ヨークシャーテリアはどんな犬?性格の特徴、しつけのポイント、問題行動への対応、医療費、ペット保険、日々のケアについて解説
販売中のヨークシャー・テリア
絹のような長い被毛とくりっとした瞳がとても愛らしいヨークシャーテリアですが、実際にはどのような性格をしているのでしょうか。
これからヨークシャーテリアを家族として迎えたいと考えている方に向けて、性格や歴史、体の特徴に加え、しつけのコツや飼ううえで押さえておきたいポイントまで幅広く紹介します。
ヨークシャーテリアの歴史
ヨークシャーテリアは、19世紀中頃のイギリス・ヨークシャー地方で誕生した犬種です。
現在では愛玩犬として親しまれていますが、もともとは工場や炭鉱で働く労働者たちが、家屋を荒らすネズミを捕まえるために飼っていた犬だったといわれています。
マンチェスターテリアやスカイテリア、マルチーズなど、複数の犬種を交配して作出されたと考えられており、当時は体の大きさや毛質も今とはやや違っていたようです。
やがて改良が進むにつれて、なめらかでシルクのような被毛をまとった小さく美しい犬へと姿を変えていきました。
その愛らしさと優雅な毛並みから「動く宝石」と称されるようになり、1862年には「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と名づけられました。
しかし、この名前があまりに長かったため定着せず、1870年頃から現在の「ヨークシャー・テリア」という呼び名が使われるようになったといわれています。
見た目の華やかさだけでなく、人と一緒に過ごすことを好む甘えん坊な性格もヨークシャーテリアの大きな魅力です。
小さな体に勇敢なテリア気質を持ち、家庭の中でも明るく社交的な犬種として、今も世界中で高い人気を集めています。
ヨークシャーテリアの性格
ヨークシャーテリアがどのような性格の犬なのか、以下で紹介します。
活発で好奇心旺盛
ヨークシャーテリアは、とても活発で好奇心旺盛な犬です。
小さな体ながらもいつもエネルギッシュで、遊ぶことが大好きです。室内でも屋外でも、新しいものを見つけるとすぐに興味を示し、その場をあちこち探検し始めます。
飼い主さんにとっては一緒に過ごしていて楽しい一面でもありますが、思いがけない事故につながらないよう、家の中でも外でもしっかりと安全対策を行うことが大切です。
甘えん坊で人懐っこい
ヨークシャーテリアは、とても甘えん坊で人懐っこい性格を持っています。
飼い主さんと一緒にいることが大好きで、常にそばにいたがる傾向があります。ソファやベッドで寄り添ったり、膝の上でくつろいだりする時間を喜ぶ子も少なくありません。
毎日のスキンシップや遊びを通じて信頼関係を積み重ねていくことで、ヨークシャーテリアとの絆はより深まっていきます。
時々頑固な一面も
ヨークシャーテリアは基本的に明るく社交的ですが、時々頑固な一面を見せることもあります。
自分のしたいことに固執してしまい、しつけが思うように進まない場面もあるでしょう。こうしたときには、飼い主さんが焦らず根気強く向き合っていくことが大切です。
ヨークシャーテリアのオスとメスの違い
あらかじめオスとメスそれぞれの傾向を知っておくことで、暮らし方や家庭の雰囲気に合った子を選びやすくなります。
性格の違い
オス
オスのヨークシャーテリアは、メスに比べて活発な子が多いといわれています。
成犬になってからも体を動かすことを好み、いくつになっても散歩や遊びを楽しんでくれる傾向があります。飼い主さんへの関心も強く、甘えん坊な一面が見られることもあります。
その反面、縄張り意識が強い子もいるため、マーキングなどへの対策を意識しておくと安心です。
メス
メスは比較的落ち着いた距離感を保ちながら、人と関わる子が多いといわれています。
子犬の頃はオスと同じようにパワフルに遊びますが、年齢を重ねるにつれて精神的に落ち着いてくることが多いです。
もちろん個体差はありますが、オスに比べるとやや自立した雰囲気を感じる場合もあるでしょう。
それでもヨークシャーテリアは全体として甘えん坊な犬種なので、メスでも飼い主さんへの愛情はしっかりと感じられることが多いです。
体格の違い
オス
ヨークシャーテリアはもともと超小型犬なので、オスとメスで体格の差はそれほど大きくありません。
それでもオスのほうがやや骨格がしっかりして見えたり、胸まわりに厚みを感じたりすることもあります。
成犬の体重はおおむね2〜3kg前後が目安で、ジャパンケネルクラブでは理想体重を3.2kg以下としています。小型犬のため成長は比較的早く、生後1年ほどで体つきが落ち着いてくることが多いです。
メス
メスもオスとほぼ変わらない大きさで、コンパクトにまとまる子が多いです。
体重は同じく2〜3kg前後が目安で、抱き上げると思った以上に軽く感じられることもあります。ふんわりとした被毛とあわせて、小さくきゃしゃな印象を受ける子もいるでしょう。
飼いやすさの違い
オス
オスは飼い主さんへの愛着が強く出やすく、一緒に遊んだり過ごしたりする時間を好む子が多いです。
成長するにつれてマーキング行動が見られる場合もありますが、去勢手術によって落ち着くことがあります。コミュニケーションを楽しみやすい性質なので、無理のない関わり方を続けていくことで信頼関係を築きやすくなります。
メス
メスは生活のリズムをつかむのが比較的早く、落ち着いた行動を見せることがあります。
発情期には行動や食欲に変化が見られることもあるため、避妊手術の時期は獣医師と相談しながら決めると安心です。
性別にかかわらず、ヨークシャーテリアは人とのコミュニケーションを好む犬種なので、それぞれの個性を見ながら接していくことが大切です。
どちらを選ぶべき?
ヨークシャーテリアは、オス・メスともに甘えん坊で人懐っこい気質を持ち、家庭の中で飼い主さんと寄り添って過ごしやすい犬種です。
たくさん遊んでくれる元気な子を求めるならオス
落ち着いた距離感で接しやすい子を求めるならメス
このような視点で考えると選びやすくなります。
ただし性格には個体差もあるため、実際に会ってみて相性を確かめることも大切です。
どちらを迎えても、日々のケアと愛情を注ぐことで、長く穏やかな時間をともに過ごせる存在になってくれるでしょう。
性格に合ったしつけのポイント
ここからは、ヨークシャーテリアの性格に基づくしつけのポイントを紹介します。
主従関係をはっきりさせる
ヨークシャーテリアのしつけでは、主従関係を明確にすることがとても重要です。
賢く、時にはリーダーシップを主張しようとする一面があるため、ルールを一貫して伝えることで、犬も安心して指示に従うようになります。
たとえば散歩のときには、リードをきちんとコントロールすることでリーダーシップを示しましょう。
また、食事の時間も大切です。犬が食べ始める前に「待て」などの指示を出し、飼い主さんの合図で食べ始めるように訓練することで、主従関係を明確にできます。
ただし、しつけには力ずくで押さえつけるのではなく、穏やかで安定した態度で接することが鍵です。そうすることで犬が安心感を得やすく、信頼関係も築きやすくなります。
一貫性をもって教える
ヨークシャーテリアのしつけには、一貫性が欠かせません。
ルールや指示が一定しないと犬は混乱してしまい、何をすればよいのか分からなくなってしまいます。
たとえば、ある日はソファに上がってもよいと許可し、次の日には禁止するようなルールは避けましょう。家族全員でしつけの方法を共有し、統一したアプローチを取ることが大切です。
また、いったんルールを決めたら、それを守り続けることも必要です。どんな状況でも同じ対応を続けることで、犬は「この行動をしたらこうなる」という因果関係を理解し、正しい行動を覚えていきます。
遊びを取り入れながら楽しく
しつけは厳しいものだけではなく、犬が楽しく学べる時間にすることも大切です。
ヨークシャーテリアは活発で遊ぶことが大好きな犬なので、遊びを取り入れたしつけが効果的です。「お座り」や「待て」を教えるときには、おやつやおもちゃを使って楽しく学ばせるとよいでしょう。
遊びながら学ぶことで、犬はストレスを感じることなく、自然とルールを覚えていきます。
毎日の散歩やボール遊びなどを通じて飼い主さんとの絆を深めながら、しつけを少しずつ進めていくことを心がけましょう。
よくみられる問題行動とその対応
ここからは、ヨークシャーテリアによくみられる問題行動とその対応策を紹介します。
吠え癖
ヨークシャーテリアは元々警戒心が強い傾向があり、小さな音や動きにも敏感に反応します。そのため、吠え癖が悩みになることがあります。
吠え癖を改善するためには、まず吠える原因を特定することが重要です。来客や外の音に反応して吠える場合には、カーテンを閉めて視覚的な刺激を減らすなどの工夫が有効です。
そのうえで、吠えるたびに冷静に「静かに」などのコマンドを伝え、吠えるのをやめたらすぐに褒めておやつをあげます。この対応を一貫して続けることで、吠え癖は少しずつ落ち着いていきます。
マーキング
ヨークシャーテリアのマーキングは、特にオスでよく見られる行動です。
縄張り意識の表れであり、特定の場所に尿をかけて自分の存在をアピールしようとします。
マーキングには早めに対応することが大切です。犬がしようとする兆候を見せたら、落ち着いてトイレへ誘導し、正しい行動を促しましょう。
また、マーキングを防ぐ方法のひとつとして去勢手術を検討するのもよいでしょう。ホルモンバランスが変わることで、行動が落ち着く場合があります。
室内では、トイレシートを使って決まった場所で排泄させるトレーニングを行い、成功したらしっかり褒めておやつをあげることで、正しい場所での排泄を習慣づけやすくなります。
噛み癖
ヨークシャーテリアの噛み癖は、若い頃に特によく見られる問題行動です。
歯の生え変わりや遊びの一環として噛むことがありますが、放置すると問題に発展してしまう場合があります。
まずは、噛んでよい物と悪い物をしっかり区別させることが大切です。噛んではいけない物を噛んだときには「ダメ」とはっきり伝え、すぐに噛んでよいおもちゃを与えましょう。
また、噛み癖を予防するためには、十分に運動させてストレスや退屈をためさせないことも重要です。
散歩や遊びの時間を増やしてエネルギーを発散させることで、噛み癖が改善されることもあります。行動がエスカレートする場合には、専門のトレーナーや獣医師に相談すると安心です。
先住ペットや小さな子どもと仲良く暮らすポイント
ここでは、先住の犬や猫、小さなお子さまと無理なく暮らしていくためのポイントを紹介します。
先住の犬や猫と仲良くさせるコツ
生活スペースを分ける
最初から同じ空間で生活させるのではなく、ゲートやサークルを使って生活エリアを分けておくと安心です。
お互いの姿や気配を感じながら少しずつ慣れていくことで、落ち着いて過ごしやすくなります。ヨークシャーテリアは体が小さいため、相手の犬や猫が活発すぎる場合は負担になることもあり、段階的に接する機会を増やしていくのが安心です。
安心できる逃げ場を作る
ヨークシャーテリアが落ち着いて休める場所を用意しておくと安心です。
サークルや専用のベッドなど、ほかのペットが入りにくい静かなスペースを作っておくことで、自分のペースで過ごしやすくなります。
ヨークシャーテリアは体が小さいので、まわりが落ち着かないときにすぐ避難できる、安心できる場所を整えておきましょう。
徐々に慣らしていく
最初は短時間の対面から始め、落ち着いて過ごせるようになったら少しずつ時間を延ばしていきます。
どちらかが興奮してしまう場合は、距離を取って一度落ち着かせることも大切です。ゆっくり慣らしていくことで、お互いが安心して暮らせる関係を築きやすくなります。
小さな子どもと仲良くさせるコツ
子どもに基本ルールを伝える
小さな子どもには、犬との接し方を事前に伝えておくことが大切です。
強く触らないことや無理に抱き上げないことを理解してもらうことで、犬が驚いたり怖がったりする場面を減らしやすくなります。ヨークシャーテリアは体が小さく骨が細いため、抱き方や扱い方には特に注意が必要です。
大人が見守る
子どもとヨークシャーテリアが一緒に過ごすときには、大人がそばで見守る環境を整えておくと安心です。
遊びが盛り上がりすぎると犬が興奮したり疲れたりすることもあるため、状況を見ながら声をかけることが大切です。眠いときやひとりで休みたいときには、無理に関わらせないようにしましょう。
犬の休憩場所を確保する
交流のあとには、犬が静かに休める場所を用意しておきます。
犬用ベッドやサークルなど落ち着けるスペースがあると安心して休むことができます。無理に関わらせず、自分のタイミングで離れられる環境を整えることが、穏やかな共存につながります。
ヨークシャーテリアは多頭飼いしやすい犬種?
ヨークシャーテリアは甘えん坊で人懐っこい子が多く、相性が合えばほかの犬とも関係を築きやすい犬種です。
ただし勇敢なテリア気質も持っているため、相手との相性を見ながら少しずつ慣らしていくことが大切です。
相性の良い犬種
ヨークシャーテリアは、穏やかな性格で活動量が近い小型犬と比較的関係を築きやすい傾向があります。
たとえば次のような犬種です。
・トイプードル
・マルチーズ
・チワワ
・ポメラニアン
体の大きさや生活リズムが似ている犬同士であれば、無理のない距離感で関係を築きやすくなります。
一方で、体格が大きく遊び方が激しいタイプの犬とは、思わぬケガにつながることもあります。ヨークシャーテリアは体が小さいため、相手の性格やテンポも考慮してあげることが大切です。
多頭飼いで気をつけたいこと
個別スペースの確保
寝床や休憩場所はそれぞれ分けて用意し、落ち着ける場所を作っておくと安心です。
食事は別々に
食器や食事場所を分けることで、食事をめぐるトラブルを防ぎやすくなります。
初対面は段階的に
最初は生活スペースを分けて過ごし、においの交換や短時間の対面から始めると慣れやすくなります。
公平に接する
どちらか一方だけを優先してしまうとストレスにつながることがあります。
遊ぶ時間や声をかける順番を意識しながら、できるだけ公平に接することが大切です。
健康管理を行う
定期的な健康診断やワクチン接種を行い、安心して生活できる環境を整えておくことも重要です。
ヨークシャーテリアが安心して過ごせるおうちづくり
ここでは、家具の配置や安全対策、温湿度管理のポイントを紹介します。
ケガを防ぐお部屋のレイアウトの工夫
ヨークシャーテリアは体がとても小さく、関節が弱い子も多いため、高い場所からの飛び降りを繰り返すと足腰に負担がかかることがあります。
ジャンプができないわけではありませんが、体が小さい分、着地の衝撃を受けやすい場面もあります。ソファやベッドからの飛び降りでケガをすることもあるため、スロープや低めのステップを置いて、上り下りしやすい高さを作っておくと安心です。
また、家具の隙間に入り込んでしまう事故を防ぐため、狭い場所はあらかじめふさいでおくとよいでしょう。
滑りにくい床で足腰を守る
フローリングは滑りやすく、走ったときに踏ん張りがきかず、関節に負担がかかることがあります。
ヨークシャーテリアは膝蓋骨脱臼を起こしやすい犬種でもあるため、滑り止めマットやカーペットを敷いて、足腰への負担をやわらげておくと安心です。
日常の小さな負担を減らしてあげることで、暮らしやすい環境を整えやすくなります。
快適な温湿度を保つ工夫
ヨークシャーテリアはシングルコートで寒さに弱い傾向があるため、室内の温度や湿度を安定させておくことが大切です。
極端な暑さや寒さを避け、落ち着いて過ごせる環境を作ってあげると安心です。被毛は長めでも一枚構造のシングルコートで保温性が高くないため、寒い時期はとくに室温管理を意識すると過ごしやすくなります。
冬の過ごし方
室温は20〜25℃ほどを目安に保ち、冷たい空気が直接当たらない場所に犬用ベッドを置いておくと落ち着いて休めます。
寒さが苦手な子には、室内でも必要に応じて服を着せて体を冷やさないように工夫するとよいでしょう。加湿器を使い湿度を50〜60%程度に保つことで、皮膚や呼吸器の乾燥を防ぎやすくなります。
夏の過ごし方
室温が高くなりすぎる日はエアコンを利用し、涼しい環境を整えておくと安心です。
通気の良い場所やひんやりマットを用意しておくことで、体に熱がこもりにくくなります。さらに水皿を複数の場所に置いておくと、いつでも水分補給しやすくなります。散歩は気温の上がる日中を避け、朝晩の涼しい時間帯に行うようにすると安心です。
シャンプー頻度と快適に洗うためのコツ
ここでは、ヨークシャーテリアに合ったシャンプーの頻度や洗い方を紹介します。
シャンプーはどのくらいの頻度がベスト?
ヨークシャーテリアは被毛が長く皮脂もやや多いため、定期的なシャンプーが必要です。
湿度が高くなる夏場は2〜3週間に1回、乾燥しやすい冬は月に1回程度を目安に行う家庭が多いです。ただし、日常のお手入れの中心はあくまでブラッシングであり、必ずしも頻繁に全身を洗わなければならないわけではありません。
皮膚がデリケートな子では、洗いすぎによって皮膚が乾燥したり切れ毛につながったりすることもあります。
汚れが部分的に気になるだけの場合には、必ずしも全身を洗う必要はありません。濡れタオルやペット用シートで体を拭くだけでも、清潔な状態を保ちやすくなります。
肌にやさしいシャンプーを選ぶコツ
低刺激で保湿成分を含む犬用シャンプーを選ぶと安心です。
乾燥しやすい季節やシニア期には、シャンプー後の保湿を意識すると、皮膚や被毛の状態を整えやすくなります。香りの強い製品は刺激につながる場合もあるため、無香料タイプややさしい処方のものを選ぶ方も多いです。
ヨークシャーテリアを洗うときの手順と注意点
ブラッシング(事前ケア)
洗う前にブラッシングを行い、抜け毛やもつれを取り除いておきます。あらかじめ毛並みを整えておくことで、シャンプー中に毛が絡まりにくくなります。
ぬるま湯で予洗い
37℃前後のぬるま湯で体全体をやさしく濡らします。顔まわりはシャワーを直接当てるより、濡れタオルで拭く方法のほうが落ち着いてケアしやすくなります。
泡立ててから洗う
シャンプーはよく泡立ててから使い、背中→胸→脚→しっぽの順でやさしく洗っていきます。原液を直接つけると皮膚への刺激になることがあります。
しっかりすすぐ
シャンプー成分が残らないよう、時間をかけて丁寧にすすぎます。耳の後ろや足まわりは泡が残りやすいため、念入りに流すことが大切です。
乾かし方のコツ
タオルでしっかり水分を吸い取ったあと、ドライヤーを低温〜中温に設定して被毛の根元から乾かしていきます。
ヨークシャーテリアは被毛が細く絡まりやすいため、湿気が残るともつれや皮膚トラブルの原因になりやすく、最後までしっかり乾かしておくと安心です。被毛の流れに沿って風を当てると、サラサラとした質感を整えやすくなります。
ヨークシャーテリアにトリミングは必要?お手入れのポイント
美しい被毛が魅力のヨークシャーテリアですが、お手入れはどのように行えばよいのでしょうか。
ここでは、お手入れの基本とトリミングについての考え方を整理して紹介します。
毎日のブラッシングが基本
ヨークシャーテリアは抜け毛の少ないシングルコートの犬種ですが、被毛が細く絡まりやすいため、毎日のブラッシングが欠かせません。
ブラッシングを怠ると毛玉ができやすく、放置すると皮膚トラブルの原因になることもあります。
毎日のブラッシングを続けていれば、毛玉予防や抜け毛対策にもつながりやすく、被毛の状態を整えやすくなります。ヨークシャーテリアは人とのふれあいを楽しみやすい犬種でもあるため、ケアの時間そのものがコミュニケーションにもなります。
トリミングが必要なケース
ヨークシャーテリアの被毛は伸び続けるため、ブラッシングだけでなく定期的なトリミングも必要です。
1〜2か月に1回を目安にカットを行うことで、清潔さを保ちやすくなります。フルコートで長く伸ばすスタイルから、動きやすいショートスタイルまで、さまざまなカットを楽しめる点もこの犬種の魅力です。
お尻まわりの毛が汚れやすい場合や、目のまわりの毛が伸びてきた場合には、部分的に整えてあげるとよいでしょう。
サロンを利用する場合の注意点
トリミングを行う場合には、ペットサロンを利用する方法があります。
ヨークシャーテリアのフルコートを美しく整える作業は、慣れたトリマーでも数時間かかることがあるため、無理に自分で行おうとせず、プロに任せると安心です。ただし犬によっては、慣れない場所での施術や初めて会う人に体を触られることに強い不安を感じることもあります。
自宅でケアする場合
部分的なお手入れであれば、自宅で行う方法もあります。
犬の体を支えながら安全に行うため、できれば二人以上で協力して作業すると安心です。無理に行うと犬が強いストレスを感じてしまうため、落ち着いた環境で少しずつ慣らしながらケアを続けていくことが大切です。
ワクチン接種と費用の目安について
ここでは、ワクチン接種のタイミングや費用の目安を紹介します。
ワクチン接種のスケジュールとおおよその費用
項目 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
子犬の時期(生後2〜4か月頃) | この時期には、2〜3回の混合ワクチン接種を行うのが一般的です。 | 1回あたり4,000円〜7,000円程度 |
成犬になってから(追加接種) | 免疫を維持するため、年1回の追加接種をすすめられることが一般的です。 | 1回あたり4,000円〜8,000円程度 |
犬の混合ワクチンでは、犬ジステンパーやパルボウイルス感染症、伝染性肝炎などを予防する目的で接種されることが多いです。
また、犬の場合は法律によって狂犬病ワクチンの接種が義務づけられており、混合ワクチンとは別に年1回の接種が必要です。お住まいの自治体への登録とあわせて忘れずに行いましょう。
ノミ・ダニ予防とその費用
ヨークシャーテリアは散歩で外に出る機会も多いため、ノミやダニが付着することがあります。
ノミやダニは皮膚トラブルや寄生虫感染の原因になることがあるため、予防薬を使った定期的な対策を行う家庭も多いです。
項目 | 内容 | 料金の目安 |
|---|---|---|
予防薬 | スポットタイプや内服タイプなど | 月あたり800円〜1,500円程度 |
寄生虫駆除薬 | 内部寄生虫(回虫・条虫など)の予防 | 1回 1,000円〜2,000円程度 |
予防のタイミングは地域や生活環境によって異なりますが、暖かい時期を中心に春から秋にかけて継続する家庭が多いです。あわせて、蚊が媒介するフィラリア症の予防も検討しておくと安心です。
健康診断の重要性と費用
ヨークシャーテリアでは、膝蓋骨脱臼や気管虚脱、先天的な血管の異常など気をつけたい病気がいくつかあるため、定期的な健康チェックが大切です。
また、体が小さく関節が弱い子も多い犬種なので、体重管理や足腰への負担、口の中のケアも意識しておくと安心です。ヨークシャーテリアは13〜16歳ほどの寿命といわれており、長く一緒に暮らすためにも定期的な健康診断が重要になります。
検査内容 | 頻度 | 費用の目安 |
|---|---|---|
基本健診(身体検査・血液検査など) | 年1回 | 5,000円〜10,000円程度 |
詳細健診(レントゲン・超音波・尿検査など) | 年1〜2回 | 10,000円〜30,000円程度 |
特に7歳以上のシニア期には病気のリスクが高くなるため、年2回の健康診断を行う家庭もあります。
ヨークシャーテリアがかかりやすい病気
ヨークシャーテリアでは、遺伝的な背景や体の小ささ、生活スタイルの影響から、気をつけておきたい病気があります。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
ヨークシャーテリアでまず知っておきたい病気のひとつが、膝蓋骨脱臼です。
これは膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう病気で、小型犬に多く見られます。足を引きずるように歩いたり、後ろ足を浮かせたりといった様子が見られることがあります。
滑りやすい床を避け、高い場所からの飛び降りをさせないようにするなど、日頃から膝への負担を減らす工夫が大切です。
気管虚脱
気管虚脱は、空気の通り道である気管がつぶれてしまう病気で、咳や呼吸の乱れを引き起こすことがあります。
「ガーガー」というような咳が出る、興奮すると呼吸が苦しそうになるといった変化が見られることがあります。
肥満は気管への負担を高めるため、適正体重を保つことが症状の悪化予防や負担軽減につながります。症状が進む場合には、内科治療や外科手術が必要になることもあります。
門脈体循環シャント
門脈体循環シャントは、本来肝臓で処理されるべき毒素が、異常な血管を通って肝臓を経由せずに全身を巡ってしまう病気です。
ヨークシャーテリアでは先天的なものが多いとされており、成長が遅れたり、ふらつきやけいれんといった神経症状が見られたりすることがあります。特に食後1〜2時間ほどで症状が強く出やすいといわれています。
早期の発見が大切な病気なので、定期的な健康診断で体の状態を確認しておくことが重要です。
歯周病
ヨークシャーテリアは口が小さく歯が密集しやすいため、歯みがき習慣がないままだと歯石や歯肉炎が進みやすくなります。
口臭が気になる、食べにくそうにする、口まわりを気にするといった様子が見られることがあります。若いうちから口の中を触ることに慣らしておくと、日頃のケアがしやすくなります。
ヨークシャーテリアの緊急医療費と手術費用の目安
万が一の病気やケガに備えて、どのくらいの医療費が必要になる可能性があるのかを知っておくと安心です。
緊急医療費の目安
室内で生活している犬でも、思いがけないトラブルが起こることがあります。
ソファなど高い場所からの落下によるケガや、小さな物を飲み込んでしまう誤飲などで、急に動物病院を受診するケースもあります。
項目 | 費用の目安 |
|---|---|
初診料・再診料 | 1,000円〜3,500円程度 |
レントゲン検査 | 5,000円〜10,000円程度 |
血液検査 | 4,000円〜12,000円程度 |
点滴治療 | 5,000円〜15,000円程度 |
検査や処置が重なると、1回の通院で2万円以上になることもあります。症状によっては入院や手術が必要になる場合もあります。
ヨークシャーテリアに見られる病気と手術費用の目安
ヨークシャーテリアでは、膝蓋骨脱臼や気管虚脱、門脈体循環シャント、歯科処置、誤飲による手術などに注意が必要です。
体が小さい分、ちょっとしたケガや誤飲でも体への負担が大きくなりやすいことがあります。なかでも門脈体循環シャントや気管虚脱は遺伝的素因や体質が関係するといわれており、場合によっては継続的な検査や通院が必要になることもあります。
疾患・処置 | 治療費の目安 |
|---|---|
気管虚脱・門脈体循環シャントの検査や継続治療 | 約30,000円〜150,000円程度 |
膝蓋骨脱臼(パテラ)の整復手術 | 約100,000円〜300,000円程度 |
歯周病による抜歯・口腔処置 | 約30,000円〜150,000円程度 |
異物誤飲による開腹手術 | 約150,000円〜350,000円程度 |
※病院や症状の程度によって費用には差があります。術前検査や麻酔、入院費が別途かかる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
緊急時に備えてできること
突然の医療費に慌てないためには、あらかじめ準備をしておくと安心につながります。
・ペット保険への加入:若いうちから加入しておくと、通院費や手術費の負担を軽くしやすくなります。
・医療費の積み立て:保険でカバーしきれない費用に備えて、少しずつ積み立てておく方法もあります。
・かかりつけの動物病院を決めておく:普段から通っている病院があると、緊急時の対応もスムーズになります。
長く一緒に暮らす犬種だからこそ、日頃の健康管理と万が一の備えを整えておくことが安心につながります。
ペット保険は必要?加入の利点と選ぶときのポイント
ここでは、ペット保険に加入するメリットや費用の目安、選ぶ際に確認しておきたいポイントを紹介します。
ペット保険に入るとどんなメリットがある?
ヨークシャーテリアは美しい被毛と甘えん坊な性格が魅力の犬種ですが、膝蓋骨脱臼や気管虚脱、先天的な血管の異常など、注意したい病気がいくつかあります。
手術や継続的な通院が必要になると、医療費の負担は小さくありません。ほかにも歯科処置や誤飲などで治療費がかかる場合があります。
ペット保険に加入しておくことで、通院費や手術費の負担を軽くしやすくなります。
保険料の目安は?
プラン内容 | 月額費用 |
|---|---|
入院や手術を中心に補償する基本プラン | 約1,500円〜2,500円程度 |
通院や検査まで幅広く対応するプラン | 約3,000円〜5,000円程度 |
犬の保険料は年齢や補償割合、免責条件によって差があり、若いうちは月1,000円台から加入できる一方で、補償が広いプランでは数千円台になることがあります。
長く一緒に暮らす犬種でもあるため、シニア期には医療費が増えることもあります。若いうちから保険に加入しておくことで、年齢とともに加入条件が厳しくなるケースや、持病による補償対象外を避けやすくなります。
保険を選ぶときに見るべきポイント
ペット保険を選ぶ際には、その犬種に見られやすい病気や体質に対応しているかを確認しておくことが大切です。
・膝蓋骨脱臼や気管虚脱などの患いやすい病気の治療が補償対象になっているか
・高齢になっても継続して加入できるか
・通院費や検査費まで補償されるか
ペット保険は、突然の病気やケガによる出費に備えるための選択肢のひとつです。
まとめ
ヨークシャーテリアは、イギリスをルーツに持つ超小型犬で、絹のように美しい被毛と、活発で甘えん坊な性格が魅力です。成犬の体重は2〜3kg前後が目安とされることが多く、寿命は13〜16歳ほどといわれています。
活発で好奇心旺盛な一方、飼い主さんに対しては甘えん坊で人懐っこく、時々頑固な一面を見せることもあります。
こうした性格を踏まえ、主従関係をはっきりさせ、一貫性したルールで、遊びを取り入れながら楽しくしつけを進めていくことで、愛犬との絆も深まっていきます。
吠え癖やマーキング、噛み癖といった問題行動には、原因を見極めて早めに対応することが大切です。
また、被毛が伸び続ける犬種でもあるため、毎日のブラッシングと定期的なトリミングが健康維持にもつながります。膝や気管が弱い傾向もあるので、滑りにくい床や上り下りしやすい環境を整えてあげるとよいでしょう。
ワクチンやノミ・ダニ予防、健康診断には継続的な費用がかかり、手術が必要になった場合にはさらに大きな出費になることもあります。保険や積み立てで備えながら、愛犬が安心して長く暮らせる環境を整えていきましょう。


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