小さな体に愛らしい顔立ちが特徴のチワプー。チワワとトイプードルのハーフ犬で、それぞれの魅力を受け継いだ性格や見た目をしています。これから家族に迎え入れようと考えている方にとっては、チワプーの性格やしつけのしやすさ、日々のケアや健康面が気になるところですよね。
この記事では、チワプーの基本的な特徴から、飼い方のポイント、かかりやすい病気まで詳しく解説していきます。

チワプーの基本情報

チワプーはどのような犬なのでしょうか。まずは、チワプーの基本的な特徴について解説します。

チワワとトイプードルのハーフ犬

チワプーは、チワワとトイプードルを親にもつハーフ犬です。
チワワは小さな体に大きな目が特徴で、警戒心が強く賢い犬種として知られています。
一方、トイプードルは賢さと人懐っこさを兼ね備え、抜け毛が少ないことでも人気があります。

チワプーはこれらの特徴を受け継いでいます。
ただし、ハーフ犬は個体差が大きく、どちらの親の特徴が強く出るかは成長してみないと分かりません。耳の形や毛質、性格などが一匹ごとに異なるため、迎え入れる際には成長後の姿を想像しておくことが大切です。

大きさについて

チワプーの大きさは、親犬のチワワとトイプードルのサイズによって変わります。
成犬のチワプーの体重は約2.6kg〜4.0kg、体高は約23cm〜27cmと言われています。
チワワは体高15〜23cm、トイプードルは体高28cm前後のため、両親どちらの影響が強く出るかにより、個体差が出やすい特徴があります。

体のサイズが小さいため、マンションなどの室内飼いにも適しています。
また、足が細く華奢な子も多いため、高い場所からのジャンプや激しい運動には注意が必要です。小さな体でも活発な性格の子が多いので、無理のない範囲で適度に遊ばせてあげることが大切です。

チワプーの性格

チワプーはどのような性格の犬なのでしょうか。以下で解説します。

賢くて活発な性格

チワプーは、トイプードルの知的さとチワワの活発さを併せ持つ犬種です。
トイプードルは犬の中でも特に賢い犬種として知られており、しつけがしやすい傾向があります。
チワプーもその影響を受け、比較的学習能力が高く、トレーニングをしっかり行えば早く覚えることができます。

また、活発で遊び好きな一面もあり、ボール遊びや知育玩具を使った遊びを楽しむ子が多いです。

飼い主さんに甘えん坊な一面も

チワプーはとても甘えん坊な性格の子が多いです。
飼い主さんにべったりとくっついていたり、抱っこを好んだりすることがよくあります。
特にチワワの性格を強く受け継いだチワプーは、飼い主さんに対して強い愛着を示し、常にそばにいたがる傾向があります。

そのため、長時間の留守番が苦手な子もいます。
留守番の時間を少しずつ延ばして慣れさせることや、知育玩具などで暇を持て余さないように工夫することが大切です。

警戒心が強く吠えやすい

チワプーは警戒心が強く、特にチワワの性格を強く受け継いだ場合は吠えやすい傾向があります。
玄関のチャイムや物音に反応しやすい子も多く、小さな体でも番犬のような役割を果たすことがあります。

吠え癖がつかないようにするためには、子犬の頃から無駄吠えをしないためのトレーニングを行うことが重要です。
必要以上に反応しないようにしつけることで、落ち着いた性格の子に育てることができます。

チワプーのオスとメスの違い

「オスとメスで性格や体つきはどう違うの？」と気になる方は多いでしょう。あらかじめ傾向を知っておくと、ご家庭のライフスタイルに合った子を選びやすくなります。

性格の違い

オス

オスのチワプーは、人懐っこくて陽気なタイプが多く、飼い主さんに寄り添う甘えん坊な子がよく見られます。

遊ぶことが大好きで、元気いっぱいに走り回る姿が魅力です。やんちゃで好奇心旺盛な一面がありますが、素直さがあるため、遊びを取り入れながら楽しくしつけを進めやすい傾向があります。

メス

メスのチワプーは、比較的落ち着きがあり、冷静に状況を見て行動する子が多いです。適度な距離感を大切にしながらも、甘えたいときにはしっかりと寄り添ってくれるバランスの良さが魅力です。

理解力も高く、学習スピードが早い傾向があるため、初めて犬を飼う方にとっても扱いやすいと感じることが多いでしょう。

体格の違い

オス

オスは骨格がややしっかりしていて、成犬時の体重は3〜4kg程度が目安です。

筋肉質な体つきになりやすく、被毛もボリューム感が出ることがあります。そのため、トリミング後は全体にふわっとした印象を持ちやすいのが特徴です。

メス

メスはオスよりやや小ぶりになることが多く、成犬時の体重は2.5〜4kg程度が一般的です。

顔立ちや体のラインがやわらかく見える子が多く、「小さくて可憐な印象」を好む方に選ばれる傾向があります。

育てやすさの違い

オス

オスは飼い主さんへの依存心が強めで、信頼関係を築きやすい一方、思春期以降にマーキング行動やマウンティングが見られる場合があります。

早めに去勢手術を検討することで、行動面のコントロールや将来の病気予防につながります。明るい性格を活かして、遊びながらしつけを進めると効果的です。

メス

メスは落ち着きがあり学習能力が高いため、コツコツとしたトレーニングと相性が良い子が多めです。

ただし、発情期には一時的に気分の浮き沈みや食欲の変化が見られることがあります。避妊手術を行うことで、性格が安定しやすくなるほか、子宮や乳腺の病気予防にもつながるため、獣医さんと相談して検討すると安心です。

どちらを選ぶべき？

チワプーは、オスもメスも人懐っこく愛情深いため、家庭にすぐに溶け込みやすい犬種です。

• ・元気いっぱいで甘えん坊な相棒を求めるならオス
• ・落ち着きやしつけのしやすさを重視するならメス
  

と考えると選びやすいでしょう。ただし、性格は個体差が大きいため、実際に会って相性を確かめることが一番大切です。

どちらを選んでも、しっかりとしたケアと愛情を注げば、長く寄り添う最高のパートナーとなってくれます。

チワプーは多頭飼いに向いている？

「もう一頭お迎えしても仲良くできるかな？」と迷う飼い主さんも多いのではないでしょうか。ここでは、チワプーが多頭飼いに向いているか、そして導入時の注意点をわかりやすくご紹介します。

チワプーは多頭飼いしやすい犬種？

チワプーは社交的で遊び好きな子が多く、多頭飼いに比較的向いている犬種です。遊び相手がいることで運動量や刺激が増え、良いメンタルケアにもつながります。

一方で、チワワ譲りの警戒心や縄張り意識、プードル譲りの飼い主への強い愛着（ヤキモチ）が出る子もいます。

注目を奪われたと感じると不安定になることがあるため、導入は段階的に進め、落ち着いて過ごせる時間を確保してあげることが大切です。

相性の良い犬種とは？

チワプーは同じ小型犬で、活動量やテンションが近い犬種と相性が良い傾向です。たとえば以下のような犬種があげられます。

• ・チワワ
• ・パピヨン
• ・ヨークシャーテリア
• ・マルチーズ
• ・シーズー
• ・ビションフリーゼ
• ・トイプードル
  

サイズや遊び方が似ていると、無理のない関わり方で関係を築きやすいです。

一方、体格差の大きい犬や運動量が極端に違う犬では、遊びがエスカレートした際に力の差でケガにつながることもあります。

チワプーは骨が細く膝蓋骨脱臼のリスクがあるほか、気管がデリケートで気管虚脱の懸念がある子もいます。そのため、激しいぶつかり合いは避ける環境づくりが必要です。

多頭飼いで気をつけたいこと

個別スペースの確保

寝床やクレート、休憩場所は分け、それぞれが落ち着ける“自分の場所”を用意しましょう。安心できる避難先があると、対立やストレスを減らせます。

食事は別々に

食器や与える場所・時間を分けることで、喧嘩を予防できます。特にフードに執着しやすい子がいる場合は必須の工夫です。

初対面は段階的に

中立的な場所での並行散歩→短時間の顔合わせ→室内はベビーゲート越しと段階を踏み、落ち着いて過ごせたら接触時間を少しずつ延ばします。無理に距離を縮めないのがコツです。

平等に接する

どちらか一方だけをかまい過ぎないようにし、撫でる順番や遊ぶ時間を公平に分けましょう。ヤキモチが出やすいチワプーには特に有効な方法です。

健康・安全面の配慮

散歩はハーネスを使い、首への負担を軽減。室内は滑り止めマットで関節を保護しましょう。ソファやベッドにはステップやスロープを設置すると膝への負担軽減に役立ちます。

年齢差・性格の組み合わせを考える

先住犬がシニアなら落ち着いた性格の子を選ぶなど、生活リズムとエネルギーレベルが合う組み合わせに。ビビり同士・強気同士など、似すぎた気質は衝突の原因になることもあります。

去勢・避妊の検討

発情期のストレスやマーキング、マウンティングの軽減に役立ちます。将来の病気予防（子宮・乳腺、精巣・前立腺関連）にもつながるため、獣医師と相談して最適な時期を決めましょう。

猫や小さな子どもと仲良く暮らすために

チワプーは明るく人懐っこい性格を持つ犬種ですが、環境や相手によっては距離の取り方に戸惑うこともあります。ここでは、猫や小さなお子さまと安心して暮らすためのポイントをご紹介します。

猫と仲良くさせるコツ

猫ちゃんと仲良くしてもらうためには、以下の点を気をつけましょう。

生活スペースを分ける

最初から同じ空間で過ごさせるのではなく、ゲートやケージを活用して生活ゾーンを分けることから始めましょう。

お互いの姿やにおいを認識しつつ、無理のない距離感で慣れていくことで安心感が生まれます。いきなり接触させるのではなく、自然に近づける環境を整えるのが大切です。

猫の逃げ場を作る

猫は高い場所や隠れられるスペースがあるとリラックスできます。

キャットタワーや棚の上など、犬が届かない場所を用意しておくと安心です。逃げ場があることで、猫が自分のペースで接触を調整でき、ストレスを最小限に抑えられます。

徐々に時間を延ばす

最初は短い時間だけ顔合わせをし、落ち着いて過ごせるようになったら少しずつ時間を延ばしていきましょう。

チワプーが興奮してしまう場合は、一度距離をとって仕切り直すことも大切です。焦らず段階を踏むことで、安心できる共生関係を築くことができます。

小さな子どもと仲良くさせるコツ

小さいお子さんとの関わりでは以下の点を気をつけましょう。

子どもに基本ルールを伝える

小さなお子さまには、犬との接し方をあらかじめ教えることが大切です。
「やさしく触る」「無理に抱っこしない」といった基本ルールを守ることで、チワプーが驚いたり嫌がったりする状況を減らせます。これにより犬と子ども双方にとって安心できる環境を作れます。

大人が必ず見守る

子どもとチワプーが一緒に遊ぶ際には、必ず大人がそばで見守りましょう。

遊びがエスカレートすると犬が興奮したり、子どもが強く扱ってしまうことがあります。大人がすぐに介入できる体制を整えておくことで、安全に楽しい時間を過ごせます。

犬の休憩場所を確保する

遊びや交流の後には、チワプーが安心して休めるスペースを確保しましょう。
クレートやベッドなど、自分だけの落ち着ける場所があると心が安定します。無理に接触を続けるのではなく、犬が自分のタイミングで休める環境を作ることが、仲良く暮らすための秘訣です。

チワプーの被毛

チワプーの被毛にはどのような特徴があるのでしょうか。以下で解説します。

抜け毛と毛質の特徴

チワプーの毛質は、チワワとトイプードルのどちらに似るかによって異なります。
チワワ寄りの子は直毛で、短毛またはやや長めの毛を持つことが多いです。
一方、トイプードル寄りの子はカールがかった柔らかい被毛になります。

抜け毛の量も個体差がありますが、トイプードル寄りの子は抜け毛が少なく、チワワ寄りの子は換毛期に毛が抜けやすい傾向にあります。
毛質によってお手入れの仕方が変わるため、適切なケアをすることが大切です。

ブラッシングの重要性

チワプーの被毛を健康に保つためには、ブラッシングが欠かせません。
毛がもつれやすい子や、抜け毛が多い子は特にこまめなブラッシングが必要です。

短毛の子は週に2〜3回、長毛やカールが強い子は毎日ブラッシングをしてあげると毛玉になりにくく、清潔な状態を保つことができます。
特に耳の裏や脇の下は毛が絡まりやすいので、丁寧にとかしてあげましょう。

シャンプーの頻度とコツ

ここでは、チワプーに適したシャンプーの頻度や洗い方のポイントをご紹介します。

シャンプーはどのくらいの頻度がベスト？

チワプーの毛質はチワワ寄りかプードル寄りかで変わりますが、目安としては3〜4週間に1回程度がちょうど良いとされています。

毛が伸び続けるタイプの子は毛玉防止のためにも定期的なシャンプーが効果的ですし、抜け毛が多いタイプの子も皮膚トラブル防止のために清潔を保つ必要があります。

外で遊んだあとの泥やにおいが気になる場合は、全身を洗わなくても濡れタオルやペット用シートで拭き取るだけで十分です。

肌にやさしいシャンプーを選ぶコツ

チワプーは皮膚が弱めな子が多いため、低刺激で保湿効果のある犬用シャンプーを選ぶのがおすすめです。

乾燥する季節やシニア期には、シャンプー後にコンディショナーや保湿スプレーを使うことで、毛並みをふんわりと整えつつ潤いをキープできます。

人工的な香りが強い製品は刺激やストレスになることもあるため、無香料や天然成分をベースにしたシャンプーが安心です。

チワプーを洗うときの手順と注意点

1. ブラッシング（事前ケア）

   洗う前に毛玉や抜け毛をしっかり取り除きましょう。あらかじめ整えておくことで、シャンプー中の毛玉や皮膚への摩擦を防げます。
   
   

2. ぬるま湯での予洗い

   37℃前後のぬるま湯で全身をしっかり濡らします。顔まわりはシャワーではなく濡れタオルでやさしく拭くと安心です。
   
   

3. 泡立ててから洗う

   シャンプーはしっかり泡立ててから使用し、背中→胸→脚→しっぽの順にやさしくマッサージするように洗いましょう。原液を直接つけるのは避けてください。
   
   

4. しっかりすすぐ

   洗浄成分が皮膚に残らないよう、時間をかけて十分にすすぎます特に耳の付け根や足先など、泡が残りやすい部分は丁寧に流しましょう。
   
   

乾かし方のコツ

シャンプー後はタオルで水分を吸い取ったあと、ドライヤーを低温〜中温に設定して根元からしっかり乾かすことが大切です。

毛量の多い子やカールが強い子は特に、湿気が残りやすいため注意が必要です。生乾きは皮膚トラブルやにおいの原因になるため、被毛全体を完全に乾かしましょう。

被毛の流れに沿ってブローすれば、チワプーらしいやわらかな毛並みが美しく整います。

チワプーにトリミングは必要？お手入れのポイントと費用の目安

ここではトリミングについて解説します。

チワプーの毛は定期的に整えるべき？

チワプーは「シングルコート寄り」や「ダブルコート寄り」など、どちらの特徴も出やすい犬種です。毛が伸び続ける子の場合は放置すると毛玉や通気性の悪化を招き、皮膚トラブルの原因になります。

逆に抜け毛が多い子は、換毛期にしっかりケアをしないと毛玉や汚れがたまりやすくなります。

見た目の可愛らしさを楽しめる犬種ですが、健康と清潔を保つためのお手入れと考えるのが大切です。全身カットに加え、足裏やお尻まわりなどの「部分カット」も定期的に取り入れると快適に過ごせます。

お手入れの頻度はどのくらい？

• ・全身のトリミング：1〜2か月に1回が目安（毛質によって調整）
• ・部分カット（顔まわり・足裏・肛門まわりなど）：3〜4週間ごと
• ・ブラッシング：毎日〜2日に1回（毛玉や抜け毛が多い子は特に丁寧に）
  
  

毛質によってケアの負担が大きく変わるため、自分のチワプーの毛の状態を見極めて対応してあげましょう。

トリミングにかかる費用の目安

サロンや地域によって異なりますが、チワプーのトリミング料金は以下が一般的です。

毛玉が多い場合やデザインカットを希望する場合は追加料金がかかることもあるため、事前に確認しておきましょう。

トリミングやお手入れで気をつけたいこと

チワプーは性格に個体差があり、初めてのサロンや長時間の施術に不安を感じる子も少なくありません。初回は短めのコースから慣らしたり、事前にサロンを見学して雰囲気に慣れさせると安心です。

また、毛玉ができたまま連れていくと施術時間が長引き、犬にとって大きな負担となります。

日常的なブラッシングを習慣にして、サロンと協力しながら健康的で清潔な被毛を維持していきましょう。

チワプーの飼育について

チワプーはどのような環境で飼うのが適しているのでしょうか。以下で解説します。

室内飼いに適したコンパクトサイズ

チワプーは小型犬のため、室内飼いに適しています。
狭いスペースでも十分に運動ができ、マンションやアパートでも飼いやすいのが特徴です。
ただし、活発な性格の子が多いため、室内でも適度に遊ばせたり、散歩に連れ出したりすることが必要です。

体が小さいため、高い場所からのジャンプや階段の上り下りには注意しましょう。
特に膝関節が弱い傾向があるため、ソファやベッドから飛び降りる際の負担を減らすために、ステップを設置すると安全に過ごせます。

初心者でも飼いやすい

チワプーは賢く、人懐っこい性格のため、初心者でも比較的飼いやすい犬種です。
トイプードルの知的な面を受け継いでいるため、しつけも覚えやすく、トレーニングを続けることで良い関係を築くことができます。

ただし、チワワ寄りの性格を持つ子は警戒心が強く、吠えやすい傾向があります。
吠え癖を防ぐためには、子犬の頃からしっかりと社会化を進め、さまざまな人や環境に慣れさせることが大切です。

チワプーの散歩はどのくらい必要？

おうちの中でもよく動きますが、心身の健康を保つためにはやはり毎日の散歩が大切です。ここでは、チワプーにとっての散歩の役割や適切な頻度についてご紹介します。

チワプーに散歩は必要？

チワプーは好奇心旺盛で外の刺激を楽しむことが大好きです。室内運動だけでもある程度は活動できますが、外を歩くことで筋肉や関節の健康維持、肥満予防につながります。

また、外の音やにおい、人や犬との出会いは、社会性を育むためにも大切な経験になります。

小型犬なので激しい運動は必要なく、軽めの散歩でも十分な効果があります。

散歩の頻度や時間の目安

チワプーのお散歩は、1日1回〜2回、1回あたり15〜30分程度が理想的です。短めでも毎日続けることが心身の健康維持に役立ちます。

その日の体調や気分によって歩きたがらないこともあるので、無理をさせずにペースを合わせましょう。

夏の暑い時期や悪天候の日は、散歩を短縮したり、室内でおもちゃ遊びや軽い運動に切り替えるのもおすすめです。

散歩中に気をつけたいこと

チワプーは毛量が多く足元が汚れやすい子もいるため、散歩後には足やお腹を拭いて清潔を保ちましょう。

暑さや寒さにも注意が必要で、夏は熱いアスファルトで肉球を痛めやすく、冬は冷たい風で体が冷えやすくなります。

気温や天候に合わせて時間帯を工夫し、必要であれば靴やウェアを準備すると安心です。さらに、自転車や車、人や犬に驚いて急に動くこともあるため、安全な道を選び、リードをしっかり持って歩くことが大切です。

チワプーが安心して過ごせるおうちづくり

ここでは、チワプーが安心して暮らせる住まいづくりのポイントをご紹介します。

ケガを防ぐお部屋のレイアウトの工夫

チワプーはジャンプ力がある反面、骨が細く関節が弱いため、ソファやベッドの昇り降りが負担になることがあります。

ペット用ステップやスロープを設置することで足腰への負担を減らし、ケガの予防につながります。さらに、家具の隙間に入り込んで抜け出せなくなる事故を防ぐために、クッションなどでカバーしておくとより安全です。

滑りにくい床で足腰を守る

チワプーの足腰を守るには、床材の工夫も重要です。フローリングは滑りやすいため、関節や腰に負担をかけやすくなります。

滑り止め付きのマットややわらかいカーペットを敷くと、転倒防止になり安心です。

特に子犬やシニア期のチワプーは関節を痛めやすいため、階段の上り下りを制限する工夫やペットゲートの設置も効果的です。

快適な温湿度を保つ工夫

チワプーは寒さに弱い面と、毛量の多さから暑さに弱い面を併せ持っています。自力での体温調整が得意ではないため、室内環境を整えることが健康管理に直結します。

• 冬の過ごし方

  室温は20〜25℃を目安にし、暖房の風が直接当たらない場所にベッドを置きましょう。加湿器を利用して湿度50〜60％を保つと、皮膚や呼吸器の乾燥予防にも役立ちます。
  

  
  

• 夏の過ごし方

  室温が25℃を超える場合はエアコンで快適な環境を作りましょう。ひんやりマットや風通しの良いスペースを用意すると熱のこもりを防げます。

  また、水皿を複数置いておき、こまめな水分補給を促すことも忘れないようにしましょう。
  
  
  

チワプーがかかりやすい病気と予防方法

チワプーはどのような病気に注意する必要があるのでしょうか。以下で解説します。

膝蓋骨脱臼（パテラ）

膝蓋骨脱臼とは、膝の関節がずれてしまう病気で、小型犬に多く見られます。
チワプーも例外ではなく、特に足が細い子はこの病気になりやすい傾向があります。

症状が進行すると歩き方が不自然になったり、痛みで歩けなくなったりすることがあります。
予防のためには、高い場所からのジャンプを控えたり、フローリングに滑り止めマットを敷いたりすることが効果的です。

気管虚脱

気管虚脱とは、気管がつぶれることで呼吸がしづらくなる病気です。
チワワに多い病気ですが、チワプーもかかる可能性があります。

この病気になると、ガーガーとアヒルの鳴き声のような咳をするのが特徴です。肥満が悪化の原因となることがあるため、体重管理をしっかり行うことが予防につながります。

白内障

白内障は、目の水晶体が白く濁り、視力が低下する病気です。
加齢によって発症しやすくなりますが、遺伝的な要因で若いうちから発症することもあります。

白内障は早期発見が重要なので、目が白く濁ってきたり、物にぶつかることが増えたりした場合は、獣医さんに相談することが大切です。

流涙症

流涙症とは、目の周りが常に涙で濡れてしまう状態のことを指します。
涙やけの原因にもなり、目の下の被毛が茶色く変色してしまうことがあります。

チワプーは目が大きく、涙腺が詰まりやすい子もいるため、こまめに目の周りを拭いてあげることが大切です。

歯周病

小型犬は歯が密集しているため、歯周病になりやすい傾向があります。
歯周病になると、口臭が強くなったり、歯が抜けてしまうこともあります。

予防のためには、毎日の歯磨きが重要です。犬用の歯ブラシやデンタルシートを使い、少しずつ慣れさせると無理なくケアができます。

健康で長く生きてもらうためのポイント

チワプーに長く健康で過ごしてもらうためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。以下で解説します。

栄養バランスの取れた食事管理

健康を維持するためには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。
チワプーは小型犬のため、必要な栄養をしっかり摂取できるドッグフードを選ぶことが大切です。

また、肥満になりやすい傾向があるため、おやつの与えすぎには注意しましょう。
適量を守りながら、健康的な体重を維持することが重要です。

適度な運動とストレス解消

チワプーは活発な性格の子が多いため、適度な運動をさせることが必要です。
散歩は1日15〜30分程度を目安に行い、室内でもボール遊びなどを取り入れるとよいでしょう。

また、飼い主さんと一緒に遊ぶ時間を作ることで、ストレスを溜めにくくなります。
適度な運動と遊びを取り入れ、心身の健康を保ちましょう。

獣医さんの定期健診

健康維持のためには、定期的に獣医さんの診察を受けることが大切です。
ワクチン接種や健康診断を受けることで、病気の早期発見につながります。

特にチワプーは目や関節のトラブルが多いため、少しでも異変を感じたら早めに診察を受けるようにしましょう。

ワクチン接種のスケジュールと費用の目安

ここでは、チワプーに必要な接種スケジュールや費用の目安をまとめました。

ワクチン接種のスケジュールとおおよその費用

• 子犬の時期（生後6〜16週頃）

  この期間に 2〜3回の混合ワクチン接種を受けるのが一般的です。

  1回あたりの費用は 5,000円〜10,000円程度 が目安となります。
  
  

• 成犬になってから（年1回）

  免疫を維持するため、毎年の追加接種が推奨されています。

  費用の相場は 5,000円〜12,000円程度 です。
  

  
  

• 狂犬病ワクチン（義務）

  日本では年1回の接種が法律で義務付けられています。

  自治体によって異なりますが、3,000円〜5,000円前後 が一般的です。
  
  

フィラリア予防とその費用

チワプーは気管虚脱や心臓病のリスクがあり、フィラリアに感染すると大きな負担になります。室内犬であっても蚊に刺される可能性があるため、フィラリア予防は必須です。

多くの地域では 4月〜11月 が投薬期間です。毎月1回、忘れずに与えることが大切です。

健康診断の重要性と費用

チワプーは膝蓋骨脱臼、歯周病、気管虚脱、心臓疾患などに注意が必要です。これらを早期に発見するには、年1〜2回の健康診断を受けるのがおすすめです。

特に7歳以上のシニア期になると病気のリスクが増えるため、年2回の健診を受けておくと安心です。

チワプーの緊急医療費と手術費用の目安

万が一の病気やケガに備えて、どのくらいの医療費がかかる可能性があるのかを知っておくと安心です。

緊急医療費の目安

室内生活が中心でも、ジャンプで足を痛めたり、誤っておもちゃや食べ物を飲み込んでしまうといったトラブルは起こり得ます。

動物病院を急に受診する場合、以下のような費用がかかるのが一般的です。

• ・初診料・再診料：1,000円〜3,500円前後
• ・レントゲン検査：5,000円〜10,000円程度
• ・血液検査：4,000円〜12,000円程度
• ・点滴治療：5,000円〜15,000円程度
  

検査や治療が重なると、1回の通院で2万円以上かかることも珍しくありません。症状によっては、そのまま入院や手術が必要になるケースもあります。

チワプーに多い手術と費用の目安

チワプーは親犬種の特徴から、関節疾患や歯周病、気管の病気にかかりやすい傾向があります。代表的な疾患とその手術費用の目安は以下の通りです。

※費用は病院や症状の重さによって差があります。術前検査や麻酔、入院費用が別途かかることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

緊急時に備えてできること

急な医療費に慌てないために、あらかじめ備えておくと安心です。

• ・ペット保険に加入する：若いうちに加入しておけば保険料も安く、通院・手術・入院まで幅広くカバー可能です。
• ・医療費の積み立て：保険でカバーできない部分に備え、毎月少しずつ準備しておくのがおすすめです。
• ・かかりつけ病院を持つ：普段から診てもらっている病院があると、緊急時でもスムーズに処置してもらえ、犬へのストレスも軽減できます。
  
  

チワプーの平均寿命は12〜15歳と小型犬らしく比較的長生きですが、シニア期には医療費がかさむ傾向があります。早めに備えておくことが、安心して暮らすための大切なポイントです。

チワプーにペット保険は必要？メリットと選ぶときのポイント

ここでは、チワプーにとって保険がどんなメリットをもたらすのか、費用感や選ぶときの注意点をわかりやすくご紹介します。

ペット保険に入るとどんなメリットがある？

チワプーは小柄で活発な犬種で、明るい性格が魅力ですが、親犬種であるチワワやトイプードルがかかりやすい病気を引き継ぐ可能性があります。

代表的なのは、膝蓋骨脱臼（しつがいこつだっきゅう）や関節疾患、気管虚脱（呼吸が苦しくなる病気）、歯周病、アレルギー性皮膚炎などです。さらに、白内障や心臓病（僧帽弁閉鎖不全症）といったリスクも注意すべきポイントです。

これらの治療は通院や検査が長期にわたることも多く、外科手術では数十万円かかる場合もあります。

ペット保険に加入していれば、急な高額医療費の負担を大きく減らせるため、安心して治療を選択できるようになります。

最近は定期健診や予防医療をカバーするプランもあり、日常的な体調管理をサポートしてくれる点も心強いです。

保険料の目安は？

チワプーの保険料は、補償範囲や契約内容によって異なりますが、おおよその目安は次の通りです。

• ・入院や手術に特化したシンプルプラン：月1,500円〜2,000円程度
• ・通院や検査、慢性疾患まで幅広く対応する充実プラン：月3,000円〜5,000円程度
  

チワプーの平均寿命は12〜15歳といわれ、小型犬としては比較的長寿です。その分、シニア期にかかる医療費も増えるため、若いうちから加入しておく方がトータルコストを抑えやすいのが特徴です。

保険を選ぶときに見るべきポイント

チワプーの保険を選ぶときには、次のような点を確認すると安心です。

• ・膝や関節の病気、気管虚脱、皮膚や歯のトラブルが補償対象に含まれているか
• ・年齢が上がっても継続できるプランかどうか（終身対応か更新制限があるか）
• ・保険金の請求が簡単で、通院費までカバーされるか
  
  

ペット保険は突然の病気や事故から家計を守り、チワプーとの暮らしに安心をプラスするものです。

飼い主さんのライフスタイルや予算に合ったプランを選び、大切な家族であるチワプーと健やかで楽しい毎日を送りましょう。

まとめ

チワプーは賢く活発で甘えん坊、警戒心から吠えやすい面もあります。成犬2.5〜6kg前後です。被毛は個体差が大きく、ブラッシングは毎日〜隔日、シャンプーは3〜4週毎、トリミングは1〜2か月毎が目安となります。

散歩は1日15〜30分×1〜2回くらいしましょう。多頭飼いや猫・子どもとも段階的導入と個別スペースで仲良く過ごせるようになります。

膝蓋骨脱臼・気管虚脱・歯周病・目の病気に注意し、年1〜2回の健診とワクチン、4〜11月のフィラリア予防を必ず行いましょう。緊急受診は1回2万円を超えることもありますので、保険や住環境の整備で備えると安心です。