ダルメシアンの毛色について

ディズニー映画『101匹わんちゃん』のモデルとしても有名なダルメシアン。白地に黒の斑点がある毛色がトレードマークとなっていますが、それ以外の毛色はあるのでしょうか？

血統書の発行などを行っているJKC(ジャパンケネルクラブ)によると、ダルメシアンの毛色は、ベースであるピュアホワイトにブラックまたはレバー（赤褐色）のスポットがあるものが認められています。
ホワイト×ブラックは、めりはりがあってスタイリッシュな印象がありますが、レバーは柔らかく、かわいらしい印象を受けます。

なお、ブラックとレバーが混合されているものは望ましくないとされています。

被毛の特徴

ダルメシアンの毛並みはスムースコートと呼ばれ、硬くて短い毛が密集しており、見た目はつるっとしています。そのため、抜け毛も少ないのではないか？と思われる方も多いのですが、意外に抜け毛は多いです。そこには毛周期が関係しています。

毛が生えてから抜けるまでのサイクルを毛周期と言います。犬の場合、成長期・退行期・休止期の3期からなっています。成長期で毛の元となる毛母細胞が盛んに分裂し、新たな毛を成長させていきます。退行期では細胞分裂がゆっくりになります。休止期で細胞分裂は止まり、古い毛の奥には新しい毛が生え始めます。

長毛種の場合は成長期の期間が長いの、抜け落ちるまでの期間も長くなります。しかし、短毛種はある程度までしか伸びないので、成長期の期間が短く、生え替わる速度が速いのです。

抜け毛への対策は？

年間を通して抜け毛が多いダルメシアンを家の中で飼育するとなると、抜け毛への対策は必須です。簡単な対策として、コロコロを何個か部屋に置いておくと、気づいたときにすぐ掃除ができるので便利です。ちょっと手間はかかってしまいますが、カーペットやソファカバーを毛がつきにくい素材に変えてしまうという手もあります。

洋服を着せることが抜け毛への対策になるという話もありますが、皮膚の蒸れを防ぐために、長時間着せることは避けるようにしましょう。

ダルメシアンのお手入れ方法

ブラッシングのやり方

短毛種で、なおかつ毛のボリュームも多くないダルメシアンには、ラバーブラシというゴムやシリコンでできたブラシがおすすめです。皮膚を傷つけてしまう恐れが少なく、毛やホコリを効率よく絡めとってくれます。ラバーブラシにはマッサージ効果もあるのですが、力加減に注意が必要です。いくら柔らかい素材でも、力強くブラッシングしてしまうと痛みを伴うので、必ず自分の手などで力加減を確認しながら使用してください。
ラバーブラシで大体の抜け毛を除去できたら、ツヤを出すために獣毛ブラシで仕上げを行います。獣毛ブラシにも100％動物の毛からできたものと、アクリルでできたものがあります。アクリル製のものは静電気が起きやすいので、豚やいのししの毛からできたものを使うようにしましょう。

シャンプーのやり方

ダルメシアンの美しい被毛を保つためには、ブラッシングだけではなく、シャンプーも欠かせません。頻度としては月に1回もしくは2回で十分です。ダルメシアンは皮膚が敏感なので、あまり頻度が多いと清潔にするつもりが逆にニオイが強くなったり、乾燥肌になってしまうので注意してください。
ダルメシアンに限ったことではありませんが、シャンプーの際は必ず犬用のものを使用するようにしてください。
体を洗うときは指の腹で優しくマッサージしてあげると、血行促進にもつながります。

すすぎ終わったらタオルドライだけでなく、しっかりドライヤーで乾かしてください。低温でもすぐに乾くと思います。

ダルメシアンは白い部分が多いので、体の汚れが気になりやすいです。シャンプーするほどではないけど、きれいにしてあげたいというときは、濡らして硬く絞った布で拭いてあげると良いです。

※被毛だけじゃなく耳のお手入れも

ダルメシアンは耳が垂れているので、定期的にお手入れしてあげないと耳の病気にかかりやすくなります。大体シャンプーと同じくらいの頻度で良いので、シャンプー前のブラッシングの際に、耳のお手入れもしてあげてください。ニオイが気にならないようであれば、柔らかい布で軽くふいてあげる程度で大丈夫です。汚れや匂いがある場合には、イヤークリーナーを使用して掃除してください。

まとめ

ダルメシアンは、毛が短く、ボリュームも少なめなので、お手入れはとても楽です。大型犬ではありますが、ブラッシングやシャンプーにそこまで時間はかかりません。ただ、短毛種であることから1年を通して抜け毛が多いです。短く硬い毛が家の中に散らばってしまうとかなり大変なので、こまめに掃除できるようにコロコロを用意したり、毛がつきにくいカーペットを選ぶなど工夫しながら生活することが必要です。