シベリアンハスキーはなぜオッドアイが多い?
シベリアンハスキーの中には、左右で目の色が違う「オッドアイ」の子がいます。目の色が違うだけでなんだか神秘的な印象もありますが、健康上特に問題はないのでしょうか?気になる病気の可能性や飼育の仕方などについて解説します。
シベリアンハスキーの特徴
シベリアンハスキーのルーツ
シベリアンハスキーは、その名の通りシベリアが原産の犬種です。シベリア北東部の遊牧民チュクチ族のソリ犬であり、ときには猟犬としても活躍していたようです。極寒の地でもたくましく生きていけるよう選択交配され、寒さに強く、他の犬たちとも親和性が取れるといった現在のシベリアンハスキーが誕生しました。
ルーツははっきりとはわかっていませんが、スピッツが祖先ではないかと考えられています。
シベリアンハスキーにオッドアイが多い理由
シベリアンハスキーにオッドアイが多い理由は諸説あるのですが、生息地に関係しているというものが一番有力とされています。
シベリアンハスキーが暮らしていた極寒の地シベリアは、日光照射が少ない地域です。そのため、浴びる紫外線の量が少なく、メラニン色素があまり生成されなかったことから、青い目の個体が主流だったようです。しかしその後、さまざまな地域でペットとして飼育されるようになると、今までとは浴びる紫外線の量が変わりますから、目を守るためにメラニン色素の多い茶色などに変化するようになりました。この変化の過程で、片目だけしか色が変わらなかった個体がオッドアイとして存在しているようです。
オッドアイは病気?
オッドアイは虹彩異色症という病気が原因とされていますが、シベリアンハスキーに関しては先ほども説明した通り、環境の影響が大きいとされているので、虹彩異色症とは関係ないと言われています。
ちなみに、犬や猫のオッドアイには、先天性のもの後天性のものがあります。
先天性
オッドアイの犬や猫はほとんどが先天性で、遺伝により虹彩異色症を発症します。特に白猫は虹彩異色に遺伝子変異する個体が多いことから、オッドアイの子がたびたび誕生します。
また、遺伝ではなく母親の胎内で体が作られる際、何らかの理由で色素が欠乏していたりすると、オッドアイの個体が生まれることがあります。ただし、この場合は色素異常が目に現れたときのみで、皮膚や被毛に現れればアルビノ、鼻に現れればレバーノーズなど目以外に現れることもあります。
後天性
緑内障などの目の病気やケガによって虹彩が傷つくと、メラニン色素が減ってしまうことから、傷ついていない方の目と色の差が出てしまい、オッドアイになることがあります。
オッドアイは健康上問題ない?
寿命
虹彩異色症は直接的に寿命にかかわるものではないので、オッドアイだから短命になる、というようなことはありません。
また、シベリアンハスキーに限っては、病気によって目の色が変わっているわけではないので、もちろん寿命には影響しません。
関連記事:シベリアンハスキーの寿命となりやすい病気
視力
オッドアイや色素異常がある個体は、目のメラニン色素が少ないことから、紫外線をうまくカットできず、日光を直接見ると目を傷めてしまい、視力が低下することがあります。
聴力
オッドアイの中でも特に白猫に多いのですが、ブルーの目の方の耳が聞こえないという聴覚障害を発症するリスクが高いです。
その他の目の色
シベリアンハスキーの目はオッドアイ以外にも黒、茶、青、黄などがあります。
オッドアイが多い犬種・猫種は?
ボーダーコリーやダルメシアンはオッドアイの個体が生まれやすいと言われています。ただ、シベリアンハスキー以外の犬種でオッドアイの場合は虹彩異色症が原因の可能性が高いので、注意が必要です。
猫では先ほど紹介した通り、白猫に多いです。一説によると、4匹に1匹の割合でオッドアイの子が生まれてくるとされています。
シベリアンハスキーの飼い方
シベリアンハスキーはソリ犬として活躍していましたので、運動することが好きで、非常に体力があります。毎日の散歩はもちろんですが、ときにはドッグランや広い場所で思いっきり走らせてあげましょう。シベリアンハスキーは好奇心旺盛なので、気になった場所にどんどん行こうとしますが、背丈の高い草がたくさん生えているような草むらは少し注意してください。というのも、草むらに顔を突っ込んだときに、誤って眼球を傷つけてしまうことがあります。ケガをする恐れがないかどうか、確認してから遊ばせてあげましょう。
他に気をつけることとして、シベリアンハスキーは暑さに弱いので、気温が高い日は涼しい時間帯を選んで散歩をしてあげてください。
関連記事:シベリアンハスキーの性格や特徴からしつけのコツ、飼い方を紹介します
まとめ
オッドアイは一般的に、虹彩異色症という病気が原因とされています。しかし、シベリアンハスキーに関しては、生活の場が変わり、それに適応するために目の色が変化したものですので、健康上特に問題はありません。
ただし、オッドアイではなかったのに、いきなり目の色が変化したという場合は、ケガや病気が関与している可能性もありますので、一度近くの動物病院に相談してみましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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