バーミーズの歴史

バーミーズは、アメリカのサンフランシスコに住むトンプソン氏がビルマ（現在のミャンマー）から入手した猫が始まりとされています。ウォンマウと名付けられたその茶色い被毛をもったメス猫をアメリカに連れ帰り、シールポイントのシャムと交配させました。その結果、サイアミーズ（シャム）のような淡いボディカラーにダークブラウンのポイントを持った猫、ウォンマウによく似た濃い茶色に濃いポイントカラーを持つ猫、ダークブラウン一色の猫が生まれました。これらの猫たちをもう一度ウォンマウと交配させ、タイプが改良されていきました。
1936年にはCFAからいったん公認されたものの、ブリーダーたちがサイアミーズとの異種交配を繰り返し、ウォンマウが持っていたような特徴的な被毛がなくなってしまったことから、1947年に公認が取り消されました。しかしその後、熱心なブリーダーの努力により、1956年に再公認されることとなりました。

特徴

体型、体の大きさ、見た目

実はバーミーズにはアメリカンバーミーズとヨーロピアンバーミーズの2種類が存在します。アメリカンバーミーズは頭部が丸く、筋肉がしっかりとついていて、がっしりした体型をしています。一方ヨーロピアンバーミーズは頭部がV字でスリムな体型をしており、四肢がやや長いのが特徴です。

毛色、毛質

バーミーズの毛はアンダーコートがないシングルコートです。短毛ではありますがチクチクしておらず、むしろ滑らかで光沢があり、サテンのような触り心地をしています。
毛色はセーブル、シャンパン、ブルー、フォーン、プラチナなどがあります。

目の色

目の色はゴールドのみ公認されています。

性格

陽気で社交性があることから、飼い主さんだけでなく、初めて見る来客に対しても懐きやすく、自ら寄っていきます。
話し上手な猫と言われることがあり、飼い主さんの声掛けによく反応してくれるかわいらしい面をもっています。
そこまで依存心が強いわけではありませんが、飼い主さんと一緒にいたがる傾向があるので、クールな猫よりいつでも寄り添ってくれるような猫をお探しの方にはぴったりと言えます。

バーミーズの飼い方

飼育環境

活発で運動することが大好きなので、室内に運動できる場所を確保してあげるようにしましょう。とはいえ、体はそこまで大きくないので、小さめのキャットタワーがあれば十分運動欲求を満たしてあげることができます。

他にも、バーミーズは寒さに弱いので、冬場はしっかりと寒さ対策を行ってあげてください。猫が快適に過ごすことができる温度は22℃前後とされているので、暖房やペット用ヒーターなどを使って室温が下がりすぎないよう調節しましょう。

食事

運動量が多いので、成長期のときは特に高タンパク・高カロリーなフードで健康的な体づくりのサポートをしてあげましょう。
また、バーミーズは光沢のある美しい被毛が魅力の一つなので、被毛の健康を維持するために効果的な「オメガ3脂肪酸」が含まれているフードを与えてあげるのもおすすめです。

お手入れ

毛が短い上に、バーミーズ自身もきれい好きでこまめに毛づくろいを行っているため、ブラッシングは頻繁に行わなくても問題はありません。ただ、美しい被毛をキープするためにも、週に何度か軽くブラッシングを行ってあげてください。
体調の良し悪しが被毛に現れやすいと言われているので、ブラッシングの際にツヤがなくなったり、毛並みが乱れたりしていないかなど被毛の状態を注意深く見るようにしてください。

しつけ

高い知能を持っていることから、しつけはしやすいとされています。基本的なしつけはもちろんですが、ちょっとした芸も覚えることが可能です。遊び好きなところを活かして、投げたボールを持ってこさせたり、クリッカートレーニングを行ってみたりと遊びの中にトレーニングを組み込んでみると、早く覚えてくれる傾向にあります。

気をつけたい病気

遺伝疾患の多いシャムの血をひいているので、バーミーズもシャムと同じような病気を発症することがあります。特に目の病気にかかりやすく、緑内障や流涙症などに注意が必要です。また、バーミーズは「猫伝染性腹膜炎」という病気にもかかりやすいと言われています。この病気は猫コロナウィルスによって起こるもので、有効な治療法がなく、多くの場合は数日から数か月で命を落としてしまうという恐ろしい病気です。

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