フラットコーテッドレトリーバーの性格や特徴は?飼い方やしつけ方について紹介します!
フラットコーテッドレトリーバーはとても陽気でフレンドリーなため、家族で飼育するのに向いる犬種といえるでしょう。
ただし力強く好奇心旺盛のため、誤飲による事故も多い傾向があります。
ここでは、そんなフラットコーテッドレトリーバーの特徴や、注意点を含めた飼育方法について解説します。
フラットコーテッドレトリーバーの特徴
歴史
フラットコーテッドレトリーバーはイギリスが原産です。ルーツははっきりとはわかっていませんが、小型のニューファンドランドまたはチェサピーク・ベイ・レトリーバーが祖先という説やラブラドール・レトリーバーとカーリーコーテッド・レトリーバーが祖先という説があります。
犬種としての歴史はそれほど古くはありませんが、1860年の展覧会にはすでに出展されていたようです。そのときは毛が波状だったことから、ウェービーコーテッドレトリーバーと呼ばれていましたが、時代が進むにつれて毛が平滑に変化したので、フラットコーテッドレトリーバーと呼ばれるようになりました。
大きさ・体重
他のレトリーバー種に比べると胸幅や腰幅が狭く、やや細身です。しかし、筋肉はしっかりとついています。
体重 | オス:27~36kg |
体高 | オス:59~61.5㎝ |
被毛・毛の色
フラットコートは光沢があり、手触りは非常に滑らかです。足、お尻、しっぽには飾り毛があり、風になびく姿はとても優雅です。
毛色の種類はブラックかレバー(濃い赤褐色)の単色のみ認められています。
平均寿命
フラットコーテッドレトリーバーの平均寿命は8~10歳と言われています。大型犬の平均寿命が10~12歳なので、やや短い傾向にあります。
フラットコーテッドレトリーバーの性格
明るく陽気なフラットコーテッドレトリーバーは、家庭のムードメーカーになってくれること間違いなしです。フレンドリーで誰にでも優しく接してくれるので、小さい子どもがいても飼うことができます。
年齢を重ねても無邪気さが残ることから、「永遠の子犬」や「ピーターパン」と呼ばれることもあるようです。
フラットコーテッドレトリーバーの飼い方
食事
品質の悪いドッグフードを選んでしまうと、食いつきが悪くなったり、消化不良を起こしたりすることがあるので、栄養バランスが取れていて、なおかつ人工添加物が極力含まれていないものを選びましょう。
質の良いドッグフードを食べることで、健康を維持できることはもちろんですが、フラットコーテッドレトリーバーの魅力でもある美しい毛並みを保つことにつながります。
運動
フラットコーテッドレトリーバーは活動的で、かなり運動量が多いです。1回1~2時間程度の散歩を2回行うのが目安ですので、散歩にたっぷり時間をかけられる人ではないと、なかなか飼育は難しいかもしれません。
フラットコーテッドレトリーバーの運動欲求を満たすためには、散歩だけでなく、ボール遊びや宝探しのような頭を使った遊びも取り入れてあげるようにしましょう。
環境
フラットコーテッドレトリーバーは大型犬ではありますが、必ず室内で飼育するようにしてください。というのも、常に家族のそばにいたがる子が多いので、ひとりぼっちにされてしまうと強いストレスを感じてしまうのです。
フラットコーテッドレトリーバーは賢く攻撃性も少ない犬種ですので、集合住宅でも比較的飼いやすいですよ。
フラットコーテッドレトリーバーのしつけ
フラットコーテッドレトリーバーは、猟犬として活躍していたこともあり、学習能力が高く、しつけや訓練はしやすい犬種です。
ただし、少々飽きっぽく、落ち着きがないところがありますので、しつけがうまくいかない日もあります。しつけがうまくいかないと、感情的になってしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、犬のしつけでは「できなかったこと」よりも「できたこと」に注目してたくさんほめてあげたほうが成功しやすいです。
特にフラットコーテッドレトリーバーは人を見て行動しますので、教えたことができたときには「よくできたね」「おりこうだね」と声をかけながら、おおげさなくらいほめてあげましょう。ごほうび=おやつと考えている方も多いのですが、人と関わることが大好きなフラットコーテッドレトリーバーにとっては、ほめてもらえることや、一緒に遊んでもらうことも立派なごほうびになりますよ。
フラットコーテッドレトリーバーの気を付けたい病気
股関節形成不全
股関節が発育の段階で異常に形成されていく病気で、大型犬は特に発症しやすいと言われています。
膝蓋骨脱臼
膝にあるお皿のような骨(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう病気です。
小型犬に多いのですが、フラットコーテッドレトリーバーは遺伝的に骨関節の病気にかかりやすく、この病気も発症しやすいです。
悪性腫瘍(がん)
レトリーバー種は、他の犬種に比べると悪性腫瘍、いわゆるがんの発生が多いと言われています。がんになるとがん性疼痛や食欲不振、免疫力の低下などさまざまな症状を引き起こします。
フラットコーテッドレトリーバーを飼う上での注意点
誤飲しそうなものはすべて片づける
フラットコーテッドレトリーバーは好奇心旺盛なことから、誤飲による事故が多い傾向にあります。
気になったものは何でも口に入れてしまう可能性がありますので、ペットボトルのキャップやアクセサリーなど飲み込んでしまいそうなものはすべて片づけてしまいましょう。できれば引き出しや棚の扉なども簡単に開けられないようにロックしておくことをおすすめします。
関節に負担をかけないようにする
フラットコーテッドレトリーバーは、股関節形成不全や膝蓋骨脱臼など骨関節の病気にかかりやすいため、滑りにくい床材にする、段差を減らすなど、関節に負担をかけないような飼育環境を整えてあげましょう。
また、フリスビーなど関節に強い圧力がかかる運動も極力控えた方が良いです。
暑さ対策をしっかり行う
フラットコーテッドレトリーバーの被毛は耐水性があるのですが、熱を発散させにくいという側面もあります。そのため、夏場は熱中症に注意が必要です。
熱中症を防ぐためにも、エアコンで室内の温度を調整したり、ペット用のクールマットを用意したりしてあげましょう。こまめに水分補給ができるように、水飲み場を複数用意してあげるのも効果的です。
また、暑い季節は早朝や夕方など、涼しい時間帯を選んで散歩にいきましょう。フラットコーテッドレトリーバーの場合、1回の散歩に時間がかかりますので、水分を必ず持っていくようにしてください。
フラットコーテッドレトリーバーのお手入れ方法
ブラッシング
被毛はストレートなので、あまり絡まることもなく、ブラッシングは比較的簡単です。
通常であれば週に2、3回程度で良いですが、抜け毛が多くなる換毛期は毎日ブラッシングしてあげましょう。スリッカーブラシやピンブラシで全体をとかした後、獣毛ブラシで仕上げてあげると、つややかな毛並みを維持することができます。
シャンプー
皮膚や被毛を清潔に保つために、月に1回程度シャンプーをしてあげましょう。フラットコーテッドレトリーバーの被毛は耐水性があるので、根元までしっかり洗えているか確認するようにしてください。
トリミング
フラットコーテッドレトリーバーはトリミング犬種ではないため、定期的なトリミングは必須ではありません。ただ、毛が長くなっている足回りや排泄の際に汚れやすいお尻周りはこまめにカットすることをおすすめします。
大型犬のカットはサロンでお願いすると費用が高い傾向にありますので、一部分だけカットするのであれば、自宅でのセルフカットでも良いでしょう。
まとめ
フレンドリーで陽気なフラットコーテッドレトリーバーは、とにかく家族と一緒にいることが大好きな犬種です。
いつまでたっても無邪気な姿に、きっと癒されると思います。ただ、フラットコーテッドレトリーバーは力が強く、何より運動量が多いので、体力に自信がある方やいざというときにしっかり行動をコントロールできる方が飼い主として向いていると思います。
犬の家&猫の里 編集部
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