ダルメシアンの寿命や気を付けたい病気について
平均寿命
ダルメシアンの平均寿命は10~13年です。大型犬の平均寿命が10~12年なので、大型犬の中でも平均的と言えます。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、人に例えた場合、大型犬は概ね以下のような年齢だと言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
---|---|
1歳 | 9歳 |
2歳 | 18歳 |
3歳 | 26歳 |
4歳 | 35歳 |
5歳 | 44歳 |
6歳 | 53歳 |
7歳 | 62歳 |
8歳 | 71歳 |
9歳 | 80歳 |
10歳 | 89歳 |
11歳 | 98歳 |
12歳 | 107歳 |
13歳 | 115歳 |
14歳 | 124歳 |
15歳 | 133歳 |
16歳 | 142歳 |
出来るだけ長く一緒に暮らすために、飼い主ができることは何でしょうか。生活する上で注意すべきポイントや、気を付けてあげたい病気について解説します。
気を付けたい病気
胃拡張・胃捻転性症候群
胃拡張・胃捻転性症候群は、胃がガスで膨れ上がり、ねじれてしまうという病気で、大型犬が比較的発症しやすいと言われています。
症状
お腹をしきりになめる、吐こうとしても何も出てこない、呼吸が荒いといった症状が見られます。
治療法
胃にチューブを入れたり、胃穿刺を行うことで、胃の中にたまってしまった空気を抜きます。また、胃捻転は再発の可能性が非常に高いため、ねじれてしまった胃をもとに戻す手術を行った後、胃を固定する手術も同時に行います。
予防法
明らかな原因が解明されていないのですが、食後すぐの運動、早食いなどは胃拡張・胃捻転のリスクを高めるともいわれていますので、避けるようにしてください。
尿路結石
尿路結石とは尿の中のカルシウムやマグネシウムなどが結晶化し、結石となったもののことです。
症状
結石が膀胱にできた場合、膀胱の粘膜を結石が傷つけてしまうため、血尿や頻尿が見られ、排尿時に強い痛みを伴います。
また、膀胱から尿道に結石が流れると、尿道を完全にふさいで排尿ができないことがあります。
治療法
結石が大きい、結石がカルシウムからできている場合などは手術での治療法が一般的になります。
逆に結石が小さかったり、マグネシウムからできている場合には食事療法で改善することができます。
予防法
尿路結石は再発しやすいといわれています。繰り返し発症しないよう、食事管理を徹底する必要があります。ミネラルウォーターも発症の要因の一つとなりますので、水を与える際は水道水もしくは軟水にしましょう。
聴覚障害
聴覚障害は音が聞こえない、または聞こえにくい状態になる病気です。ダルメシアンは遺伝的に聴覚障害になりすく、生まれつき耳が聞こえない子もいます。
症状
名前を呼んでも反応しない、後ろから近づいたときにびっくりするなどの症状が見られます。
治療法
閉塞などが原因で一時的に聴覚障害になった場合は治療によって治すことができますが、それ以外の場合は治すことができないので、生涯付き合っていくこととなります。
予防法
遺伝が原因となっている場合が多いので、有効な予防法というのはありません。もしも大切なパートナーが聴覚障害になってしまった場合は、アイコンタクトなど音が聞こえなくてもコミュニケーションが取れるような工夫をしてあげましょう。
ダルメシアンブロンズ症候群
この病気はダルメシアン特有の皮膚病です。アレルギーやストレス、環境などが原因で発症すると言われています。
症状
頭部の先端や首、わきばらにじんましんが現れ、赤みや脱毛、化膿などが見られます。
治療法
治療法としては、抗生物質の投与を行います。
予防法
原因が多岐にわたるので予防が難しい病気ではありますが、事前にアレルギー検査を受けておく、愛犬がストレスをためないような生活を心がける、飼育環境を整えるなどを意識するようにしましょう。
長く一緒にいるためには?
食事の管理を徹底する
ダルメシアンの食事で気を付けるべきことは、尿路結石の原因となるマグネシウムなど各ミネラル成分が調整されているものを選ぶことです。このフードで良いのかどうか自分だけでは判断しかねるということであれば、かかりつけの動物病院で、獣医師の方に相談してみるのもおすすめです。
食事に気を付けても、おやつをあげすぎてしまうと意味がなくなってしまうので注意が必要です。
また、飲む水分の量も気にかけるようにしましょう。水をあまり飲んでくれない場合は、フードを食べる際に犬用のミルクやスープでふやかして食べさせてあげると、一緒に水分を摂取しやすくなります。
アレルギー検査をする
気を付けたい病気のなかに、ダルメシアンブロンズ症候群というものがありましたが、その原因の一つがアレルギーなので、あらかじめ検査をしておくことをおすすめします。何が愛犬にとって負担になってしまうのかを知っておくことで、対策がしやすくなります。
ストレスを与えない
ダルメシアンは飼い主に対してとても従順で、遊ぶことが大好きな子です。そのため、飼い主にかまってもらえなかったり、運動不足な状態が続いたりすると非常にストレスがたまってしまいます。具体的な運動量として、60分ほどの運動を1日2回行うのが理想です。しかし、毎日運動の時間を確保することができない場合は、週末など時間が取れるタイミングでドッグランに連れていき、思いっきり遊ばせてあげてください。
まとめ
ダルメシアンは足腰が比較的丈夫なので、大型犬に多い関節疾患は発症しにくい傾向にあります。そこまでかかりやすい病気が多くないので、飼育によっては平均より長生きすることも可能です。ただ、遺伝的に聴覚障害になりやすい犬種です。聴覚障害の子と暮らす場合、指示は音ではなくハンドサインで行うなど生活において飼い主さんの努力が一層必要になりますので、あらかじめ理解しておきましょう。
参考文献
犬の胃捻転について
犬の家&猫の里 編集部
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