サルーキの性格や特徴は?飼い方やしつけ方について紹介します
サルーキは優雅で美しい容姿が魅力的な犬種です。
しかしその反面、自由奔放なところもあるためしつけに苦戦するともいわれています。
ここでは、そんなサルーキの性格や飼育方法について解説します。
サルーキの特徴
歴史
サルーキは世界最古の犬種と言われており、紀元前6000年以上前の遺跡からはサルーキの特徴を持つ犬の彫刻が見つかっているようです。また、紀元前2100年頃のファラオ(古代エジプトの王)の墓からはサルーキのミイラが発掘されており、この時代にはすでに存在していたことが明らかになっています。
大きさ・体重
サルーキは、足が長く、体に余分な脂肪がついていない洗練された美しい体型が特徴的です。
引き締まったしなやかな筋肉がついているため、非常に速く走ることが可能です。
体高 | 58~71㎝ |
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体重 | 14~25kg |
被毛・毛の色
サルーキの被毛には、ロングコートとスムースコートの2種類があります。ロングコートは、耳、しっぽ、足の後ろ側などにフェザリングと呼ばれる羽のような飾り毛が生えています。
一方、スムースコートにはフェザリングはなく、スエードのような滑らかな触り心地です。
サルーキの毛色はいかなる色、いかなる色の組み合わせも認められていますので、バリエーションがとても豊富です。ただし、ブリンドル(トラの縞模様のようにストライプが入った柄)だけは好ましくないとされています。
平均寿命
サルーキの平均寿命は12~14歳とされています。
犬の寿命というのは、成長スピードと大きく関わっていると言われています。
小型犬は、8~10か月齢で成犬になり、成犬になった後は成長スピードが緩やかになります。
対して、大型犬は成犬になるまでに15~18か月齢かかります。大型犬も成犬になってからの成長スピードは緩やかになりますが、小型犬に比べると早いため、寿命が短い傾向にあるようです。
ただ、サルーキは大型犬の中でも比較的長生きな犬種だと言われています。
体臭
サルーキは、シングルコートで被毛の量がそれほど多くなく、通気性が良いことから、体臭は比較的少ないとされています。
ブラッシングやシャンプーといった基本的なケアを行っていれば、それほどニオイは気にならないでしょう。
サルーキの性格
サルーキは穏やかな性格の持ち主で、あまり感情を表には出しません。
シャイな部分がありますので、初対面の人に対してはよそよそしい態度をとってしまうこともあります。
もともと猟犬として活躍していたので、高い忠誠心と飼い主の指示を聞き分けることのできる賢さを持ち合わせています。
サルーキの飼い方
食事
サルーキは好き嫌いが激しい子も多いのですが、栄養の偏りは病気を引き起こす原因にもなってしまうので、偏食癖は早いうちから治すようにしてください。
偏食癖を治すには、出されたフード以外に選択肢はない、ということを理解させる必要があります。
30分など時間を決め、たとえまったく食べていなくても、時間がきたらお皿は下げてしまいます。
次の食事の時間も同じ種類のフード与えて、食べなかったら下げる、ということを繰り返します。
少しかわいそうな気もしますが、食べないからと途中でフードを替えたり、代わりにおやつを与えたりすると、ますます偏食癖はひどくなりますので、一貫して同じフードを与えるようにしましょう。
運動
おとなしい性格をしているサルーキですが、散歩に連れていくと、家の中にいるときとは異なり、活発に動き回る様子が見られます。体を動かすことが好きなので、毎日散歩に連れていってあげましょう。
1回1時間程度の散歩を1日2回が目安です。
]サルーキは走ることが大好きなので、ときにはドッグランに連れていき、思いっきり走らせてあげると喜びますよ。
一つ注意が必要な点として、サルーキを運動させるときはリードを離さないようにしてください。というのも、サルーキは足が速いので、あっという間に遠くまで行ってしまいます。リードがないと、道路に飛び出してしまったり、他の犬や人にとびかかったりする危険性もありますので、細心の注意を払ってください。
しつけ
賢い犬種ではあるのですが、自由奔放で、縛られることを嫌います。飼い主さんからの指示や要求に対し、納得がいかない場合はまったく聞く耳を持たないこともあるので、犬の飼育初心者の方には少しハードルが高いかもしれません。
サルーキのしつけは優しく、そして根気よく行うことが大切です。
少々飽きっぽいところもあるので、反復練習だけではなく、さまざまなトレーニング法を試してあげましょう。
サルーキの気を付けたい病気
外耳炎
外耳炎は、耳道(耳の穴から鼓膜までの間)に炎症が起こってしまうものです。
副鼻腔炎
副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起こってしまうものです。
鼻炎が悪化することで副鼻腔炎を併発するケースが多いとされています。
肥大性心筋症
肥大型心筋症は心臓の筋肉が厚くなることで心臓がうまく動かなくなり、血液の循環不全を引き起こす病気です。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌が減少することで、元気がなくなる、脱毛、食べる量が少ないのに太るなどの症状が現れる病気です。
サルーキを飼う上での注意点
寒さ対策をしっかり行う
サルーキは脂肪が少ないことから、寒いのが苦手です。そのため、エアコンで室内の温度を一定に保つ、散歩のときも服を着せてあげるなど、冬場は寒さ対策をしっかり行ってあげましょう。
骨や関節に負担をかけない
サルーキの足は細いため、他の犬種よりも骨折のリスクが高いです。特に骨が細い子犬期や筋肉量が落ちてしまう高齢期は骨折に注意してください。
骨や関節に負担をかけないためには、床にラグを敷く、滑り止め加工を施す、などの対策が有効です。
また、サルーキは跳躍力がある犬種ですが、高いところからの飛び降りは関節に大きな負担がかかりますので注意してください。
硬いマットの上で寝かさない
サルーキは皮膚が弱いため、硬いマットの上などに寝かせていると床ずれを起こしてしまうことがあります。他にも、脂肪が少ないことから硬い床で寝るとタコができやすくなりますので、寝床にはなるべくふかふかした柔らかいものを敷いてあげましょう。
サルーキのお手入れ方法
ブラッシング
サルーキはシングルコートで抜け毛も少なく、被毛の量もそこまで多くないので、ブラッシングは週2~3回を目安に行ってください。
ロングコートの場合、飾り毛の部分が毛玉になりやすいので、特に丁寧にブラッシングしてあげましょう。
冬場はブラッシングの摩擦で静電気が起きてしまうこともあるので、ブラッシング用スプレーを用意しておくと、スムーズです。
シャンプー
サルーキは体臭が少ない犬種なので、シャンプーは2~3か月に1回程度で問題ありません。あまり頻繁にシャンプーをしてしまうと、本来必要な皮脂まで洗い流されてしまい、皮膚トラブルを引き起こしてしまいます。
サルーキに似た犬種
スルーギ
スルーギは、別名アラビアングレイハウンドと呼ばれています。
細くすらっとした体型がサルーキとよく似ていることから、混同されることもありますが、別の犬種です。
ボルゾイ
ボルゾイはロシアが原産の大型犬です。
ボルゾイもサルーキも見た目が似ていますが、体の大きさにかなりの違いがあり、ボルゾイは超大型犬に分類されます。
関連記事:ボルゾイの特徴や性格について紹介します!
ウィペット
ウィペットは、グレーハウンドを祖先とするハウンドドッグです。
無駄のないすらっとした体型や走ることが好きなどサルーキとの共通点も多いですが、ウィペットは短毛で耳が半立ちなのが特徴です。
まとめ
優雅で美しい容姿をしていることから、飼ってみたいと思う方も多いかもしれません。ただ、サルーキは自由奔放なところがありますので、知能は高いですが、しつけには根気が必要です。
また、飼い主への忠誠心は高いですが、独立心がありますので、ベタベタ甘えるようなタイプではないということも覚えておきましょう。
ただ、他の犬種とは一味も二味も違った魅力があることは間違いないので、サルーキのそういった性格も個性として受け入れられる人にはおすすめの犬種です。
犬の家&猫の里 編集部
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