豆柴の寿命はどのくらい?気を付けたい病気について紹介します
販売中の豆柴
柴犬の中でも小ぶりなサイズ感が可愛らしい豆柴。家族として迎え入れるなら、できるだけ長生きしてもらいたいものです。そこで気になるのが、豆柴の寿命ではないでしょうか。
この記事では、豆柴の平均寿命と気をつけたい病気、長生きの秘訣について、解説していきます。できるだけ長く一緒に過ごせるように、長生きのポイントを押さえておきましょう。
豆柴の平均寿命
豆柴の平均寿命は10~12歳で、柴犬と比較すると少し短めです。犬全体の平均寿命が10数年程度なので、比較的長生きの部類に入ります。
豆柴は歴史が浅いため、今のところ平均寿命は短めですが、繁殖が安定してくれば、今後寿命が延びてくるかもしれません。
人に例えた場合の豆柴の年齢は、概ね以下のようになります。
豆柴の年齢 | 人間に換算した年齢 |
---|---|
1歳 | 15歳 |
2歳 | 23歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 68歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
豆柴はおよそ2年で成犬、6年で4~50歳になります。平均寿命で考えると、10年以降は高齢期に入ります。
気を付けたい病気
豆柴は比較的体が強い犬種ですが、次のような病気になりやすいので、注意してください。
皮膚炎
豆柴は食物アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、膿皮症といった皮膚疾患にかかりやすいです。皮膚の強い痒みから、しきりに舐めたり、噛んだり、体を地面にこすりつけたりするようになります。皮膚に赤みや炎症、脱毛が見られ、痒がっている場合は、症状の改善のために獣医師さんと相談し、食事や生活環境を見直すことが必要です。
また、豆柴の被毛はダブルコートのため、換毛期は大量に毛が抜けます。抜け毛対策のために、こまめにブラッシングし、皮膚の状態を確認しましょう。
外耳炎
外耳炎は、耳の外耳に炎症が起こる病気です。腫れやジュクジュクした滲出液(しんしゅつえき)が出て、耳が臭ったり、耳を気にして頻繁に掻いたりします。アトピー性皮膚炎や細菌感染、真菌感染、耳ダニの発生など、原因はさまざまです。湿気が多い梅雨時期は、発症しやすいので、注意してください。症状が酷くなると、治療が長引くため、日頃から様子をよく観察し、早めに治療することが大切です。
緑内障
緑内障は、豆柴の発症が非常に多い病気のひとつです。中年齢から高齢犬に多く、眼圧が上がり、視神経を障害することで、強い痛みを伴います。放置すると、視力が低下するだけでなく、失明する恐れがあるため要注意です。もしも片目の発症の原因が遺伝性の場合、もう一方の目も発症する可能性が高いため、継続的な経過観察が必要になります。目薬により症状の進行を抑えられる場合もあるため、目の異常があれば、獣医師さんに相談してみてください。
白内障
白内障は、シニア犬によく見られる病気です。目の水晶体が白く混濁して、視力が低下し、最悪の場合、失明することもあります。放置すれば、炎症(ぶどう膜炎)や緑内障を発症する場合もあるため、早めに動物病院へ連れて行ってください。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は膝の骨が内側または、外側に外れてしまう病気で、生まれつき骨の溝が浅い小型犬がかかりやすいです。
膝を曲げたときに痛みが出るため、歩きたがらない、歩きづらそうにするなどの歩行障害が見られます。重症化すると手術が必要なケースもあるため、早期発見し、治療を開始することが大切です。
認知症
認知症は、加齢によって認知力が低下し、行動に異常が起こる病気です。たとえば、異常な食欲や夜鳴き、徘徊、昼夜逆転など、さまざまな問題行動が現れます。治療法はありませんが、獣医師さんと相談の上、サプリメントの服用や薬物療法で進行を遅らせることは可能です。
歯周病
歯周病は、歯垢の中の細菌が原因で、歯肉に炎症が起こる病気です。悪化すると、歯を支える骨まで症状が進行し、歯が抜け落ちたり、あごの骨に問題が起きたりすることもあります。心臓病や腎臓病など、重大な合併症を引き起こす可能性もあるため、注意してください。日常的な口腔ケアは、歯周病の予防だけでなく、健康維持のためにも欠かせません。
前庭疾患
シニアの豆柴に多いのが、前庭疾患です。感覚を司る神経に異常が生じることで、首が傾く、目が回る(眼振)などの症状が見られます。老齢性の場合は、数日~数週間で治まることがほとんどです。ただし、症状が長引くと体に負担がかかります。食欲不振や寝たきりに繋がることもあるため、歩き方や目の様子に異変が見られる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
長生きの秘訣
一緒に暮らす愛犬に元気で長生きしてもらうためには、食事や運動、日頃のケアが大切です。次のような点に配慮して、お世話をしましょう。
食事に気をつける
食事は、栄養バランスの取れた良質なフードを選ぶと良いでしょう。基本は肉がメインのドライフードを主食にするのがおすすめです。できるだけ、防腐剤や合成着色料を使用していないものを選んでください。最近は、年齢や病気の予防・対策を考慮したフードもたくさん販売されています。愛犬の好みに合うものを探してあげることも大切です。また、人間が食べているものは、塩分や糖分を多く含んでいるため、健康を損ねる恐れがあります。たとえねだられたとしても、与えないでください。
適度な運動
適度な運動は、食事に気をつけるのと同様に、長生きのためにはとても重要な要素です。運動量が豊富な豆柴は、毎日2回、1回20分程度の散歩が必要になります。また、散歩以外にも、ドッグランや公園で思い切り走らせれば、ストレス発散や気分転換になるでしょう。
日常のお手入れ
日常のお手入れとして、ブラッシングやシャンプー、爪切りや耳のお手入れ、口腔ケアが必要です。豆柴はキレイ好きなので、こまめにお手入れする習慣をつけると良いでしょう。ただし、過度のシャンプーは避け、家庭で行う場合は週に1度を目安にし、使うシャンプーも刺激の少ないものや皮膚の保護機能のあるものを選んでください。子犬の頃からお手入れに慣れさせることも大切です。口腔ケアは歯磨きガムやスプレータイプのものもあります。愛犬に適した方法で行うようにしましょう。
定期検診を受ける
健康に気を遣っていたとしても、病気にかかるリスクはゼロではありません。日頃から定期検診を受けて、健康状態を把握しておくことをおすすめします。生後すぐに獣医師さんによる健康診断を受け、混合ワクチンを打ちましょう。その後は、長くても1年に1度は定期検診として、血液検査を受けておくと安心です。定期検診により、病気の早期発見・早期治療に努めることは、寿命を延ばすことにも繋がります。
ストレスを与えない
日頃から構い過ぎに注意し、ストレスを与えないことも長生きさせるコツです。豆柴は日本犬特有の柴の気質を受け継いでおり、警戒心や縄張り意識が強く、過度のコミュニケーションを好みません。豆柴と生活する際は、以下の点に注意してください。
- ・触り過ぎたり、無理に抱っこしたりせず、程よい距離感で接すること。
- ・知らない場所に預けない、知らない場所を連れ回さないこと。
- ・大きな生活音が頻繁にする場合は改善すること。
- ・飼い主さんがイライラやストレスを溜めないこと。
老犬になったら
10歳を越えると、高齢期(シニア犬)と呼ばれる段階に入ります。老犬期は、年を重ねるごとに身体や心が徐々に変化していく時期です。
愛犬が健康的なシニアライフを過ごすためにも、できるだけ早く老化の兆候に気づき、適切なケアをしてあげることが大切です。
老犬期に注意したいのが、室内の飼育環境と食事、トイレのケアです。生活環境は、階段、床、段差の3つのポイントを中心に、住環境を整えましょう。食事は量や回数、食べやすさを考慮して与えるようにします。また、老犬になると、排泄コントロールが出来ず、粗相することがあります。排泄環境を整え、必要であれば排泄を補助してあげてください。
まとめ
豆柴の平均寿命は、10~12歳です。柴犬よりは短いですが、犬全体で見ると長生きする犬種に入ります。豆柴は警戒心が強い傾向があるため、ストレスを溜めないように、性格に合わせたコミュニケーションを取ることも大切です。
また、豆柴は皮膚炎や緑内障、認知症といった丁寧なケアが必要な病気にかかりやすいです。日頃から食事や運動などの健康管理や必要なケアをすることで予防し、定期検診を受けておきましょう。小さな変化を見逃さないように注意し、異変があればすぐに獣医師さんの診察を受けてください。
何より大切なことは、愛情を持って育てることです。分からないことは、獣医師さんに相談し、愛犬が長生きできるように、家族で適切なサポートをしていきましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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