エジプシャンマウの歴史

古代エジプトの壁画に描かれた猫に似ていることから、エジプシャンマウはかなり古い歴史を持っているのではないか言われているのですが、実際のところは定かではありません。
エジプシャンマウが一般的に知られるようになったのは、近代になってからです。エジプシャンマウに魅了されたナタリー・トルベッコイ王女がヨーロッパでエジプシャンマウを繁殖させた後、アメリカに持ち込んだことによって猫種として確立されたようです。

特徴

体型、体の大きさ

エジプシャンマウは「セミフォーリン」と言われるボディタイプです。手足や胴が長く、細身でありながら筋肉がしっかりついており、平均体重は3～6kgほどです。
前足よりも後ろ足の方が長いので、歩き方や立ち姿が非常に優雅ですが、走ったときの時速は約50kmと猫の中でも足が速いことで有名です。

毛色、毛質

エジプシャンマウの大きな特徴とも言えるのが、被毛のスポット模様です。このスポット模様は被毛だけでなく地肌にまで入っています。
毛色はシルバー、ブロンズ、スモークの3色が認められています。これ以外にブラックとブルーも存在するのですが、公認はされていません。

毛質は短毛でありながら滑らかで、光沢があります。アンダーコートとオーバーコートの2種類の毛が生えたダブルコートなので、毛の密度が高いですが、抜け毛の量としては中程度です。

目の色

目の色はグーズベリーグリーンのみとされています。

性格

臆病で怖がりな性格なので、人見知りが激しいです。すでにほかのペットを飼っていたり、来客が多い家庭での飼育は難しいかもしれません。ただ、家族に対しては愛情深く接してくれますよ。
非常に繊細な面を持っているので、環境のちょっとした変化にも敏感で、ストレスを抱えてしまうこともあります。

エジプシャンマウは猫の中でも非常に賢く飼い主に従順なので、しつけやすいと言われています。

エジプシャンマウの飼い方

飼育環境

かなり身体能力が高いので、家の中でもしっかり運動できるような環境を整えてあげることが大切です。高低差のあるキャットタワーなどを設置してあげると上下運動ができるので、あまり広いスペースが確保できないという家庭にもおすすめです。
また、エジプシャンマウは暑い国が原産ではあるのですが、日本の高温多湿な環境は苦手なので、冷房を使って室温・湿度を調整したり、ベッドは直射日光の当たらない場所に配置したりと暑さ対策を行ってあげてください。

食事

エジプシャンマウは運動量が多いですが、その分しっかりと食べるので、低カロリーなフードを選んであげると肥満防止になります。
他にも、オメガ3脂肪酸は毛づやの維持に高い効果を発揮するとされているので、光沢のある美しい被毛を保つためにも、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれているフードもおすすめです。

お手入れ

短毛種なので、毛がもつれたり、毛玉ができたりということはないので、普段はそこまで頻繁にブラッシングをしなくても問題ありません。
ただし、抜け毛が多くなる換毛期に突入したら、毎日ブラッシングしてあげましょう。ラバーブラシで抜け毛を取り除き、仕上げに獣毛ブラシを使用すれば、艶のある美しい被毛を保つことができます。

しつけ

性格の部分でも紹介した通り、猫の中でもトップクラスの賢さを持っているので、しつけにはあまり手がかかりません。むしろ犬のように訓練することも可能で、トイレなど基本的なことを覚えるだけでなく、教えれば投げたボールを持ってくることもできるようになります。

気をつけたい病気

エジプシャンマウは原種に近い猫であることから遺伝疾患などはなく、丈夫な猫種です。強いて気をつけるべき病気を挙げるとするならば、中年齢以上の猫がかかりやすいとされている膀胱炎や尿結石、腎不全などに注意が必要です。尿石症や膀胱炎では尿に血が混じることがあり、腎不全の場合は水を飲む量が増えるといった初期症状が見られます。普段から愛猫の行動を観察しておき、明らかに水を飲む量が増えた、尿がいつもと違うと感じた場合には近くの動物病院を受診するようにしましょう。

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