オールドイングリッシュシープドッグの寿命はどのくらい?気をつけたい病気について紹介します
オールドイングリッシュシープドッグは、大型犬ゆえ小型犬と比べると平均寿命が短い傾向にあります。
しかし、飼い主さんがオールドイングリッシュシープドッグの性格をよく理解したうえで接したり、日ごろのコミュニケーションをしっかり取ってあげることで長生きにもつながります。
ここでは、そんなオールドイングリッシュシープドッグの寿命や気を付けたい病気、長生きの秘訣について解説します。
オールドイングリッシュシープドッグの平均寿命
犬の寿命というのは体の大きさによって異なり、小型犬は12~15歳、中型犬は11~15歳、大型犬は10~13歳ほどと言われています。
大型犬に分類されるオールドイングリッシュシープドッグの平均寿命は10~12歳なので、大型犬の中でも平均的と言えます。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、人に例えた場合、大型犬は概ね以下のような年齢だと言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1歳 | 12歳 |
2歳 | 19歳 |
3歳 | 26歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 40歳 |
6歳 | 47歳 |
7歳 | 54歳 |
8歳 | 61歳 |
9歳 | 68歳 |
10歳 | 75歳 |
11歳 | 82歳 |
12歳 | 89歳 |
13歳 | 96歳 |
14歳 | 103歳 |
15歳 | 110歳 |
16歳 | 117歳 |
17歳 | 124歳 |
18歳 | 131歳 |
19歳 | 138歳 |
気をつけたい病気
外耳炎
犬がかかりやすい病気の一つで、耳道(耳の穴から鼓膜までの間)に炎症が起こります。犬の外耳道はL字型になっていて、たださえ通気しにくいのですが、オールドイングリッシュシープドッグのように垂れ耳だと、さらに蒸れやすくなってしまうのです。外耳炎の原因は、細菌やカビ、耳ダニ、アレルギーなどさまざまです。
妙に頭を振っていたり、しきりに耳を気にしていたりする場合には、外耳炎の可能性があります。
股関節形成不全
股関節が形態的な異常を起こしてしまう病気です。生誕時は正常でも、発育の段階で股関節が異常に形成されてしまうようです。
散歩が好きだったはずなのに急に嫌がるようになった、長距離を歩けない、ウサギ跳びのようにぴょこぴょこ移動するなどの変化があったら、一度動物病院を受診してみましょう。
胃捻転
胃がガスで膨れ、ねじれてしまう病気です。胃がねじれてしまうと、胃や周辺の血流が遮断されますので、ショック状態に陥り、最悪の場合は発症から数時間で死亡してしまうこともあります。この病気は、大型犬・超大型犬でかつ胸が深い犬種がかかりやすいとされています。
急にぐったりする、多量のよだれを垂らす、呼吸困難になるなどの症状は胃捻転の可能性が高いので、一刻も早く近くの病院に相談してください。
皮膚病
オールドイングリッシュシープドッグは毛が密集して生えているので、皮膚病になりやすいです。かゆみ、赤み、脱毛などの症状が見られたら、皮膚病を発症している可能性が高いです。
白内障
目の中の水晶体が白くにごり、視力が低下してしまう病気です。
白内障は程度によって以下の4ステージに分けられています。
初発白内障:水晶体の10~15%程しか混濁しておらず、日常生活にも不自由がないので、素人目にはなかなか気づけません。
未熟白内障:水晶体の15%以上が混濁しており、視覚はあるが、暗いところでは物が見にくくなります。
成熟白内障:水晶体全体が混濁し、視力の低下が顕著になります。この頃からよく物にぶつかるなどの行動も出てきます。
過熟白内障:水晶体の混濁が強まり、水晶体のタンパク質が液化した状態になります。こうなると失明は避けられなくなります。
白内障は予防法がないので、いかに早く見つけるかが重要です。
長生きの秘訣
室内で飼育をする
オールドイングリッシュシープドッグは寒さには強いのですが、暑さには非常に弱いです。そのため、温度や湿度が調節できない屋外で飼育してしまうと、熱中症にかかる確率が高くなり危険です。体が大きいのでややスペースが必要ではありますが、命を守るためには室内飼育が必須です。
十分な運動の時間を確保する
オールドイングリッシュシープドッグはスタミナがあり、遊ぶことが大好きなので、相当な運動量を必要とします。目安としては1回1時間ほどの散歩を1日2回で、余裕があればボール遊びなどをプラスしても良いです。
十分な運動時間を確保することは、肥満防止効果がありますし、何よりストレス発散になるので、長生きにつながります。
なお、先ほども紹介した通り、暑さに弱いので、極端に気温が上がる夏場は日中を避け、涼しい時間帯に運動させてあげてください。
定期健診を受ける
特にシニア期に突入すると、若いときよりもさまざまな病気を発症しやすくなるので、病気を早期に発見するためにも、定期健診は必ず受けさせましょう。
もちろん、若いから行かなくていいというわけではありません。中には若年性の病気や、遺伝的要因が影響し、若いときからかかりやすい病気もありますので、少なくとも年に1回、シニアになったら年に2回、受けさせるよう意識しましょう。
老犬になったら
小型犬に比べると老化のスピードが早い大型犬。シニア期に入ると、人間と同じように、白髪が増えたり、筋肉が落ちたり、体調を崩しやすくなったりします。
しかし、シニアになったからと一緒に外に行くことを控えるのではなく、若いときよりも運動量を調節したり、歩くスピードをゆっくりにしたり、いろいろ工夫しながら運動の機会は設けるようにしましょう。
また、なかなか若いときとは同じようにはいかず、トイレを失敗してしまうなんてこともありますが、そんなときは厳しく叱ったりするのではなく、淡々と片づけてあげてください。
普段からチェックしておきたいポイント
耳
気をつけたい病気の部分でも紹介した通り、オールドイングリッシュシープドッグは外耳炎になりやすいので、週に1回の耳掃除の際に、嫌な臭いがしないか、耳の中が赤くなっていないかを確認しましょう。
口
犬も虫歯になることはありますが、非常にまれです。しかし、歯周病となると多くの犬が罹患します。歯周病がひどくなると、歯が抜け落ちる、下顎が骨折するなどの症状が見られます。他にも、心臓病や腎臓病の引き金になることもあるので、口臭・炎症・汚れなどがないかこまめにチェックしましょう。
目
目ヤニがいつもより多くないか、白眼が赤くなっていないかなど、目の状態をこまめにチェックしましょう。オールドイングリッシュシープドッグは、被毛が長いことから目まで覆われていることもありますが、あまり毛を伸ばしすぎてしまうと、目の状態がわかりにくいだけでなく、結膜炎といった目の病気にかかるリスクも高まります。適度にカットするか、ゴムなどで結んであげるようにしましょう。
皮膚
オールドイングリッシュシープドッグは毛量が多く、ブラッシングを怠ると見た目が悪くなるだけではなく、皮膚疾患を引き起こす原因にもなります。皮膚疾患の多くは強いかゆみや痛みを伴いますので、未然に防ぐためにも日頃からブラッシングの際は皮膚の状態をチェックしてあげてください。
まとめ
大型犬は小型犬に比べると、どうしても平均寿命が短い傾向にあります。ただ、かかりやすい病気を把握し、こまめに健診を受けさせたり、オールドイングリッシュシープドッグの性格を理解して、一緒にたくさん運動してあげたりと飼い主さんができることを精一杯してあげることで、愛犬は健やかに生活でき、自然と長生きにもつながります。
寿命を延ばすために何か特別なことをするというよりは、しっかりとコミュニケーションをとり、常日頃から愛犬の様子を近くで見てあげることが一番大切です。
犬の家&猫の里 編集部
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