ボーダー・テリアの特徴・性格分析

とても働き者のテリアです。非常にタフで、小さい体ながら精力的に農場や家を害獣から守ってきたワーキングテリアです。JKCの2015年の登録数は16頭と、日本ではまだ飼育頭数の少ない犬種です。イギリスの柴犬と言われるほど本国ではポピュラーな犬種で、ヨーロッパ、アメリカでも人気です。家族を愛し、子どもともよく遊び、服従訓練も忠実にこなします。単独でネズミを狩ったり、キツネを追いつめるのが仕事でした。つまり、自分で思考し状況判断する犬種ということですね。ジャック・ラッセルみたいなやんちゃな犬の多いテリア種の中では、『寡黙で賢く落ち着いた大人の犬』ということですよ。狩猟本能が強く、勇猛果敢でがむしゃら、そして人なつっこくて、遊びも大好き。そんなボーダー・テリアが日本にも広まるといいですね。

ボーダー・テリアの種類

スコットランドとイングランドの国境地帯チェビオット・ヒルズ地方に住み着いていたボーダー・テリアは、国境という意味のボーダーから名前がつけられました。世界で最も古いテリア種です。この土地の人々はボーダー・テリアを他のどの犬種と交配させず、外にも出さなかったため、この犬種は何百年もの間姿を変えることなく、今の姿をとどめてた純血腫です。どの農家でも番犬として飼われていたほど役に立つ賢いいテリアで、ネズミを捕ったり、キツネを巣穴から追い出したりと害獣から食糧や家畜を守る仕事をしてきました。1920代にイギリスのケンネルクラブで公認されると、ボーダー・テリアはあっというまにポピュラーになり、1930年にアメリカでも登録され人気犬種になりました。

ボーダー・テリアの毛色・見た目

風と土の匂いがするような素朴なボーダー・テリアはナチュラルで、テリアの原型といえるかもしれません。体高が21～28fcmと小柄なわりに、細く長いとても速い脚を持っています。カワウソによく似たキュートな丸い顔、短い真っ黒な鼻に、賢そうな濃いヘーゼル色の目、V字型に折れた小さな垂れ耳。短い尻尾に、たるんだ厚い皮膚は外敵に噛まれても致命傷にはなりません。被毛は粗く針金のような丈夫な上毛と、密生した柔らかな下毛のダブルコートです。寒冷地帯なので暑さには注意が必要です。毛色は黒毛、灰色、赤毛の混じったレッド・グリズル＆タン、または実った小麦のような色のウィートン、とても野趣あふれるテリアです。

ボーダー・テリアのしつけ方法

毎日が知恵比べ、となってしまうほどボーダー・テリアは賢い犬種です。自分の頭で考え判断する犬たちは、時として飼い主の思惑通りにはならないかもしれません。とはいえ、訓練生は高く、のみ込みも早いボーダー・テリアです。ただし記憶力のいい犬種なのでしつけは慎重に。一度覚えたことを矯正するのはなかなか大変です。愛玩犬ではなくお仕事をする使役犬なので、アジリティなど目的を持った訓練をすると、メンタル的も刺激になるかもしれませんね。賢いだけに単調な物事には飽きてしまうこともあります。

ボーダー・テリアのお散歩と運動

ネズミやキツネを追って、一日中野山を駆けまわっても、体力がつきることがないほどタフといわれるボーダーテリアです。十分な時間の散歩が必要ですが、ただの散歩だけではもの足りないようです。テリア種たちのラットレースで、ボーダー・テリアは素早い動きでおもちゃのネズミを追いかけ、脚自慢の犬たちのトップでした。そんなおもちゃを使った遊びを運動に取り入れてみたり、アジリティなどに参加するのも、活発なボーダーテリアにはいいかもしれませんね。