世界で一番小さな犬として知られるチワワと胴長短足で長く垂れた耳にアーモンド型の瞳が特徴なダックスフンドとのハーフ犬であるチワックス。

チワックスはどんな性格や特徴をしているのでしょうか。チワックスの特徴やしつけ方法、健康管理、医療費、ケアの方法などについて詳しく紹介いたします。

チワックスの性格

チワックスはチワワとダックスの特徴をあわせもっていますが、何をどちらの親から受け継ぐかによって、見た目も性格も違います。
以下で詳しく解説します。

基本的な性格

チワワとダックスの性格をあわせもつチワックスは明るく活発で好奇心旺盛です。飼い主に対しては非常に愛情深く忠実ですが、他の人に対して人見知りすることもあります。

飼い主への愛情深さ

チワックスは飼い主さんに対して強い愛情と忠誠心を示します。常にそばにいたがる甘えん坊な一面があり、家族の一員として深い絆を築きやすい犬種です。

飼い主さんの気持ちを敏感に察知し、寄り添ってくれる優しさも持ち合わせています。

勇敢で警戒心が強い

チワワもダックスも勇敢でよく吠える番犬に適した気質があります。

防衛本能と警戒心が強いため、家族を守ろうとする意識が高く、見知らぬ人や物音に敏感に反応することがあります。そのため、犬に対してはあまり社交的でないこともあります。

好奇心旺盛で遊び好き

明るく活発な性格のチワックスは、新しいおもちゃや遊びに興味津々です。

頭を使うパズルトイや探索遊びを好む傾向があり、適度な刺激を与えてあげることで心身ともに健康に過ごせます。

社会性を育てる重要性

子犬の頃から他の犬と会わせて、外の世界に慣れておくことは大切です。

子犬期の社会化トレーニング

生後3〜14週齢は「社会化期」と呼ばれる重要な時期です。この時期にさまざまな人、犬、環境、音に触れさせることで、将来的に落ち着いた性格に育ちやすくなります。

散歩コースを変えたり、ドッグランで他の犬と触れ合わせたりすることで、社交性を高めることができます。

人見知りへの対処法

他の人に対して人見知りする傾向があるチワックスには、無理に近づけるのではなく、犬が自分から興味を示すまで待つことが大切です。

来客時には、犬が安心できるスペースを確保しつつ、おやつを使って徐々に慣れさせていくと効果的です。

チワックスのしつけ方法

チワックスの性格にあったしつけ方法について以下で解説します。

しつけの基本方針

一貫性のあるルール作り

チワックスは賢い犬種ですが、マイペースで頑固な一面もあります。家族全員で統一したルールを作り、一貫した態度で接することが成功の鍵です。

「今日はOKだけど明日はNG」というような曖昧な対応は避け、明確なルールを守ることで愛犬も理解しやすくなります。

褒めて伸ばすポジティブトレーニング

チワックスは褒められることが大好きです。望ましい行動をしたときには、すぐに褒めておやつを与えることで、その行動を繰り返すようになります。

叱るよりも褒めることに重点を置いたトレーニングの方が、信頼関係を築きながら効果的にしつけができます。

無駄吠え対策

警戒心の強さから吠えることも多く良い番犬になりますが、住宅事情によっては近所迷惑になることもあります。

社会化で吠える原因を減らす

子犬の頃から外に連れ出して、いろいろな人や犬、車などを見せたり、家の外の音を聞かせて慣れさせましょう。

見慣れない刺激に対する警戒心が薄れることで、無駄吠えを大幅に減らすことができます。

安心できる居場所を作る

ケージなど部屋の中にチワックスがくつろげるハウスを作ってあげると、安心して過ごせるため、吠える必要がなくなることもあります。

自分だけの安全な場所があると、不安からくる吠えが減少します。クレートトレーニングを取り入れることで、留守番時の吠えも軽減できます。

吠えたときの対処法

吠え始めたら、まず原因を確認しましょう。来客や物音に反応している場合は、「おすわり」や「待て」のコマンドで注意を飼い主に向けさせ、落ち着いたら褒めておやつを与えます。

吠えている最中に叱ると、逆効果になることもあるため、落ち着いた行動を強化することがポイントです。

基本的なコマンドのしつけ

おすわり・待て・伏せ

基本的なコマンドは、チワックスの安全を守るだけでなく、興奮を抑えるのにも役立ちます。

おやつを使って楽しく練習し、短時間で繰り返すことで定着しやすくなります。毎日5〜10分程度の練習を続けることで、確実に身につけることができます。

トイレトレーニング

小型犬は膀胱が小さいため、頻繁にトイレに行く必要があります。食後や起床後、遊んだ後など、決まったタイミングでトイレに誘導し、成功したら大げさに褒めましょう。

失敗しても叱らず、淡々と片付けることが大切です。根気よく続ければ、必ず覚えてくれます。

噛み癖の予防

子犬期には歯の生え変わりで噛みたい欲求が強くなります。家具や手を噛もうとしたら、すぐに噛んでも良いおもちゃに誘導しましょう。

噛んで良いものと悪いものの区別を教えることで、成犬になってからの問題行動を防げます。

しつけで大切な心構え

短時間で楽しく

チワックスは集中力が長く続かないため、1回のトレーニングは5〜10分程度にとどめ、1日に数回行うのが効果的です。

遊びの延長として楽しく取り組むことで、愛犬もストレスなく学習できます。

焦らず根気強く

マイペースで勝気な性格のチワックスには、忍耐強く接することが大切です。すぐに結果を求めず、小さな成功を積み重ねていくことで、確実にしつけが定着します。

飼い主さんがイライラすると犬にも伝わるため、リラックスした気持ちでトレーニングに臨みましょう。

信頼関係が何より大切

しつけの土台となるのは、飼い主との信頼関係です。日々のスキンシップや遊び、お世話を通じて絆を深めることで、チワックスは飼い主の指示を喜んで聞くようになります。

愛情を持って接することが、最も効果的なしつけ方法といえるでしょう。

チワックスのオスとメスの違い

チワックスを迎える際、「オスとメスで性格や体格はどう違うの？」と気になる方は多いでしょう。事前に傾向を把握しておくと、ご家庭のライフスタイルに合った子を選びやすくなります。

性格の違い

オス
オスのチワックスは、人懐っこくて明るいタイプが多く、飼い主さんにべったり甘える甘えん坊な子がよく見られます。

遊ぶのが大好きで、元気いっぱいに走り回る姿が魅力です。やんちゃで好奇心旺盛な一面がありますが、素直さがあるため、遊びを取り入れながら楽しくしつけを進めやすい傾向があります。

メス
メスのチワックスは、比較的落ち着きがあり、冷静に状況を判断して行動する子が多いです。

適度な距離感を保ちながらも、甘えたいときにはしっかり寄り添ってくれるバランスの良さが魅力です。

理解力も高く、学習スピードが早い傾向があるため、初めて犬を飼う方にとっても扱いやすいと感じることが多いでしょう。

体格の違い

オス
オスは骨格がややしっかりしていて、成犬時の体重は3〜6kg程度が目安です。

筋肉質な体つきになりやすく、被毛もボリューム感が出ることがあります。そのため、トリミング後は全体にふんわりとした印象を持ちやすいのが特徴です。

メス
メスはオスよりやや小ぶりになることが多く、成犬時の体重は2.5〜5kg程度が一般的です。

顔立ちや体のラインがやわらかく見える子が多く、「小さくて可憐な印象」を好む方に選ばれる傾向があります。

育てやすさの違い

オス
オスは飼い主さんへの依存心が強めで、信頼関係を築きやすい一方、思春期以降にマーキング行動やマウンティングが見られる場合があります。

早めに去勢手術を検討することで、行動のコントロールや将来の病気予防につながります。明るい性格を活かして、遊びながらしつけを進めると効果的です。

メス
メスは落ち着きがあり学習能力が高いため、コツコツとしたトレーニングと相性が良い子が多めです。

ただし、発情期には一時的に気分の浮き沈みや食欲の変化が見られることがあります。避妊手術を行うことで、性格が安定しやすくなるほか、子宮や乳腺の病気予防にもつながるため、獣医師と相談して検討すると安心です。

どちらを選ぶべき？

チワックスは、オスもメスも人懐っこく愛情深いため、家庭にすぐに馴染みやすい犬種です。

• 元気いっぱいで甘えん坊なパートナーを求めるならオス
• 落ち着きやしつけのしやすさを重視するならメス
  
  

と考えると選びやすいでしょう。ただし、性格は個体差が大きいため、実際に会って相性を確かめることが一番大切です。どちらを選んでも、しっかりとしたケアと愛情を注げば、長く寄り添う最高のパートナーとなってくれます。

チワックスの種類

世界で一番小さな犬として知られるチワワのルーツは1850年頃にメキシコのチワワ州で発見された小型犬が現在のチワワの祖先となり、愛玩犬として世界に広がりました。

チワワには短毛種と長毛種がいます。

一方、元々アナグマ猟に使われていたダックスは、明るく親しみやすい性格と、体の長さが体高の2倍というユニークな体型が特徴です。家庭犬としても愛されてきました。

ダックスにはスムース、ロング、ワイヤーと3種類の毛質があります。

スムースはもっとも古い毛質のダックスで、これにスパニエルを交配させたのがロングヘアー、テリア系を掛け合わせたのがワイヤーヘアードです。

そのため、ダックスは毛質によって性格や特徴に差が出ることがあります。この2犬種の歴史や特徴はチワックスの中にどのように受け継がれているのでしょうか。

チワックスの毛色・見た目

両親のどの部分を受け継ぐかは、個々によって違うため、ハーフ犬は同じ両親から生まれた兄弟でもまったく似てないことがあります。
以下で詳しく説明します。

体型の特徴

胴長短足の体型が多い傾向

体型はどちらかというと胴長でダックス寄りの子が多いようです。

ダックスフンドの特徴的な長い胴体とチワワの小柄さが組み合わさることで、コンパクトながらも独特のプロポーションを持つ犬種となっています。

成犬時の体重は2.5〜6kg程度と幅があり、個体差が大きいのも特徴です。

足の長さと太さ

チワワ寄りの華奢で細い脚を持つ子もいれば、ダックス寄りのしっかりとした短い脚を持つ子もいます。

どちらのタイプでも、胴長の体型を支えるため、足腰には負担がかかりやすいので注意が必要です。

顔立ちのバリエーション

頭の形

チワワ特有のアップルヘッドと呼ばれる丸みを帯びた頭部を受け継ぐ子もいれば、ダックス寄りの少し細長い頭部を持つ子もいます。額の丸みや顔全体のバランスは、個体によって大きく異なります。

目の大きさと形

うるうるしたつぶらな瞳はチワックスの魅力の一つです。チワワ譲りの大きくて丸い瞳を持つ子が多く、表情豊かで愛らしい印象を与えます。目の色もブラウン、ダークブラウン、ヘーゼルなど、毛色に応じてさまざまです。

鼻先の長さ

鼻先は長い子も短い子もいます。チワワ寄りの短めの鼻先を持つ子は、より小顔で幼い印象になり、ダックス寄りの長めの鼻先を持つ子は、凛々しい表情になる傾向があります。

耳の形と大きさ

耳も立ち耳、大きな垂れ耳、短い垂れ耳の子がおり、個性が現れやすい部分です。

チワワの立ち耳を受け継ぐ子は、ピンと立った大きな耳が特徴的で、ダックスの垂れ耳を受け継ぐ子は、柔らかく垂れ下がった愛らしい耳を持ちます。中には片方だけ垂れている「片耳垂れ」の子もいて、それぞれに個性的な魅力があります。

毛色のバリエーション

ブラック、ブラック＆タン、レッド、クリーム、フォーン、チョコレート、シルバー、ゴールド、パーティカラーなど、チワワとダックス同様チワックスの毛色のバリエーションは非常に豊富です。

毛色の変化

子犬の頃の毛色と成犬になってからの毛色が変わることもあります。特にレッドやフォーンの毛色は、黒い差し毛が成長するにつれて薄くなったり、反対に、薄い色の子が濃くなったりすることがあるため、成犬時の毛色を正確に予測するのは難しい場合があります。

被毛の質感とタイプ

スムースコート（短毛）

スムースコートを受け継ぐと、短くて滑らかな毛質になります。お手入れが比較的簡単で、抜け毛は多めですが、ブラッシングの頻度は少なくて済みます。

ロングコート（長毛）

ロングコートを受け継ぐと、柔らかくふわふわとした長い被毛になります。耳や胸、尻尾などに飾り毛が出ることもあり、エレガントな印象です。定期的なブラッシングとトリミングが必要です。

ミックスタイプ

短毛と長毛の中間のような、セミロングの毛質を持つ子もいます。体の部分によって毛の長さが異なることもあり、個体ごとに独特の毛質を持つのがハーフ犬の面白さです。

個体差の大きさが魅力

ハーフ犬は同じ両親から生まれた兄弟でもまったく似ていないことがあります。

どの特徴をどちらの親から受け継ぐかは、生まれてみないとわからない部分も多く、それがハーフ犬ならではの唯一無二の個性となります。

世界に一頭だけの特別な見た目を持つチワックスは、飼い主さんにとってかけがえのない存在となるでしょう。

チワックスが安心して過ごせるおうちづくり

チワックスは小柄で活発に見える一方、背骨や関節、呼吸器にデリケートな部分を抱えています。

快適に暮らすためには、家具の配置や安全対策、室温・湿度管理に工夫を加えることが重要です。

ケガを防ぐお部屋のレイアウト

チワックスはジャンプ力がある一方、胴長短足の体型から腰や背骨に負担がかかりやすいため、ソファやベッドの上り下りが負担になります。

ペット用ステップやスロープを設置することで背骨への負担を軽減し、椎間板ヘルニアなどの予防につながります。

また、家具の隙間に挟まって動けなくなる事故を防ぐために、クッションなどで隙間を埋めておくとより安全です。

滑りにくい床で関節と背骨を守る

チワックスの体を守るには、床材の工夫も欠かせません。フローリングは滑りやすく、関節や腰椎に負担をかけやすくなります。

滑り止め加工のマットやクッション性のあるカーペットを敷くことで、転倒を防ぎ安心です。

特に子犬やシニア期のチワックスは関節や背骨を痛めやすいため、階段の利用を制限する工夫やペットゲートの設置も効果的です。

快適な室温・湿度を保つ工夫

チワックスは寒さに弱く、暑さにも注意が必要です。自力での体温調整が得意ではないため、室内環境を整えることが健康管理の基本となります。

• 冬の過ごし方
• 室温は20〜25℃を目安にし、暖房の風が直接当たらない場所にベッドを配置しましょう。加湿器を使って湿度50〜60％を維持すると、皮膚や気道の乾燥を防げます。
  

  
  

• 夏の過ごし方
• 室温が25℃を超える場合はエアコンで涼しく保ちましょう。ひんやりマットや風通しの良いエリアを用意すると熱中症予防になります。また、水飲み場を複数設置し、こまめな水分補給を促すことも忘れないでください。
  
  

チワックスのお散歩と運動

チワックスはどのくらい運動が必要なのかについて解説します。

チワックスの散歩はどのくらい必要？

チワックスは小さな体に元気とエネルギーをたっぷり詰め込んだような犬種です。室内でもよく動き回りますが、心身の健康を維持するには日々の散歩が欠かせません。

チワックスに散歩は必要？

チワックスは好奇心が強く、外の刺激を楽しむのが大好きです。室内運動だけでもある程度は運動できますが、外を歩くことで筋肉や関節を健康に保ち、肥満を予防できます。

また、外の音やにおい、人や犬との触れ合いは、社会性を育むうえでも貴重な経験となります。小型犬なので激しい運動は不要ですが、適度な散歩でも十分な効果が得られます。

散歩の頻度と時間の目安

チワックスの散歩は、1日1〜2回、1回あたり15〜30分程度が理想的です。短時間でも毎日続けることで、心身の健康維持につながります。

その日の体調や気分によっては歩きたがらないこともあるため、無理強いせず様子を見ながら調整しましょう。暑い季節や悪天候の日は、散歩を短くしたり、室内でおもちゃ遊びや軽い運動に変更するのも良い方法です。

散歩中に気をつけたいこと

チワックスは毛量がやや多く、足元やお腹が汚れやすい個体もいるため、散歩後は足や腹部を拭いて清潔に保ちましょう。

暑さや寒さにも敏感で、夏は熱いアスファルトで肉球を傷めやすく、冬は冷たい空気で体が冷えやすい傾向があります。

気温や天候に応じて時間帯を工夫し、必要なら靴や服を用意すると安心です。さらに、自転車や車、人や犬に驚いて急に動くこともあるため、安全な道を選び、リードをしっかり持って歩くことが大切です。

チワックスにトリミングは必要？お手入れのポイントと費用の目安

チワックスは、ふんわりとした被毛やスムースな短毛など、個体によってさまざまな毛質を持っています。

抜け毛が少ない子もいれば、換毛期に多く抜ける子もいるため、どちらのタイプでも定期的なお手入れやトリミングが大切です。

チワックスの被毛は定期的に整えるべき？

チワックスは「スムースコート」や「ロングコート」など、親犬の特徴によって毛質が異なります。

毛が伸びるタイプの子は、放置すると毛玉ができたり通気性が悪化し、皮膚トラブルを招く原因になります。逆に短毛でも、換毛期にしっかりケアしないと抜け毛が溜まって不快感につながります。

見た目の可愛らしさを楽しめる犬種ですが、健康と清潔を保つためのケアと捉えることが重要です。全身カットのほか、足裏やお尻まわりなどの「部分カット」も定期的に取り入れると快適です。

お手入れの頻度の目安

• ・全身トリミング：1〜2か月に1回が目安（毛質に応じて調整）
• ・部分カット（顔まわり・足裏・肛門まわりなど）：3〜4週間ごと
• ・ブラッシング：毎日〜2日に1回（抜け毛や毛玉が多い子は特に念入りに）
  
  

毛質によってケアの負担が変わるため、自分のチワックスの毛の特徴を理解して対応しましょう。

トリミング費用の目安

サロンや地域により異なりますが、チワックスのトリミング料金は以下が一般的です。

毛玉が多い場合やデザインカットを希望する際は追加料金がかかることもあるため、事前に確認しておきましょう。

トリミングやお手入れで注意したいこと

チワックスは性格に個体差があり、初めてのサロンや長時間の処置に不安を感じる子もいます。初回は短めのメニューから慣らしたり、事前にサロンを見学させて雰囲気に慣れさせると安心です。

また、毛玉がある状態で連れて行くと処置時間が長引き、犬にとって大きな負担となります。普段からブラッシングを習慣化し、サロンと連携しながら健康的で清潔な被毛を維持していきましょう。

チワックスのシャンプー頻度と快適に洗うためのコツ

シャンプーのコツについて以下で解説します。

シャンプーの適切な頻度は？

チワックスの毛質はチワワ寄りかダックス寄りかで変わりますが、目安としては3〜4週間に1回程度が適切とされています。

毛が伸びるタイプの子は毛玉防止のためにも定期的なシャンプーが効果的ですし、短毛で抜け毛が多いタイプの子も皮膚トラブル予防のために清潔を保つ必要があります。

外で遊んだあとの汚れやにおいが気になる場合は、全身を洗わなくても濡れタオルやペット用シートで拭き取るだけで対応できます。

肌にやさしいシャンプーの選び方

チワックスは皮膚がデリケートな子が多いため、低刺激で保湿効果のある犬用シャンプーを選ぶのがおすすめです。

乾燥する季節やシニア期には、シャンプー後にコンディショナーや保湿スプレーを使用することで、毛並みをなめらかに整えつつ潤いをキープできます。

人工的な香料が強い製品は刺激やストレスになることもあるため、無香料や天然由来成分をベースにしたシャンプーが安心です。

チワックスを洗う手順と注意点

1. ブラッシング（事前準備）
   洗う前に抜け毛や毛玉をしっかり取り除きましょう。事前に整えておくことで、シャンプー中の毛玉や皮膚への摩擦を防げます。
2. ぬるま湯での予洗い
   37℃前後のぬるま湯で全身をしっかり濡らします。顔まわりはシャワーではなく濡れタオルでやさしく拭くと安心です。
3. 泡立ててから洗う
   シャンプーはしっかり泡立ててから使い、背中→胸→脚→しっぽの順にやさしくマッサージするように洗いましょう。原液を直接つけるのは避けてください。
4. しっかりすすぐ
   洗浄成分が皮膚に残らないよう、十分に時間をかけてすすぎます。特に耳の付け根や足先など、泡が残りやすい部分は丁寧に流しましょう。
   
   

乾かし方のコツ

シャンプー後はタオルで水分を吸い取ったあと、ドライヤーを低温〜中温に設定して根元からしっかり乾かすことが大切です。

毛量の多い子や胴が長い子は特に、湿気が残りやすいため注意が必要です。

生乾きは皮膚トラブルやにおいの原因になるため、被毛全体を完全に乾かしましょう。毛の流れに沿ってブローすれば、チワックスらしいツヤのある毛並みが美しく整います。

チワックスにペット保険は必要？加入の利点と選ぶときのポイント

チワックスを家族に迎えた際、「万が一の病気や怪我に備えて保険は必要なのか？」と考える飼い主さんは少なくありません。小型犬特有の体質や遺伝的なリスクを考慮すると、保険加入の有無が安心感に大きく影響します。

ペット保険に加入するメリットとは？

チワックスは小さな体で元気いっぱいの犬種ですが、両親犬種から受け継ぎやすい疾患に注意が必要です。

代表的なものには、椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼、気管虚脱（呼吸困難を引き起こす病気）、歯周病、皮膚アレルギーなどが挙げられます。加えて、白内障や僧帽弁閉鎖不全症といった心臓疾患のリスクも見逃せません。

こうした病気の治療は、継続的な通院や詳細な検査を要することが多く、手術となれば費用が数十万円に達するケースもあります。

ペット保険に入っておけば、予期せぬ高額治療費の負担を軽くできるため、治療の選択肢を広げることができます。近年では、健康診断や予防ケアまで対応したプランも登場しており、日々の健康管理をサポートしてくれる点も魅力です。

保険料はどれくらいかかる？

チワックスの保険料は、カバー範囲やプラン内容によって変わりますが、大まかな目安は以下の通りです。

• ・入院・手術のみの基本プラン：月額1,500円〜2,000円程度
• ・通院・検査・慢性疾患までカバーする総合プラン：月額3,000円〜5,000円程度
  
  

チワックスの平均寿命は12〜15年とされ、小型犬の中では長生きする傾向にあります。

その分、シニア期の医療費も増加しやすいため、若いうちから保険に加入しておく方が、トータルでの負担を抑えられるのが大きな特徴です。

保険プランを選ぶ際のチェックポイント

チワックスに適した保険を選ぶ際は、以下の点を確認しておくと安心です。

• ・椎間板ヘルニア、膝や関節の疾患、気管虚脱、皮膚・歯のトラブルが補償されているか
• ・年齢を重ねても更新できるプランか（終身対応か、更新制限があるか）
• ・請求手続きが簡単で、通院費も対象になっているか

ペット保険は、突然の病気や事故から家計を守り、チワックスとの暮らしに安心をもたらしてくれます。
飼い主さんの生活スタイルや予算に合ったプランを選び、大切な家族であるチワックスと健やかで楽しい日々を過ごしましょう。

チワックスの緊急医療費と手術費用の目安

万が一の病気や怪我に備え、実際にどの程度の医療費がかかるのかを把握しておくと安心です。

緊急医療費の目安

室内で過ごすことが多いチワックスでも、ジャンプによる怪我やおもちゃ・食べ物の誤飲といったトラブルは起こり得ます。急な受診では、以下のような費用が発生するのが一般的です。

• ・初診料・再診料：1,000円〜3,500円程度
• ・レントゲン撮影：5,000円〜10,000円程度
• ・血液検査：4,000円〜12,000円程度
• ・点滴処置：5,000円〜15,000円程度
  
  

複数の検査や処置が重なると、1回の受診で2万円を超えることも少なくありません。症状次第では、その場で入院や手術の判断が必要になることもあります。

チワックスがかかりやすい疾患と手術費用

チワックスは両親犬種の特性から、椎間板ヘルニアや膝の疾患、歯周病、気管の病気にかかりやすい傾向があります。主な疾患と手術費用の目安を以下にまとめました。

※費用は動物病院や症状の程度により変動します。術前検査、麻酔、入院費が別途必要なケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

緊急時に備えた準備

急な医療費に慌てないためには、日頃からの備えが大切です。

• ペット保険への加入：若いうちに加入すれば保険料も抑えられ、通院・手術・入院を幅広くカバーできます。
• 医療費の積み立て：保険でカバーしきれない部分に備え、毎月少額ずつ貯蓄しておくのがおすすめです。
• かかりつけ病院の確保：日頃から通っている病院があれば、緊急時もスムーズに対応してもらえ、犬へのストレスも軽減できます。
  
  

チワックスの平均寿命は12〜15年と小型犬の中でも比較的長寿ですが、シニア期には医療費が増える傾向があります。早めに準備しておくことが、安心して暮らすための鍵となります。

チワックスのワクチン接種について

命を脅かす病気から守るためにも、混合ワクチンをはじめとする予防接種は欠かせません。

ワクチン接種のスケジュールと費用

• ・子犬期（生後6〜16週頃）

  この時期に2〜3回の混合ワクチン接種を受けるのが標準です。 1回あたりの費用は5,000円〜10,000円程度が相場となります。
  

  
  

• ・成犬期（年1回）

  免疫の維持には、毎年の追加接種が推奨されます。 費用は5,000円〜12,000円程度が一般的です。
  

  
  

• ・狂犬病ワクチン（義務接種）

  日本では年1回の接種が法律で義務づけられています。 自治体ごとに異なりますが、3,000円〜5,000円程度が目安です。
  
  
  

フィラリア予防について

チワックスは気管虚脱や心臓病のリスクがあるため、フィラリア感染は大きな負担となります。室内飼育でも蚊に刺される可能性があるため、フィラリア予防は必須です。

多くの地域では4月〜11月が投薬期間とされています。毎月1回、忘れずに投与することが重要です。

健康診断の必要性と費用

チワックスは椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼、歯周病、気管虚脱、心臓疾患などに注意が必要です。

これらを早期発見するには、年1〜2回の健康診断を受けるのがおすすめです。

特に7歳以上のシニア期に入ると病気のリスクが高まるため、年2回の健診を受けておくとより安心です。

チワックスは多頭飼いに向いている？

ここでは、チワックスが多頭飼いに向いているかをわかりやすくご紹介します。

チワックスは多頭飼いしやすい犬種？

チワックスは社交的で遊び好きな子が多く、多頭飼いに比較的向いている犬種です。遊び相手がいることで運動量や刺激が増え、良いメンタルケアにもつながります。

一方で、チワワ譲りの警戒心や縄張り意識、ダックス譲りの頑固さや独占欲が出る子もいます。注目を奪われたと感じると不安定になることがあるため、導入は段階的に進め、落ち着いて過ごせる時間を確保してあげることが大切です。

相性の良い犬種とは？

チワックスは同じ小型犬で、活動量やテンションが近い犬種と相性が良い傾向です。たとえば、以下のような犬種があげられます。

• チワワ
• ミニチュアダックスフンド
• パピヨン
• ヨークシャーテリア
• マルチーズ
• シーズー
• トイプードル
  

  
  

サイズや遊び方が似ていると、無理のない関わり方で関係を築きやすいです。

一方、体格差の大きい犬や運動量が極端に違う犬では、遊びがエスカレートした際に力の差でケガにつながることがあります。

チワックスは胴長短足の体型から椎間板ヘルニアのリスクがあり、さらに膝蓋骨脱臼や気管がデリケート（気管虚脱の懸念）な子もいるため、激しいぶつかり合いは避ける環境づくりが必要です。

多頭飼いで気をつけたいこと

個別スペースの確保

寝床やクレート、休憩場所は分け、それぞれが落ち着ける「自分だけの場所」を用意しましょう。安心できる避難先があると、対立やストレスを減らせます。

食事は別々に

食器や与える場所・時間を分けることで、喧嘩を予防できます。特にフードに執着しやすい子がいる場合は必須の工夫です。

初対面は段階的に

中立的な場所での並行散歩→短時間の顔合わせ→室内はベビーゲート越しと段階を踏み、落ち着いて過ごせたら接触時間を少しずつ延ばします。無理に距離を縮めないのがコツです。

平等に接する

どちらか一方だけをかまい過ぎないようにし、撫でる順番や遊ぶ時間を公平に分けましょう。独占欲が出やすいチワックスには特に有効です。

健康・安全面の配慮

散歩はハーネスを使い、首や気管への負担を軽減します。室内は滑り止めマットで関節と背骨を保護し、プロレス遊びの激化は止めます。ソファやベッドにはステップやスロープを設置すると腰や背骨への負担軽減に役立ちます。

年齢差・性格の組み合わせを考える

先住犬がシニアなら落ち着いた性格の子を選ぶなど、生活リズムとエネルギーレベルが合う組み合わせにしましょう。臆病同士・強気同士など、似すぎた気質は衝突の原因になることもあります。

去勢・避妊の検討

発情期のストレスやマーキング、マウンティングの軽減に役立ちます。将来の病気予防（子宮・乳腺、精巣・前立腺関連）にもつながるため、獣医師と相談して最適な時期を決めましょう。

猫や小さな子どもと仲良く暮らすには？

ここでは、猫や小さなお子さまと安心して暮らすためのポイントをご紹介します。

猫と仲良くさせるコツ

生活スペースを分ける

最初から同じ空間で過ごさせるのではなく、ゲートやケージを活用して生活ゾーンを分けることから始めましょう。

お互いの姿やにおいを認識しつつ、無理のない距離感で慣れていくことで安心感が生まれます。いきなり接触させるのではなく、自然に近づける環境を整えるのが大切です。

猫の逃げ場を作る

猫は高い場所や隠れられるスペースがあるとリラックスできます。

キャットタワーや棚の上など、犬が届かない場所を用意しておくと安心です。逃げ場があることで猫が自分のペースで接触を調整でき、ストレスを最小限に抑えられます。

徐々に時間を延ばす

最初は短い時間だけ顔合わせをし、落ち着いて過ごせるようになったら少しずつ時間を延ばしていきましょう。

チワックスが興奮してしまう場合は、一度距離をとって仕切り直すことも大切です。焦らず段階を踏むことで、安心できる共生関係を築くことができます。

小さな子どもと仲良くさせるコツ

子どもに基本ルールを伝える

小さなお子さまには、犬との接し方をあらかじめ教えることが大切です。

「やさしく触る」「無理に抱っこしない」「背中を触らない」といった基本ルールを守ることで、チワックスが驚いたり嫌がったりする状況を減らせます。これにより犬と子ども双方にとって安心できる環境を作れます。

大人が必ず見守る

子どもとチワックスが一緒に遊ぶ際には、必ず大人がそばで見守りましょう。

遊びがエスカレートすると犬が興奮したり、子どもが強く扱ってしまうことがあります。特に背骨への負担が心配な犬種なので、大人がすぐに介入できる体制を整えておくことで、安全に楽しい時間を過ごせます。

犬の休憩場所を確保する

遊びや交流の後には、チワックスが安心して休めるスペースを確保しましょう。

クレートやベッドなど、自分だけの落ち着ける場所があると心が安定します。無理に接触を続けるのではなく、犬が自分のタイミングで休める環境を作ることが、仲良く暮らすための秘訣です。

まとめ

チワックスはチワワとダックスのハーフで、明るく活発で甘えん坊な性格です。成犬の体重はおおよそ2.5〜6kgで個体差が大きいので、その子に合わせて生活環境を整えましょう。
胴長短足の体型ゆえ腰や関節に負担がかかりやすいので、滑りにくいマットやソファ用ステップなどを用意することが大切です。
子犬期から社会化を進めることで、吠えやすさなどの問題行動を抑えることができます。
また被毛はタイプに合わせて毎日〜隔日でブラッシングし、3〜4週間ごとにシャンプーを行いましょう。散歩は1日1〜2回、1回15〜30分を目安に無理なく続けるようにしてください。
椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼、気管虚脱、歯周病に注意し、首輪よりハーネスを使い体重管理を徹底しましょう。ワクチンやフィラリア予防、年1〜2回の健診を欠かさず、保険や積立で医療費にも備えるようにしてください。