トイガーの平均寿命と気を付けたい病気について
トラが持つ縞パターンの模様が特徴のトイガーですが、比較的新しい猫種です。
猫の平均寿命と共にトイガーの気を付けたい病気と長生きの秘訣をご紹介していきます。
トイガーの平均寿命
トイガーの平均寿命は10~15歳と言われています。猫の平均寿命が15歳前後なので、平均的と言えます。
人間からすると、10~15年というのは短い気もしますが、猫は年をとるスピードが人間とは全く違います。猫は生まれてからわずか一年で17歳程度まで成長します。生まれてから15年経つ頃には、人間の年齢でいうと76歳です。そう考えると、極端に寿命が短いわけではないということがわかると思います。
以下の表は、猫の年齢を人間に換算すると何歳になるのかまとめたものです。
猫の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1ヶ月 | 1歳 |
2ヶ月 | 3歳 |
3ヶ月 | 5歳 |
6ヶ月 | 9歳 |
9ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 17歳 |
2歳 | 23歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 64歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
18歳 | 88歳 |
トイガーの気を付けたい病気
猫伝染性腹膜炎(FIP)
猫伝染性腹膜炎は、猫コロナウイルスにより、腹膜に炎症が起こってしまう病気です。
猫コロナウイルスに感染したからと言って、必ず猫伝染性腹膜炎になるわけではありません。猫コロナウイルスに感染しても、ほとんどは無症状です。しかし、猫コロナウイルスの一部が突然変異することで猫伝染性腹膜炎を引き起こしてしまうのです。
猫伝染性腹膜炎の症状には「ウェットタイプ」と「ドライタイプ」の2種類があります。
ウェットタイプは、体重減少や発熱といった症状のほかにお腹や胸に水がたまります。その水が肺を圧迫することで、呼吸困難になってしまうことがあります。
もう一つのドライタイプも、ウェットタイプと同じく体重減少や発熱といった症状が起こりますが、それ以外に肝臓や腎臓などさまざまな臓器に肉芽腫が形成されます。
猫伝染性腹膜炎は、発症すると多くの場合、数日から数か月で命を落としてしまう恐ろしい病気ですが、いまだ確率した治療法やワクチンがないのが現状です。
そのため、猫コロナウイルスに感染した猫との接触を避けることが有効な予防法となりますので、なるべく室内で飼育するようにしましょう。
肥大型心筋症
肥大型心筋症(HCM)は、心臓の筋肉が内側に向かって厚くなってしまうことから心室が狭くなり、体に十分な血液を送れなくなってしまう病気です。
猫の心筋症のうち、実に3分の2がこの肥大型心筋症だと言われています。
初期の段階では、特にこれといった症状は見られませんが、進行すると少しの運動でも呼吸が荒くなる、呼吸困難、足を投げ出すような姿勢をする(足の麻痺によるもの)といった症状が見られます。
上記の症状が出ている頃には、病状がかなり進行しているので、できれば症状が出る前に病気を発見してあげる必要があります。
そのためには、こまめに超音波検査や血液検査を行っておきましょう。
慢性腎臓病
腎臓がダメージを受けて、十分に機能しなくなってしまう状態を「腎不全」と言い、それが長期間続いてしまう病気を慢性腎臓病と呼びます。
慢性腎臓病は猫種に関係なく、高齢の猫に多い疾患で、死亡率が高いと言われています。
慢性腎臓病の症状として最も多いのは、多飲多尿や消化器症状(食欲不振、吐き気、下痢など)です。
腎臓病は初期段階では目立った症状がなく、有効な予防法もないので、定期的な健康診断が非常に重要です。
トイガーの長生きの秘訣
室内で飼育する
一般社団法人日本ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査」によると、外に出る機会がある猫の平均寿命が13.57歳だったのに対し、完全室内飼育の猫の平均寿命は16.13歳と2歳以上も差があったことがわかっています(上記の結果は2020年の調査のものです)。
完全室内飼育であれば、交通事故にあったり、感染症になったりするリスクが減りますので、愛猫に長生きしてもらいたいのであれば、室内で飼育するようにしましょう。
定期的に健康診断を受ける
トイガーがかかりやすいとされている「猫伝染性腹膜炎」「肥大型心筋症」「腎臓病」は命に関わることもある恐ろしい病気ですので、早期に発見そして治療してあげることが大切です。
病気をいち早く見つけるためには、定期的な健康診断が欠かせません。
特にシニア期に突入したら、しっかり健康診断を受けさせましょう。
ストレスを与えない
トイガーに限った話ではありませんが、猫はストレスに弱く、そのストレスによって病気を引き起こしてしまうことがあります。気をつけたい病気の部分で、「猫伝染性腹膜炎」をご紹介しましたが、猫コロナウイルスが変異する原因としてストレスが関係
しているのではないかと考えられています。
心身ともに健康で過ごすためにも、キャットタワーなどでしっかり運動させたり、落ちついて過ごせるような環境を整えてあげたりしましょう。
まとめ
トイガーの平均寿命は10~15歳と言われており、極端に短命ということはありません。
ただし、トイガーがかかりやすいとされている「猫伝染性腹膜炎」「肥大型心筋症」「腎臓病」は命に関わる病気であるため、長生きしてもらうためには、定期的に健康診断を受けさせるようにしましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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