バーニーズマウンテンドッグの寿命や気を付けたい病気について
販売中のバーニーズマウンテンドッグ
平均寿命
原産国であるスイスには、バーニーズマウンテンドッグの生涯を表すこんなことわざがあるそうです。「生後3年で若犬、3年経過で成犬、その後3年で老犬、その先は神様の贈り物」。バーニーズマウンテンドッグの平均寿命は、6~8年と言われています。大型犬の寿命が10~12年なので、大型犬の中でも短命な傾向にあります。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、人に例えた場合、大型犬は概ね以下のような年齢だと言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1歳 | 9歳 |
2歳 | 18歳 |
3歳 | 26歳 |
4歳 | 35歳 |
5歳 | 44歳 |
6歳 | 53歳 |
7歳 | 62歳 |
8歳 | 71歳 |
9歳 | 80歳 |
10歳 | 89歳 |
11歳 | 98歳 |
12歳 | 107歳 |
13歳 | 115歳 |
14歳 | 124歳 |
15歳 | 133歳 |
16歳 | 142歳 |
では、できるだけ長く一緒にいるために何をしてあげたらよいでしょうか。生活する上でのポイントや、気を付けてあげたい病気について解説します。
気を付けたい病気
胃捻転
胃捻転は、なんらかの原因で胃がねじれてしまうという病気です。突然発症し、数時間で死に至ることもある恐ろしい病気ですが、明確な原因がわかっていません。
症状
落ち着きがなくなる、腹部が大きく膨らむ、呼吸が荒くなるなどの症状が現れたらすぐに病院に連れていきましょう。
治療法
胃にチューブを入れたり、胃穿刺を行うことで、胃の中にたまってしまった空気を抜きます。また、胃捻転は再発の可能性が非常に高いため、ねじれてしまった胃をもとに戻す手術を行った後、胃を固定する手術も同時に行います。
予防法
原因がわかっておらず、突然発症してしまうので、予防は難しい病気です。ただ、胃に食べ物が入っている状態で激しい運動をすることで起きやすいと言われています。そのため、散歩は食後に行わないようにしましょう。
熱中症
人間でも注意が必要な熱中症。犬の場合は人間のように汗をかいて体温を調節することができないので、熱を体内にため込みやすく、熱中症になりやすいのです。
症状
犬が舌を出してはぁはぁと呼吸しているときは体温調節しているときなのですが、初期症状としてこの呼吸が荒くなります。重症化してくると嘔吐や下痢、けいれんなどが見られるようになります。
治療法
治療法として、点滴によって水分や薬剤を投与します。熱中症は時間の経過とともにどんどん悪化していくので、病院に連れていく際は、体を冷やすといった応急処置を行いながら連れていきましょう。
予防法
室内の温度が上がりすぎないよう、エアコンなどを使用して22~25度くらいに保つようにしてください。いつでも十分な水分が摂れるように、新鮮なお水を用意しておくこともお忘れなく。
進行性網膜萎縮
進行性網膜萎縮は網膜が徐々に縮んでいき、視力が失われていく病気です。
症状
最初は夜間や暗いところで目が見えにくい程度なので、気づきにくいかもしれません。しかし、そのうち昼間や明るいところでも物につまずいたり、障害物にぶつかったりするようになります。
ゆっくりと進行するため気づいた時にはだいぶ視力が低下していた、なんてこともあります。
治療法、予防法
進行性網膜萎縮は遺伝性の病気なので、予防法がないと言われています。
また、確かな治療法がないため、もしも発症してしまった場合は、床などに極力物を置かないなど、未然に怪我を防いであげることが必要です。
肘関節形成不全
肘関節は上腕骨・橈骨・尺骨の3本の骨で形成されているのですが、この3本のうちどれかに異常がみられることで発症します。
症状
片側の前足に体重をかけずに歩く、肘を曲げるのを嫌がる、前足が以前より細くなるなどの症状が見られます。
治療法
症状が軽い場合は、運動制限や体重管理などに加え、鎮痛剤の投与によって痛みを和らげるような治療法を行っていきます。重度の場合は、症状や肘関節の状態に合わせた手術を選択する必要があります。
予防法
遺伝的な要因が高いと言われているので、まずは親犬がこの病気にかかっていないかを確認するようにしてください。また、成長期の激しい運動や偏った食事も原因として言われているので、注意してください。
長生きしてもらうためには?
かかりやすい病気も踏まえた上で、バーニーズマウンテンドッグとより長く一緒にいるために注意すべきポイントを紹介します。
暑さへの対策を徹底する
バーニーズマウンテンドッグは寒さには強いのですが、暑さにはめっぽう弱いです。そのため、高温多湿の日本の夏は特に過酷です。そのため、バーニーズマウンテンドッグは室内で飼うのが理想です。夏は23℃前後に保ち、それでも暑そうにしていたら、ペット用のクールマットなどを用意してあげましょう。また、長くてボリュームのある被毛は、絡まりやすいので、こまめにブラッシングして通気性を良くしてあげてください。
胃捻転にならないような食事を心がける
先ほど紹介した胃捻転は、原因がわかっていないのでなかなか予防が難しいのですが、食後の激しい運動や早食い、大食いが影響しているともいわれています。少しでも胃捻転になるリスクを下げるべく、食事を数回に分ける、1回の食事の量を多くしないといったことを心がけるようにしましょう。
関節に負担をかけないようにする
大型犬はどうしても関節に負担がかかりやすい、関節疾患を発症しやすいです。命にかかわるものではありませんが、痛みを抱えながら生活するのはかなりのストレスになってしまいます。なるべく関節に負担をかけないように、高いところからの飛び降りや激しい運動はさけてください。室内で飼育する場合は滑りにくい床材を使用すると、関節に負担がかからなくなるのでおすすめです。
参考文献
犬の胃捻転について
進行性網膜萎縮症(PRA:Progressive Retinal Atrophy)<犬> | みんなのどうぶつ病気大百科
犬の股関節形成不全(異形成)の診断と治療
犬の家&猫の里 編集部
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