ミニチュアダックスフンドの体重管理は要注意?
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ミニチュアダックスフンドは、胴長短足で愛らしい犬種です。ドイツ原産の狩猟犬で、ウサギやノネズミなどの小動物を狩るために使われていました。現在では家庭犬として人気があり、世界中で飼育されています。ミニチュアダックスフンドはその小さな体と愛らしい外見で人気のペットですが、適切な体重管理が求められます。その理由とともに、体重管理の方法や彼らの健康について詳しく見ていきましょう。
ミニチュアダックスフンドの適正体重
適切な体重は、ミニチュアダックスフンドの健康を保つために非常に重要です。その体格から考えると、適正体重は男の子は4.5〜5kg、女の子は4〜4.5kgとされます。しかし、体重だけでなく、その体型や活動レベル、年齢によっても変わります。
体重が適正かどうかをチェックする方法としては、触診が一般的です。ミニチュアダックスフンドの体に手を当てて、肋骨を感じられるかどうかを確認します。肋骨が明確に感じられ、その上に程よい肉付きがある状態が理想的です。肋骨が浮き出ている状態は痩せすぎの可能性があり、肉が厚く肋骨が感じにくい状態は肥満の可能性を示します。
ミニチュアダックスフンドの体重管理
体重管理は、ミニチュアダックスフンドの健康を維持するためには重要な要素です。体重管理が特に重要な理由の一つが、ミニチュアダックスフンドが椎間板ヘルニアという病気にかかりやすいことです。脊椎の一部が変形し、神経に圧迫を与える病気で、過体重はそのリスクを増大させます。椎間板ヘルニアは運動能力を著しく低下させ、最悪の場合、下半身不随となってしまうこともあります。
また、過体重は心臓にも負担をかけ、心臓病のリスクを高めることがあります。肥満は内臓脂肪が増え、これが血糖値の上昇や血圧の上昇を招くことから、糖尿病や高血圧症の原因となることもあります。
適切な食事は、高品質なドッグフードを基本とし、その量を犬の活動量や年齢に合わせて調整します。合わせて適度な運動は体重管理だけでなく、ストレスの解消や健康の維持にも役立ちます。
ミニチュアダックスフンドの平均寿命
ミニチュアダックスフンドの平均寿命は12年から16年とされ小型犬の中でも比較的長い寿命であり、この長い期間を通じて、飼い主との深い絆を築くことができます。健康寿命を延ばすためには、まず適正な体重管理が重要です。
ミニチュアダックスフンドの気をつける病気
ミニチュアダックスフンドはいくつかの病気を発症しやすい傾向があります。ここでは気をつけたい病気についてご紹介します。
椎間板ヘルニア
ミニチュアダックスフンドは短足長胴の体型から、椎間板ヘルニアにかかりやすいとされています。これは、脊椎を支える椎間板が損傷し、脊髄を圧迫する病気で、重度の場合は後肢麻痺を引き起こすことがあります。体重管理や適度な運動、無理なジャンプなどから脊椎を守ることが重要です。
関節疾患
特に、老犬になると、膝蓋骨脱臼や関節炎などの関節疾患を発症することがあります。そのため、関節への負担を軽減するために、階段の上り下りや長時間の散歩を避けるようにしましょう。
跛行、関節の腫れ、関節の動きが悪い、関節の音がするといった症状が見られる場合は、関節疾患の可能性があります。
これらの症状が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。早期発見・早期治療により、関節疾患の進行を抑えることができます。
皮膚疾患
ミニチュアダックスフンドは、皮膚が薄く、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを起こしやすい犬種です。そのため、皮膚の状態をよく観察し、異常があれば早めに獣医師に相談しましょう。
皮膚トラブルの原因は、アレルギーや細菌感染、真菌感染などです。アレルギー性皮膚炎は、ダニやハウスダスト、食物などによって引き起こされます。アトピー性皮膚炎は、アレルギー性皮膚炎の一種で、原因が特定できない場合もあります。細菌感染や真菌感染は、皮膚に傷がある場合や、免疫力が低下している場合に起こりやすいです。
皮膚トラブルを予防するには、次のことに注意しましょう。
- アレルゲンとなるものを避ける
- 皮膚を清潔に保つ
- 定期的にブラッシングをする
- 適切な食事を与える
- ストレスを軽減する
歯周病
ダックスフンドは、歯周病になりやすい犬種です。これは、ダックスフンドの口腔構造が、歯垢や歯石が溜まりやすいためです。歯周病は、歯垢や歯石が歯肉に炎症を起こし、歯周組織を破壊する病気です。歯周病が進行すると、歯が抜け落ちたり、歯根が露出したり、口臭がひどくなったりします。また、歯周病は、心臓病や肺炎などの全身疾患の原因にもなります。
ダックスフンドの歯周病を予防するには、以下のことに注意しましょう。
- 毎日歯磨きをする
- 定期的に歯石除去を行う
- 適切な食事を与える
- ストレスを軽減する
これらのことに注意することで、ダックスフンドの歯周病を予防することができます。
ミニチュアダックスフンドの病気を未然に防ぐコツ
ミニチュアダックスフンドは、ストレスに弱い犬種です。ストレスがあると、病気にかかりやすくなります。そのため、ストレスを軽減することが重要です。適切な食事の管理、適度な運動といった日常が大切です。
また定期的に健康診断を受けることも重要です。ミニチュアダックスフンドは、PRA等の特定の遺伝性疾患の発生率が高い犬種です。そのため、定期的に健康診断を受けることで、早期発見・早期治療に努めましょう。
ダックスフンドの体重管理は非常に重要な健康維持の要素となります。その特徴的な長胴と短足の体型から、体重増加による過剰な負担は脊椎や関節に悪影響を及ぼします。特に、椎間板ヘルニアという脊椎疾患のリスクが高まります。肥満はまた、心臓病や糖尿病など他の健康問題を引き起こす可能性もあります。適切な食事量と質の確保、そして適度な運動を通じて体重管理を行うことが、ダックスフンドの健康寿命を延ばすための重要なポイントとなります。
犬の家&猫の里 編集部
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