グレートピレニーズの特徴・性格分析

ピレネーの厳しい岩山の中で狼などの外敵から羊を守った勇敢な犬種ですが、普段はとてものんびりした性格で少しのことでは動じません。とても遊び好きで、大きな体で飼い主さんに甘えてきます。音には非常に敏感で、知らない人や犬に対して警戒心は強く、いざという時は俊敏に動き、勇猛果敢に家族を守ろうとします。また子どもには優しく、家庭の番犬としてうってつけです。ただし独立心は旺盛ですので、飼い主の指示を待たず自分で状況を判断して行動することも、マイペースで頑固なところもあります。

グレートピレニーズの種類

数千年前チベットにいたチベタン・マスティフが祖先と言われていますが、とても歴史のある犬種です。紀元前1000年以上前のヨーロッパの遺跡やバビロニアの絵画の中にピレニーズに似た犬が見つかっています。遊牧民とともにアジアからヨーロッパに渡り、やがてランスとスペインにまたがるバスク地方、ピレネー山脈に定着したようです。ピレネーの雪深い山の中で、獣から羊の群れなどを守る番犬として飼われるようになりました。17世紀後半にフランスの宮廷でルイ14世に飼われ、フランスの貴族たちの間でこの勇敢で白く美しい番犬が流行したこともあります。今でもヨーロッパでは牧羊犬として飼われています。

グレートピレニーズの毛色・見た目

真っ白の雪のような毛を堂々とした体にまとい悠然と歩くグレート・ピレニーズは、垂れ耳でとても優しい目をしています。毛色は白1色のイメージが強いのですが、実はグレー、薄いイエロー、ウルフカラー、オレンジ色が頭部、耳、尾の付け根に入っている子もいます。思わず抱きしめたくなるようなふんわりと柔らかい毛は、厳しい寒さから身を守るために上毛下毛と厚く密生しています。そのため寒さには強いのですが暑さにはとても弱いのです。後ろ脚に残る2本の狼爪はこの犬種の特徴です。

グレートピレニーズのしつけ方法

グレートピレニーズはとても甘えん坊な性格です。そこがかわいいのですが、巨大な体が甘えて跳びかかってこられたらとても受けきれたものではありません。やはりしつけが必要になります。ただし自我の強い犬種ですので、抑えつけてビシビシ訓練すると、反発と不信感から言うことをきかなくなることもあります。お散歩の最中に大きなピレニーズが頑として動こうとしなかったら、途方にくれてしまいますね。先を見て子どもの頃からしつけを始め、ごほうびを使った遊びなどで信頼関係を築きながら、楽しくしつけてあげてくださいね。

グレートピレニーズの気を付けたい病気

• ・股関節形成不全
• ・胃拡張・胃捻転性症候群
• ・骨肉腫

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

グレートピレニーズの寿命や気を付けたい病気について

グレートピレニーズのお散歩と運動

50キロを超すような大型犬なので、筋力をつけ、心肺機能を高める必要があります。かといって、過剰な運動は関節などに大きな負担がかかるのでNGです。毎日のお散歩で、速足で歩いたり、坂道を往復したりと適切な運動を取り入れましょう。またフローリングで足元が滑らないよう、カーペットなどを敷いてあげましょう。大型犬は胃捻転を起こしやすいので、運動直前直後の食餌は控えること。グレートピレニーズは抜け毛の量がとても多いので、お散歩から帰宅したらブラッシングをして、丁寧に抜け毛や汚れを取ってあげてくださいね。