コッカースパニエルには「イングリッシュコッカースパニエル」と「アメリカンコッカースパニエル」の2種類がいます。それぞれ魅力がありますが、2匹の違いってご存知ですか？

違い1：祖先

イングリッシュコッカースパニエルの祖先は鳥猟犬として活躍していたイギリス土着のランドスパニエルではないかと言われています。
イングリッシュコッカースパニエルも猟犬としてヤマシギという鳥の狩りを行っていました。

1620年、そんなイングリッシュコッカースパニエルは移民とともにイギリスからアメリカに向かうメイフラワー号に乗ってアメリカに渡りました。アメリカでは猟犬ではなく愛玩犬として飼う目的で改良が進められました。そこで生まれたのがアメリカンコッカースパニエルです。つまり、アメリカンコッカースパニエルの祖先はイングリッシュコッカースパニエルということになります。

違い2：体の大きさ

イングリッシュコッカースパニエルは体高(地面から背中までの高さ)38cm～43cm、体重12.5kg～14.5kg、アメリカンコッカースパニエルは体高36cm～38cm、体重11kg～13kgとアメリカンコッカースパニエルのほうがやや小さくなっています。どちらも中型犬に分類されますが、先ほど言った通り、アメリカンコッカースパニエルはイングリッシュコッカースパニエルを愛玩犬として改良したものなので、コンパクトになっているのです。

違い3：顔

2匹の顔を見比べてみると、アメリカンコッカースパニエルは鼻先が短く、丸い顔つきをしています。ほりが深くてクリっとした目がかわいらしいです。一方、イングリッシュコッカースパニエルはというと、鼻先が長く、シャープな顔立ちをしており、聡明な印象があります。

違い4：被毛・毛色

イングリッシュコッカースパニエルもアメリカンコッカースパニエルもダブルコートと言われる被毛のタイプです。ダブルコートは毛が二重構造になっており、換毛期(春と秋)になると下毛がごっそりと抜けてしまうことから抜け毛が非常に多いと言われています。ダブルコートであることから、どちらも被毛にボリュームがありますが、アメリカンコッカースパニエルのほうが断然毛量が多いです。

また、毛色についてですが、イングリッシュコッカースパニエルはカラーバリエーションが豊富なことでも有名で、20種類以上あると言われています。

イングリッシュコッカースパニエルの毛色

・ブラック
・ゴールド
・オレンジ
・チョコレート＆タン
・ブラック＆ホワイト　など

イングリッシュコッカースパニエルよりは少ないですが、アメリカンコッカースパニエルもカラーバリエーションがあり、ブラック・バラエティー、アスコブ・バラエティー、パーティー・カラー・バラエティーの3種類に分けられています。

ブラック・バラエティー

・ブラック
・ブラックタン
・チョコレート
・セーブル　など

アスコブ・バラエティー

・クリーム
・チョコレート　など

パーティー・カラー・バラエティー

・ブラック＆ホワイト
・トライカラー

違い5：性格

イングリッシュコッカースパニエル

イングリッシュコッカースパニエルは、明るく陽気で遊ぶことが大好きです。甘えん坊ですが、賢いがゆえに飼い主の様子を見て甘えるのを我慢してしまう一面もあります。さらに猟犬だけあって飲み込みが早く、しつけもしやすい犬種です。

アメリカンコッカースパニエル

アメリカンコッカースパニエルは神経質なところがなく、楽天的な性格をしています。明るく人懐っこいので、アメリカンコッカースパニエルのほうが、よりペットに向いた性格となっています。

まとめ

2匹の原産国は違いますが、アメリカンコッカースパニエルの祖先はイングリッシュコッカースパニエルなので、垂れ下がった耳など似ているところがあります。しかし、よく見ると違う点も多いです。アメリカンコッカースパニエルは愛玩犬として飼いやすいように改良されているので、体が一回り小さかったり、人懐っこい性格になっています。鼻先が長く、シャープな顔立ちのイングリッシュコッカースパニエルは猟犬だけあって飲み込みが早く、賢い面があります。
性格や顔立ちなど違った良さがそれぞれにありますので、実際に見比べてみて、素敵なパートナーを見つけてみてください。

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