ヨークシャーテリアってどんな犬？

ヨークシャーテリアはイギリス生まれの犬種で、ヨーキーという愛称でも親しまれています。海外では友人や子どもを愛称で呼ぶ際、語尾に「ie」や「y」をつける習慣があり、ヨークシャーテリアの場合も親しみをこめて「Yorkie(ヨーキー)」と呼ばれるようになったと言われています。

特徴・性格分析

ヨークシャテリアと言えばあの美しい被毛に快活で元気な性格が魅力的です。元々ネズミ捕りのために作られましたが、ヨークシャテリアの特徴でもあるブルーの毛色・絹のような美しい被毛・トライカラーといった宝石のような美しい見た目は、様々なテリア種との交配の賜物です。テリアの活発さと自信にあふれた気質をしっかり引き継ぎ、その見た目と性格の良さが今もなお人々を魅了している理由でしょう。表情も非常に豊かできれいな被毛からのぞくつぶらな瞳からは、いろんな感情を感じ取ることができます。

その美しい見た目から上品な印象を受けますが、かつては害獣であるネズミを捕まえていました。狩猟犬であったことから負けん気と警戒心が強く、獲物をどこまでも追いかける粘り強さをもっています。

平均身長・体重

ヨークシャーテリアは成犬になっても体高(地面から背中までの高さ)が18～23㎝、体重2～3㎏ほどなので、女性が抱いていても苦にならない大きさ・重さです。

気を付けたい病気

• ・尿石症
• ・膝蓋骨脱臼
• ・気管虚脱
• ・先天性門脈シャント

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ヨークシャーテリアの寿命と気を付けたい病気

毛色・見た目

美しく可憐なダーク・スティール・ブルーの被毛を持つヨークシャテリアですが、実は生後2～3カ月頃までは真っ黒な被毛なんです。そこから成長するにつれ、頭から体にかけて褐色、スティールブルーへと変化していきます。被毛は長くしなやかでいろんな姿を楽しむことができますよ。顔から尻尾まできれいに中心から流れるように分かれる被毛に加え、コンパクトな体つきやバランスの良い体格からは、かつて貴族に愛されていたことが伺える気品が感じられます。

ヨークシャーテリアの飼い方

食事について

食事の量は、基本的にフードのパッケージ記載されている量に従います。しかし、中には食が細い子もいるので、食事量が適正かどうかは便の状態を目安にしてみてください。便が柔らかすぎる場合には適正量より多く、逆に硬すぎてポロポロしている場合には適正量より少ない傾向にあります。

食事の与え方は個体差だけでなく、年齢によっても変化します。たとえば、子犬ときは量がそこまで食べられないので、1回に与える量は少なくして3～4回にわけて与えます。さらに、消化しやすいようにドライフードはお湯や犬用のミルクでふやかします。
成犬になってからは食べられる量も増えて、消化機能も高くなっているので、食事の回数は2回にして、1回の食事量を増やします。
ライフステージの変化に伴って与えるフードを切り替える際は、いきなり変えるのではなく、もともと食べていたものに混ぜて少しずつ慣らしていくようにしましょう。

運動について

ヨークシャーテリアは活発で遊ぶことが大好きなので、運動の時間は毎日しっかり確保してください。
ただ、体が小さい分、運動量自体はそこまで多くありません。10～15分ほどの運動を1日2回くらい行えば十分です。逆に長時間の運動は足腰に負担がかかってしまうので注意しましょう。天気が悪い日は室内でボール遊びなどをしてあげるだけでもストレス解消になります。

運動するときの注意点として、日差しが強い時間は極力避けるようにしてください。ヨークシャーテリアは体高が低いので、地面からの照り返しを受けやすくなってしまいます。夏場の運動は早朝と日陰が増える夕方以降に行うようにしましょう。
シングルコートで寒がりでもあるので、冬場は暖かい格好をさせてあげてください。

しつけの仕方

トイレ

一番始めのしつけはトイレの場所を覚えさせることです。トイレトレーニングは家に迎えた日から始まります。トイレを覚えさせるには、愛犬がどのタイミングで排泄するのかを知っておく必要があります。床のにおいをかぐ、そわそわするなどの行動が見られたら排泄の合図である可能性が高いので、ペットシートの上に移動させてあげてください。シートの上で排泄ができたら、必ずほめることを忘れないでください。慣れてきたら、飼い主さんが移動させるのではなく、誘導して自発的にシートまで行くようにします。シート以外で排泄してしまった場合は叱らずに、ニオイが残らないようしっかりと掃除をしてください。(ニオイが残っているとそこで再び排泄してしまいます。)
最初のうちは目が離せないので大変ですが、根気よく続けていけば必ず覚えてくれます。

無駄吠え

テリア種は警戒心が強いことから吠えやすいという一面があります。ヨークシャーテリアも例外ではなく、しっかりしつけを行わないと甲高い声で吠え続けてしまいます。警戒からくる吠えをなくすためには、子犬のうちに他の犬や人に慣れさせる訓練を行います。訓練と言っても難しいことはなく、社会化期（生後３か月半くらい）に家の中では日常的に生じる生活音、家の外では車の走行音や木々が揺れる音などいろいろな音を体験させます。さらに、公園などに出向いて他の犬や人と触れ合うことも大切です。
社会化トレーニングで大切なのは、自分の足で歩くことよりもさまざまな刺激に触れることなので、外に出るときは飼い主さんが抱っこした状態で大丈夫です。

また、散歩にいきたい、おやつが欲しいなど自分の要求を聞いてほしいがために吠え続けることがあります。この場合は吠えても要求が通らないということを認識してもらうために無視をしてください。吠えるのを完全にやめてから散歩に連れて行ったり、食事を与えたりすると吠えることをやめるようになります。

噛み癖

ヨークシャーテリアが起こす問題行動の中に噛み癖があります。他の人や犬にかみついてケガをさせないためにも、噛み癖のしつけも子犬のうちにしっかり行わなくてはいけません。遊んでいる最中などに噛まれてしまったときは遊びを中断します。完全に無視をするもしくは子犬の視界からいなくなることで、噛むと楽しいことが中断されてしまうことを認識してもらいます。
家の中には噛んでしまいたくなるようなものがたくさんあるので、噛んで良いものと悪いものを区別させることも重要です。スリッパやコードなどを噛んだらダメと短く叱って取り上げ、代わりに噛んでも良いおもちゃを与えます。そのおもちゃを噛んだらほめてあげてください。そうすると、部屋にスリッパなどが置いてあっても自発的におもちゃのほうに向かうようになります。

まとめ

ヨークシャーテリアは吠え癖や噛み癖が問題化しやすいので、子犬のうちにしっかりしつけることが重要です。賢い子が多いので教えれば覚えてくれますが、覚えるまでの期間には個体差があるので根気強くしつけていきましょう。