ロットワイヤーは決して寿命が長いといえる犬種ではありません。

しかし、飼い主さんの日ごろの食事管理やコミュニケーション次第で長生きにもつながります。

ここでは、そんなロットワイヤーの寿命や注意したい病気、長生きの秘訣について解説します。

ロットワイラーの平均寿命

大型犬に分類されるロットワイラーの平均寿命は8～10歳とされています。大型犬全体の平均が10～13歳と言われているので、やや短い傾向にあります。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、大型犬は概ね以下のような年齢になると言われています。

犬の年齢	人に例えた年齢
1歳	12歳
2歳	19歳
3歳	26歳
4歳	33歳
5歳	40歳
6歳	47歳
7歳	54歳
8歳	61歳
9歳	68歳
10歳	75歳
11歳	82歳
12歳	89歳
13歳	96歳
14歳	103歳
15歳	110歳
16歳	117歳
17歳	124歳
18歳	131歳
19歳	138歳

気をつけたい病気

骨肉腫

骨肉腫は骨のガンで、大型犬・超大型犬が発症しやすいです。8割近くが四肢に発生し、重症化すると激痛が走るのでまともに歩くことはできません。治療することは可能ですが、骨肉腫の場合、多くが外科的治療による断脚しかないのが現状です。

股関節形成不全

股関節が発育の段階で形態的な異常を起こしてしまう病気です。いきなりウサギ跳びのようにぴょこぴょこ歩いたり、腰を振るように歩いたりしたら、股関節形成不全を疑ってみましょう。こちらも大型犬・超大型犬に多く見られます。

胃捻転

胃がガスで膨れ、ねじれてしまう病気です。重度の場合、血管が圧迫され、臓器に血流が行かなくなってしまい、死亡するケースもあります。
非常に恐ろしい病気ですので、ご飯の後に急に元気がなくなった、お腹が張っている、嘔吐する、などの症状が見られた場合にはすぐに動物病院を受診しましょう。

食後の激しい運動や早食いは胃捻転の引き金になってしまうことがあるので、注意してください。

白内障

目の中の水晶体が白くにごり、視力が低下してしまう病気で、症状が進行すると最悪の場合失明してしまうおそれもあります。
加齢や遺伝が原因の場合もありますし、白内障以外の目の病気が影響することもあります。
白内障は完全に治すのが難しく、多くは点眼薬で病気の進行を遅らせる方法をとります。

長生きの秘訣

食事の管理をしっかり行う

大型犬ほど肥満は大敵です。適正体重をオーバーしてしまうと、大きな体を支えている足に負担がかかるので、関節疾患になるリスクが高まります。
それだけでなく、糖尿病や高血圧になる危険性も高まりますから、食事の管理はしっかり行うべきです。脂肪分が高いものは避け、筋肉の維持に必要なタンパク質が含まれているものを選びましょう。運動量が多いロットワイラーには良質なタンパク質が欠かせません。
なお、食事を一度にたくさん食べさせると胃捻転を引き起こすおそれがあるので、1日2～3回ほどにわけて少しずつ与えてください。

運動を十分にさせる

ロットワイラーは警察犬として活躍していた歴史もあり、タフで運動欲求が高いです。そのため、満足するまで運動させるとなると、なかなかの運動量が必要です。運動不足になるとストレスがたまってしまい、攻撃的になることもあるので、毎日一緒に運動してあげてください。
目安として1回1時間程度の散歩を1日2回行うのが理想です。広い場所や大型犬用のドッグランが近くにあるのであれば、ボール遊びなど散歩以外の運動で体を動かすのもおすすめです。

定期的に健康診断を受ける

特にシニア期に突入したら、健康診断は必ず受けさせるようにしましょう。長生きのためには食事や運動ももちろん大切ですが、病気を早期に発見し、早めに治療をしてあげることが一番です。早めの治療は、愛犬の心身の負担を軽減することにつながりますよ。

老犬になったら

6歳頃から老化のサインが現れてきます。老化が進むと、歩行異常や食欲の減退などに加え寝ている時間が多くなります。
老齢になったロットワイラーのケアとして、関節に良いとされているグルコサミンやコンドロイチンが含まれたフードをあげると良いでしょう。

普段からチェックしておきたいポイント

口

人間同様、犬も歯周病にかかります。歯周病菌は内臓の病気の原因になることが知られており、実は注意しなければいけない病気です。そんな厄介な病気にならないためにも、口の中は常にチェックしましょう。食後にデンタルケアをしつつ、口臭がきつくないか、歯茎が腫れていないかなどを見てあげてください。

耳

ロットワイラーは垂れ耳で、外からは中の様子がわかりにくく、気づいたら耳の病気にかかっていた、なんてことにもなりかねません。そのため、定期的に耳掃除をしながら、耳の中の様子を確認しておきましょう。
お手入れ方法としては、ペットショップなどで販売されているイヤークリーナーをコットンになじませ、優しく拭いてあげるだけでOKです。奥まで掃除しようとすると耳の中を傷つけてしまうことがあるので注意してください。

皮膚

ロットワイラーは皮膚炎になりやすいので、お手入れの際に湿疹や不自然な脱毛がないか確認するようにしましょう。
皮膚を清潔に保つためにも、ブラッシングで抜け毛を除去し、通気性を良くしてあげてください。

まとめ

ロットワイラーは決して平均寿命が長い犬種ではありませんが、食事管理、運動、定期健診をしっかり行うことで、一緒にいられる時間が長くなる可能性が大いにあります。
また、飼い主さんが愛犬のちょっとした変化に気づくことができれば、より長生きにつながりますので、普段からたくさんコミュニケーションをとってあげるようにしましょう。

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