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ドーベルマンが断耳と断尾をする理由

2019.03.04 2024.03.21

ドーベルマンというと、ピンっと立った耳に短いしっぽが特徴的ですが、あれは自然な姿ではないということをご存知でしょうか。

ドーベルマンは生まれてすぐに耳としっぽを手術によって切ってしまうのです。なんだかかわいそうな気もしますが、なぜ耳としっぽ切るようになったのでしょうか。

ドーベルマンの断耳・断尾はなんのため?

ドーベルマンは19世紀の後半にドイツ人ブリーダーであるカール・フリードリッヒ・ルイス・ドーベルマン氏によって生み出されました。ドーベルマン氏は収税吏として働いていたため、現金を持ち歩くことが多々ありました。そこで、護衛犬としてドーベルマンという犬種が生まれたのです。その優秀さから原産国であるドイツのみならず、世界中で警察犬として採用されるようになり、軍用犬として戦地でも活躍していたようです。

このように、ドーベルマンは主人を守るために戦うことが多かったので、できる限り弱点をなくす必要がありました。もともと垂れ耳でしっぽの長い犬種でしたが、噛まれたり、掴まれたりすることを防ぐためにも断耳・断尾が行われました。また、警察犬、軍用犬として働く上では聴覚が鋭いほうが良いので、その意味でも断耳が行われたとされています。

ドーベルマンが断耳・断尾をする理由は、より実用性を高めるためだったのです。

断耳・断尾を行う犬種

断耳や断尾が今でも習慣化している犬種は意外に多いです。下記を見ればわかりますが、ドーベルマンをはじめ、シュナウザーやボクサーなども断耳と断尾両方行う犬種となっています。

断耳を行う犬種

  • ・シュナウザー
  • ・ボクサー
  • ・ピンシャー
  • ・グレートデン

断尾を行う犬種

  • ・シュナウザー
  • ・ボクサー
  • ・ウェルッシュコーギー
  • ・ヨークシャーテリア

断耳・断尾について

ドーベルマンの断耳・断尾はどのように行われるのでしょうか。

断耳は、生後2~3か月以内に行われるのが一般的です。このころは感覚が成犬のときよりも知覚が発達していないので痛みが少なく、耳の軟骨が柔らかいので立ち耳に形成しやすいのです。

手術の方法ですが、全身麻酔を行った後に耳を切り取り、縫合していきます。術後は傷口のケアや耳がしっかり立つように包帯などでしっかり固定する必要があります。

一方、断尾の場合は生後3日以内に行われることがほとんどです。生後間もない子犬は痛みに対して鈍感であるということと、早めに行わないと切断部分がきれいにならないことが理由のようです。

費用はどのくらい?

選ぶ病院などによっても変わってきますが、断尾は2~3万円、断耳は5~10万円ほどです。断耳はそもそも行うことのできる病院や獣医さんが少ないので、費用が高くなる傾向にあります。

断耳・断尾に対する考え方

ドーベルマンの原産国であるドイツやヨーロッパ諸国では、断耳・断尾は禁止されています。日本はどうかというと、特に禁止はされていません。ただ、家庭で飼育するドーベルマンに関しては、断耳・断尾の必要性がなく、ただの美容目的なのであれば行うべきではないと考えている人は日本にも多く、飼い主の判断にゆだねる形となっています。

そのため、ブリーダーさんに事前にお願いして、本来の姿のまま引き取る動きもあります。

しかし、垂れ耳の犬は外耳炎(通気性が悪いために耳の中が蒸れて炎症が起こる病気)になりやすいというリスクもあります。外耳炎を発症すると犬にとってストレスになりますので、病気を防ぐ意味で断耳を行う人もいるようです。

まとめ

ドーベルマンの特徴ともいえる立った耳と短いしっぽは、実は人工的に作られた姿でした。本来は垂れ耳でしっぽも長いのですが、警察犬や軍用犬として働く際に邪魔になってしまうことから、断耳・断尾が行われるようになりました。

犬の断耳・断尾に対しては、国よっても個人によっても考え方はさまざまです。

ドーベルマンの飼育を考えているのであれば、断耳・断尾というのはどのようなものか、もし我が家に迎え入れるのであれば必要なのかを一度しっかり考えるようにしましょう。

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この記事の監修者

犬の家&猫の里 編集部

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