抜け毛や毛色など甲斐犬の被毛の特徴について解説します
特徴的な毛色の役割
甲斐犬の毛色は、黒虎毛・赤虎毛・虎毛の3種類があります。どれもかなり特徴的な見た目をしており、黒虎はベースが黒で赤茶の縞模様、赤虎はベースが赤みを帯びた茶色で黒の縞模様が入っています。
猟で山林に入る際に、この毛色が保護色となり、自分の身を守ることができたと言われています。
中には虎毛ではない、単色の子もまれに生まれるようですが、公式には認められていないようです。
甲斐犬の被毛は寒さに強い二重構造
犬の被毛というのは、毛が二重になっている「ダブルコート」とそうでない「シングルコート」の2種類あります。
ダブルコートの犬種は一つの毛穴から2種類の毛が生えています。一つは皮膚を紫外線や汚れから守るためのオーバーコート、もう一つは皮膚の保湿や体温を保持するためのアンダーコートです。アンダーコートのおかげで、厳しい冬でも平気です。
逆にシングルコートは温暖な国で生まれたり、室内で飼育することを前提とされていることから、アンダーコートありません。そのため、寒さに非常に弱い傾向にあります。
抜け毛は多いの?
甲斐犬は毛が短いので、抜け毛は少なそうにも見えますが、実はかなり多いです。ダブルコートの犬種はアンダーコートの量を変化させることで体温調節を行います。防寒に役立っていたアンダーコートは、暖かい季節になれば不要になるため、冬が終わったら本格的な夏が来る前にごそっと抜けていきます。甲斐犬も例外ではなく、換毛期(毛が生え替わる時期)に突入すると、柔らかな抜け毛の山ができるほどです。
抜け毛への対策はどうすればよいの?
甲斐犬の短い毛が家の中に散らばってしまうと掃除はかなり大変になってしまいます。お手入れせずに家の床などに抜け落ちてしまう毛を減らすためにはブラッシングとシャンプーが効果的です。
ブラッシングの方法
甲斐犬のブラッシングではラバーブラシやスリッカーブラシ、ファーミネーターなどがよく使われます。
ラバーブラシはゴム製のブラシで、摩擦によって抜け毛を絡めとります。柔らかい素材なので皮膚を傷めるリスクがなく、マッサージ効果もあります。1回のブラッシングで除去できる毛の量はそこまで多くないので、換毛期以外のブラッシングにおすすめです。逆に抜け毛が非常に多くなってしまうときのブラッシングは、スリッカーブラシやファーミネーターのほうが効率的に抜け毛を除去することができます。スリッカーブラシは、くの字に曲がった針金がたくさんついたブラシです。毛をかき分け、根元からブラッシングすると1回で大量の抜け毛が除去できます。ただ、ブラシの先がとがっているので、強い力で押し付けないように注意しましょう。ファーミネーターはアンダーコートを除去するためのブラシです。不要な毛だけをすくいとるので、肌への負担をかけずに抜け毛除去することができます。
ブラッシングの前にブラッシングスプレーをかけると、静電気が発生しにくくなり、毛が舞うのも防ぐことができますよ。
シャンプーの方法
シャンプーは汚れを落とすためのものというイメージが強いですが、抜け毛を除去する役割もあります。ただ、甲斐犬を含む日本犬は水が好きではない子が多いようです。シャンプーに苦手意識を持たせないように、まずは部分洗いから始めてみましょう。たとえば、足だけであればぬれる範囲も小さいですし、短時間で終わらせることが可能です。体を濡らすことに慣れてきたら、全身シャンプーに挑戦してみてください。
ブラッシングやシャンプー以外の対策として、洋服を着せるという方法もありますが、特に夏場は蒸れやすいので、長時間着用させることは避けましょう。
まとめ
甲斐犬は毛の構造的に抜け毛が多いです。特に換毛期は、掃除したそばから毛が抜ける…なんてことも。
掃除の手間を少しでも減らすために、こまめなブラッシングと月に1回のシャンプーで抜け毛対策を行いましょう。
また、お手入れが不十分だと皮膚の通気性が悪くなるだけでなく、毛づくろいをした際にたくさんの抜け毛が犬の口から体内に入ってしまいます。そういった事態を防ぐ意味でもブラッシングとシャンプーでしっかりお手入れしてあげましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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