ウィペットの特徴や性格について紹介します!
ウィペットの特徴
歴史
ウィペットの祖先はグレーハウンドで、18世紀にイギリスで作出されたと言われています。
当時ウサギなどに畑を荒らされて困っていた農夫たちは害獣駆除のため、お金を出し合って貴族から小柄なグレーハウンドを購入しました。俊足のグレーハウンドに数種の勇敢なテリアをかけ合わせて作られたのが、ウィペットです。
ウサギを噛み殺して数を争うゲームに使われていたのですが、やがてドッグレースに使われるようになり、一般の家庭でも飼われていたということです。レースで勝てるような俊足のウィペットを持つことは家族にとって誇りであり、生活の糧でもありました。
ウィペットの名前の由来は、ギュッと耳を寝かせて走る姿が、鞭(ウィップ)に打たれて走る競走馬に似ていることからだそうです。流れるような美しいボディラインを持つウィペットは、今ではショー・ドッグとして活躍するようになり、レースで走ることはほとんどないようです。
大きさ・体重
体重 | 13kg |
---|---|
体高 | 41~51cm |
ウィペットはグレーハウンドとイタリアン・グレーハウンドの中間くらいのサイズで、中型犬に分類されます。
ボディラインはしなやかな流線型、光沢の滑らかな短毛が薄く肌をおおっています。シュッとした顔立ちに楕円形の澄んだ眼と外側に沿った半立ち耳が特徴的です。
とても落ち着いたたたずまいですが、ひとたび走り出せば、時速65キロの俊敏なハンターに変身します。前肢は長くてまっすぐで、後肢は筋肉が良く発達しています。
毛の色
ウィペットの毛色はあらゆる色が認められているため、単色の子もいれば2色の子もいます。非常にカラーバリエーションが豊富なので、以下では代表的な毛色をご紹介します。
- ・ホワイト
- ・グレー
- ・ブラック
- ・ブルー
- ・レッド
- ・タン
- ・フォーン
- ・ブリンドル
- ・ブルー×ホワイト
- ・フォーン×ホワイト
平均寿命
ウィペットの平均寿命は12~15歳とされています。
犬は体が小さくなるほど寿命が長くなる傾向にあり、小型犬の平均寿命は15歳前後と言われています。ウィペットは中型犬なので、比較的長生きしてくれる犬種と言えますね。
長毛のウィペットはいる?
ウィペットは短毛種として知られていますが、実は1980年代にアメリカで長毛のウィペットが作出されています。
しかし、ウィペットのブリーダーからは作出を強く反対されており、主要な畜犬団体の公認は受けていません。
ウィペットの性格
ウィペットは穏やかで優しい、落ち着いた家庭犬です。人懐っこくて愛情深く、とても甘えん坊で飼い主さんにべったりと寄り添うのが大好きです。
トレーニングへの順応性が高くて飼い主さんにも従順なため、しつけやすいと言われています。穏やかでムラのない性格ですので、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいですよ。
子犬期の性格は?
穏やかで優しい性格のウィペットですが、子犬のうちは非常にやんちゃで、部屋の中を飛び跳ねたり、走り回ったりします。
1メートルほどの高さの柵なら軽く飛び越えてしまうくらいのジャンプ力がありますので、庭で遊ばせる時は塀や垣根の高さに十分注意してくださいね。
オスメスでの違い
個体差はありますが、ウィペットはオスとメスで性格に違いがあると言われています。
オスは遊ぶのが好きで素直な子が多いため、しつけやすいとされています。一方メスはオスよりも大人しい性格で、やや頑固な面もありますが、飼い主さんの言うことはよく聞いてくれます。
ウィペットの飼い方
食事
ウィペットは運動量が多いので、タンパク質が豊富で栄養バランスの良い食事を与えるようにしましょう。たくさん動くので食事量も多めな方が良いと思われるかもしれませんが、ドッグフードを与えすぎると肥満になってしまうため注意が必要です。
ウィペットは足が細いので肥満になると足への負担がかかり、ケガや病気にかかりやすくなってしまいます。
基本的にはドッグフードのパッケージに記載されている量を与えるようにしてくださいね。瘦せすぎ、太りすぎではないか心配な方は、動物病院を受診した際に食事の与え方についてアドバイスを求めるのがオススメですよ。
運動
運動神経抜群のウィペットには、毎日の運動が必要です。
とはいっても、短距離ランナーなので、それほど長距離の運動をする必要はありません。
飼い主さんと一緒に走ったりボール遊びをしたり、犬同士でかけっこすることも大好きなので、ドッグランや広い場所で走らせてあげると喜びます。
全身がバネのようなウィペットの見事な走りは、とても見ごたえがあります。ぜひ、ウィペットが力いっぱい走れる機会を作ってあげてくださいね。
寒さには弱いので、冬は服を着せて散歩するなどの寒さ対策が必要です。
ウィペットのしつけ
ウィペットはトレーニングへの順応性が高く飼い主さんにも従順なため、しつけやすい犬種と言えます。ただし、ウィペットをしつける際にはもともと狩猟犬であったことを念頭に置いておくことが大切です。
ウィペットには狩猟犬の血が流れているため、動くものに敏感に反応します。
何か動くものを見つけると突然追いかけ始めることもありますので、散歩の時は気を抜かないようにしましょう。
また、ウィペットは人の態度に敏感な犬ですので、しつけの際は怒鳴ったりイライラしたりせず、穏やかな態度で教えてあげてくださいね。
ウィペットの気を付けたい病気
ウィペットは中型犬のなかでは比較的長生きしてくれる犬種ですが、なるべく長生きしてもらうためには飼い主さんがウィペットのかかりやすい病気を知っておく必要があります。
ウィペットがかかりやすい病気には、以下のようなものがあると言われています。
- ・皮膚疾患
- ・口蓋裂
- ・白内障
- ・耳介脱毛症
長生きの秘訣は病気の早期発見、早期治療ですので、愛犬の様子がおかしいと思った時にはすぐに動物病院へ連れていってください。日頃から愛犬をよく観察して、些細な変化にも気づけるようにしましょう。
関連記事:ウィペットの寿命はどのくらい?気をつけたい病気を紹介します
ウィペットを飼う上での注意点
狩猟犬の習性に注意する
もともと狩猟犬として活躍していたウィペットは、その名残で噛みつく力が強かったり動くものを追いかけたりすることがあるため、注意が必要です。
小さな子どもがいるご家庭でウィペットを飼う際には、子どもが嚙みつかれないように気を付けてくださいね。子犬期の甘嚙みでも噛みつく力は強いとされていますので、甘やかさずにしつけることが重要です。
また、散歩中に動くものを見かけたら突然走り出すことがありますので、飼い主さんは常にウィペットをコントロールできるように気を抜かないでくださいね。狩猟犬としての血を受け継いでいることを念頭に置いて接するようにしましょう。
室内飼いを徹底する
ウィペットは短毛のシングルコートなので、暑さには強いですが寒さには非常に弱いです。室外で飼育すると体調を崩しやすいため、必ず室内で飼育するようにしてください。冬は温度管理に注意し、ウィペットが快適に過ごせるようにしてくださいね。
また、ウィペットは人懐っこくて愛情深く、とても甘えん坊で飼い主さんにべったりと寄り添うのが大好きです。そういった部分でも、いつも飼い主さんと一緒にいられる室内飼いに向いているでしょう。
穏やかで落ち着いた性格からウィペットは無駄吠えが少ない犬種とされていますので、一人暮らしで室内飼いしている方も多いようです。
ウィペットのお手入れ方法
ブラッシング
ウィペットはシングルコートのため抜け毛が少ないですが、短毛で毛が生え変わるサイクルが早いため、抜け毛対策は必要です。
抜け毛が多い犬種は毎日のブラッシングが必要ですが、ウィペットの場合は週に1度くらいの頻度がブラッシングの目安となります。
短毛なため、ブラシはゴムやシリコンでできたものや、獣毛ブラシを使ってください。皮膚を傷つけないように、優しく丁寧にブラッシングするのがポイントです。
ブラッシングは毛並みを整えたり血行を促進したりする効果がある他、スキンシップをとることで愛犬との絆を深めることができます。
ウィペットの美しい被毛を保ち、良好な関係を築くためにも定期的にブラッシングしてくださいね。
シャンプー
ウィペットの場合、シャンプーの頻度は月に1回ほどが目安となります。
シャンプーをしすぎると皮膚に負担がかかるため、毛の汚れが気になる場合には濡れたタオルで拭いてあげるようにしましょう。
シャンプーは抜け毛対策にもなりますし、被毛についた汚れを洗い落とすことができます。ウィペットは皮膚疾患になりやすい犬種ですので、定期的にシャンプーをして清潔な状態を保つようにしてくださいね。
まとめ
スレンダーな体つきに上品な雰囲気のウィペットは、非常に落ち着いた性格をしています。その見た目と性格はもちろん、一人暮らしでも、小さな子どもがいるご家庭でも飼いやすい犬種なことも人気の理由です。
ウィペットを飼う際には、今回ご紹介したようなルーツや性格、しつけ方を理解したうえで接してくださいね。
犬の家&猫の里 編集部
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