シーズーの寿命と気をつけたい病気について
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シーズーの平均寿命
シーズーの平均寿命は、個体によって違いはあるものの14年前後と言われています。犬の寿命というのは、大型犬・中型犬・小型犬それぞれで異なり、一般には体の小さな小型犬のほうが長生きと言われています。シーズーは小型犬に分類されるので、比較的長生きと言えます。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、人に例えた場合、小型犬は概ね以下のような年齢だと言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1歳 | 12歳 |
2歳 | 25歳 |
3歳 | 29歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 37歳 |
6歳 | 42歳 |
7歳 | 46歳 |
8歳 | 50歳 |
9歳 | 55歳 |
10歳 | 59歳 |
11歳 | 63歳 |
12歳 | 68歳 |
13歳 | 72歳 |
14歳 | 76歳 |
15歳 | 81歳 |
16歳 | 85歳 |
17歳 | 89歳 |
18歳 | 94歳 |
19歳 | 98歳 |
20歳 | 102歳 |
では、どうしたらできるだけ長生きしてもらえるのでしょうか。その秘訣について詳しく紹介していきます。
長生きの秘訣
中には20歳をこえるような非常に長生きのシーズーもいるようですが、健康で長く過ごしてもらうためには、飼い主さんが細部にまで気を配る必要があります。
飼育環境を整える
シーズーは温度変化の少ない室内で飼うことをおすすめします。というのも、シーズーは中国のチベットが原産の犬です。チベットは空気が乾燥している寒冷地であるため、高温多湿の日本の夏の気候に適していません。
熱中症などを防ぐためにも特に夏場は室内環境に気を配り、1年を通して気温は25℃前後、湿度は60%以下に保てるようにしてあげましょう。
定期的なブラッシングをする
シーズーはダブルコートと呼ばれる被毛のタイプです。ダブルコートとは保温効果があり、比較的柔らかなアンダーコート(下毛)と皮膚を守る役割のある硬いオーバーコート(上毛)の2層構造になっているものです。
毛が2層になっていないシングルコートの犬種に比べるとボリュームがあるので、熱や湿気が逃げにくい傾向にあります。
シーズーは皮脂が多い犬種なので、定期的なブラッシングとカットで通気性を良くしてあげることが大切です。
体重管理をしっかり行う
肥満は万病のもととよく言いますが、それは犬も同じことです。健やかに育ってもらうためには、それぞれの個体にあった適正な体重を保つ必要があります。
愛らしい姿でおやつをねだられるとついつい与えたくなりますが、おやつは高カロリーなものが多いので、あげる量は飼い主さんがしっかり管理してあげましょう。
「今日はちょっとおやつをあげすぎたかな…」と思ったら適宜フードの量を調節して、カロリーの摂取量が多くなりすぎないようにしてください。
また、食事だけでなく適度な運動も、適正な体重を保つためには必要不可欠となります。シーズーの運動量はそこまで多くなく、1日20~30分の短い散歩を1~2回ほどが目安です。
そのため、家の庭で運動させたり、家の周囲を歩くだけでも十分です。散歩はストレス発散や気分転換になるだけでなく、新陳代謝や心肺機能を高めることにもつながりますので、継続的に行うようにしましょう。
かかりやすい病気
シーズーがかかりやすい病気としては以下のものが挙げられます。
角膜炎
ホコリや細菌、アレルギーなどによって角膜に起こる炎症のことです。
症状
涙や目やにが多くなったり、しきりに目をこすったりするようになります。重度の角膜炎の場合には、角膜が白く濁ることがあります。
治療法
まずは目をきれいに洗って清潔な状態にしてから、抗生物質や抗炎症薬の投与を行います。
予防法
シーズーの特徴でもある長い被毛も、目に入ってしまうことで角膜炎を引き起こすことがありますので、目の周りはカットしたり、縛ってあげるようにしましょう。
緑内障
緑内障は眼圧が高くなることで目の奥にある視神経に障害が生じる病気です。短期間で失明に至ることが多いと言われています。
症状
初期の症状としては、目が真っ赤に充血している、瞳孔が開いているなどです。もう少し進行すると、視野が狭くなったことで物にあたりやすくなったり、まぶたがけいれんしたりします。
治療法
治療法はどの程度緑内障が進行しているかで異なります。初期の状態であれば、眼圧を下げるための点眼薬や点滴の投与が主な治療法になります。末期で視力の回復が望めないということであれば、眼球摘出手術などを行うことがあります。
予防法
緑内障の有効な予防法は、今のところはありません。そのため、飼い主さんが普段から目の状態をチェックしてあげる他、定期的に目の検査に行くことで早期発見を心がけることが重要です。
マラセチア性皮膚炎
マラセチアというのは、犬の皮膚に存在する常在菌です。必要以上にマラセチアが増えてしまうと、炎症を引き起こします。
症状
皮膚が赤くなる、臭いやべたつきがある、フケが多いなどの症状が見られます。
治療法
まずは薬用シャンプーを使用して、余分な皮脂を洗い流します。皮膚を清潔な状態に保つとともに、抗真菌剤の投与を行います。
予防法
暑さが最も厳しくなる夏の昼間に外出することを避けて皮脂の分泌を抑える、定期的なブラッシングで皮膚の通気性を良くするなどが予防法として有効です。
肛門周囲腺腫
肛門周囲腺腫になると、肛門の周りにしこりができます。男性ホルモンが関係していると言われており、去勢を行っていない高齢のオスの犬に多く発症します。
症状
肛門周りが出血したり、化膿したりします。ひどいと排便が困難になることも。
治療法
手術によって腫瘍を摘出するのが一般的な治療法となります。
予防法
若いときに去勢手術を行っておけば、予防できる可能性が高いです。
まとめ
シーズーと長く一緒にいるためにも、肥満にならないよう食生活や運動に気を配るほか、日頃のスキンシップで目や皮膚の状態をしっかり確認してあげるようにしましょう。
また、高温多湿の日本の夏の気候とは非常に相性が良くないため、室内の環境にも気をつけてあげてください。
参考文献
緑内障 <犬> | みんなのどうぶつ病気大百科
犬のマラセチア皮膚炎における2%硝酸ミコナゾール・2%グルコン酸クロルヘキシジンシャンプー(Malaseb™)の効果:無作為化試験者盲検比較試験
肛門周囲腺腫 <犬> | みんなのどうぶつ病気大百科
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