上げるとかなりずっしりしています。
頭部は丸みのあるくさび型で、目と耳が大きく、ヤマネコのようなワイルドさがあります。

毛色、毛質

オシキャットの大きな特徴ともいえるのが、ヒョウ柄のような体のスポット模様です。この模様は、アメリカンショートヘアに多い「クラシックタビー（渦巻き状の縞模様）」が変形したものだとされています。
毛色は代表的なタウニーのほかにチョコレート、シナモン、ブルー、ラベンダー、フォーン、シルバーとエボニーシルバーの組み合わせで計12色が公認されています。

猫の被毛には毛が二重になっているダブルコートと、毛が一重のシングルコートがありますが、オシキャットはシングルコートです。毛質は短毛ながらサテンのような滑らかさがあります。

目の色

目の色はグリーン、ゴールド、イエロー、オレンジなどブルー以外の色であれば認められています。

性格

凛々しく、野性味あふれる見た目とは裏腹に、非常に甘えん坊な性格をしているので、いつでも猫と一緒にいたい人にぴったりです。社交的な面も持ち合わせているので、飼い主さん以外の人と接するのも好きですし、犬など他の動物とも仲良くすることができます。

オシキャットは活発で運動が大好きなので、ときには家の中を走り回ってしまうこともあります。ひとり遊びよりも人にかまってもらう方が好きなので、ぜひ一緒に遊んであげてください。

オシキャットの飼い方

飼育環境

オシキャットは寒さに弱い猫種なので、特に寒さ対策をしっかり行ってあげる必要があります。ペット用のヒーターやホットカーペットを活用して、冬でも快適に過ごせる環境を整えてあげてください。
また、孤独が嫌いで飼い主さんへの依存心が高い傾向にあるので、寂しさを感じさせないような工夫もしてあげなければいけません。できれば頻繁に留守番をさせるということは避けたいところですが、どうしても家を空ける機会が多くなってしまうのであれば、多頭飼いや他の動物と一緒に飼ってあげることも検討してみてください。

食事

オシキャットは体が大きく成長するので、子猫のときは高タンパク、高カロリーな食事が必要ですが、成猫になったら量を調節して肥満にならないよう、管理してあげましょう。

お手入れ

オシキャットはシングルコートなので抜け毛が比較的少なく、毛も短いのでブラッシングはそこまで頻繁に行う必要はありません。ただ、飼い主さんとコミュニケーションを取ることが大好きなので、ごほうびとしてブラッシングしてあげてもよいでしょう。
ブラッシングは抜け毛を除去するだけでなく、マッサージ効果があったりや毛球症（毛づくろいによって飲み込んでしまった毛が消化管内にたまってしまい、胃や腸でさまざまな症状を引き起こす病気）の予防になったりします。

しつけ

知能が高いので、しつけはしやすいです。トイレやご飯の場所を覚えるだけでなく、トレーニングをすれば犬のように「オスワリ」といった指示に従うこともできますし、投げたボールを飼い主のもとに持ってくるなどの芸も覚えることが可能だと言われています。

気をつけたい病気

オシキャット特有の病気というのはありませんが、場合によっては交配に使われたアビシニアンやアメリカンショートヘアなどが発症しやすい病気を引き継いでしまうことがあります。
他にも、猫全般がかかりやすいとされている皮膚疾患や尿路疾患に注意が必要です。

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