バセットハウンドの寿命はどのくらい?気を付けたい病気について紹介します
バセットハウンドは遺伝疾患が多く、中型犬の中ではやや短命といわれている犬種です。
しかし、飼育方法を工夫してあげることで一緒にいれる時間を長くできる可能性も十分にあります。
ここでは、バセットハウンドの寿命や気を付けたい病気、長生きの秘訣について解説します。
バセットハウンドの平均寿命
バセットハウンドの平均寿命は10~12歳とされています。
遺伝的な疾患が多いことから、中型犬の中ではやや短命と言われています。
犬の年齢の換算方法は諸説ありますが、人に例えた場合、中型犬は概ね以下のような年齢だと言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1歳 | 12歳 |
2歳 | 19歳 |
3歳 | 26歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 40歳 |
6歳 | 47歳 |
7歳 | 54歳 |
8歳 | 61歳 |
9歳 | 68歳 |
10歳 | 75歳 |
11歳 | 82歳 |
12歳 | 89歳 |
13歳 | 96歳 |
14歳 | 103歳 |
15歳 | 110歳 |
16歳 | 117歳 |
17歳 | 124歳 |
18歳 | 131歳 |
19歳 | 138歳 |
バセットハウンドの適正体重
バセットハウンドの適正体重は18~27kgとされています。
もちろん、同じ犬種であっても個体差がありますので、体重だけで管理するのではなく、肋骨が浮き出ていないか、逆に肋骨の上に脂肪が乗りすぎていないかなど、実際に愛犬の体を触って体型の確認もしてあげましょう。
気を付けたい病気
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、背骨をつないでいる椎間板が変性し、脊髄を圧迫してしまう病気です。
バセットハウンドは胴長短足の体型であることから、この病気を発症しやすいのです。
椎間板ヘルニアは症状の重さによってグレードがわけられており、神経の機能は正常で、痛みだけの場合は、一番軽いグレード1。
麻痺など軽度の神経症状がある場合はグレード2となります。
神経へのダメージが深刻で、回復率が著しく低い場合は、最も重いグレード5に分類されます。
バセットハウンドの場合、体型が起因しているので、予防が難しいのですが、激しい運動を控える、肥満を防止するなど背骨に負担かけないようにすることで発症のきっかけを減らすことができます。
チェリーアイ
犬は人間と違って、上まぶた、下まぶたのほかに第三眼瞼という3つ目のまぶたを持っています。
チェリーアイは、その目頭の内側にある第三眼瞼(瞬膜)の腺組織が飛び出してしまう病気です。
目の炎症や外傷が原因で発症することもあるようですが、ほとんどは先天的なもののようです。
この病気になると、目頭側にまるでサクランボのような赤い粘膜の膨らみができてしまいます。
点眼や内服薬で治療することも可能ですが、再発を繰り返す、完治しないという場合は手術が必要になります。
膿皮症
膿皮症は、皮膚の細菌感染によって、かゆみ、脱毛、湿疹などを引き起こす病気です。
膿皮症は、ほとんどがブドウ球菌によるものだとされています。
ブドウ球菌は常在菌の一種なので、どの犬の皮膚にも存在しています。
しかし、皮膚のバリア機能の異常によって、過剰に増えてしまうと、膿皮症になってしまうのです。
症状が軽い場合はシャンプーや外用薬で対処しますが、重度の場合やシャンプー・外用薬が効かない場合は抗菌薬を内服します。
膿皮症の予防には、皮膚の抵抗力を下げないことが重要なので、良質なドッグフードを選ぶ、適度な室温・湿度を保つ、定期的にシャンプーをする、ノミダニ予防をするなどを意識するようにしましょう。
胃拡張・胃捻転症候群
胃拡張・胃捻転症候群は、胃がガスで膨れ、ねじれてしまう病気です。
胃がねじれることで、胃や腸につながる大きな静脈もねじれて、全身に血液が回らなくなり、ショック状態に陥ることがあります。
胃拡張・胃捻転症候群の恐ろしいところは、発症から数時間で死亡してしまうケースもあるということです。
手遅れにならないためにも、嘔吐をしたくても吐物がでない、急にぐったりする、多量のよだれを垂らすなどの異変が見られた場合には、早急に近くの動物病院に連れていきましょう。
胃拡張・胃捻転の発症原因ははっきりとはわかっていませんが、早食い、大食い、水のガブ飲み、食後すぐに運動をするといった行為は、胃拡張・胃捻転を発症しやすくするとも言われていますので、注意してください。
外耳炎
外耳炎は、耳道(耳の穴から鼓膜までの間)に急性または慢性の炎症が起こってしまうものです。
バセットハウンドは耳が垂れていることから、特に外耳炎になりやすいと言われています。
外耳炎になると、かゆみや痛みが生じるため、首をふる、しきりに耳の後ろの部分を掻く、といった症状が見られます。
外耳炎を放置してしまうと、鼓膜の奥にある中耳や内耳に影響を及ぼすこともあるので、早めに気づいてあげられるよう、日頃から耳の状態をよく観察しておきましょう。
長生きの秘訣
肥満を防止する
「肥満は万病のもと」という言葉がありますが、それは人間だけでなく犬にも当てはまります。
肥満になると関節疾患や心臓病、糖尿病などさまざまな病気にかかりやすくなります。
バセットハウンドは食欲旺盛で太りやすい体質なので、特に体重管理は重要です。
決められた量以上にフードを与えないことはもちろん、しつけのごほうびとしておやつを利用する場合は、その分フードを調整してください。
また、バセットハウンドはあまり活動的ではありませんが、適正体重を維持するためには運動も必要ですので、毎日1時間程度の散歩を行うようにしましょう。
定期的に健康診断を受ける
定期的に動物病院で健康診断を受けることで、見つけにくい病気を早期に発見そして治療するこができます。
どんな病気においても、早めに発見して、症状が軽いうちに対処できた方が愛犬への負担は少なくなりますので、特にシニア期に突入したら、年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。
老犬になったら
中型犬に分類されるバセットハウンドは、6歳頃からシニア期に突入します。
犬は老化すると、毛にツヤがなくなったり、白髪が生えてきたりと人間と同じような変化が現れます。
他にも、目や耳が悪くなることから、飼い主さんの呼びかけに対して、反応が鈍くなってきます。
愛犬がシニア期に突入したかな?と感じたら、できるだけ体に負担のかからない環境づくりをしてあげてください。
具体的には、足腰が弱くなっても安全に生活できるように、段差や障害物のない部屋で生活させる、室内での移動が少なくて済むように、寝床・トイレ・ご飯を食べる場所を近くにまとめる、などできることから行ってあげましょう。
普段からチェックしておきたいポイント
目
先天的な眼病は予防が難しいですが、炎症や外傷が原因の後天的な眼病は、日頃から目をチェックすることで防ぐこともできます。
日頃からチェックしておきたいのは、目ヤニの量・色、涙の量、白眼が赤くなっていないか、目をかゆがっていないか、などです。
耳
長く垂れ下がった耳は、バセットハウンドのチャットポイントの一つです。しかし、地面につきそうなほど長いので、耳の中の通気が悪く、耳の病気を引き起こしやすいという面もあります。
普段から耳の中をチェックしておかないと、知らない間に病気が進行していた、ということにもなりかねないので、定期的に耳のケアを行い、ケアのタイミングで耳に異常がないかもしっかり見てあげてください。
皮膚
バセットハウンドは皮脂が多いだけでなく、皮膚がたるんで汚れがたまりやすいことから、皮膚疾患にかかりやすいです。
そのため、ブラッシングをしてあげるときに、赤み、湿疹、べたつき、フケなどがないか確認しましょう。
まとめ
バセットハウンドは、遺伝疾患が多いことから、中型犬の中ではやや短命と言われています。
しかし、飼い主さんの努力次第では、平均寿命より長生きさせることは大いに可能です。
肥満にさせないようにしっかり健康管理を行ったり、定期的に健康診断を受けさせたりするなど、日常的に健康や病気に気をつけるということを意識するようにしましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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