タヌキ顔の柴犬はキツネ顔より性格が優しい？

柴犬といえば、誰もが知っている、私たちの日常でにもっとも身近な犬種ですね。朝夕ご近所のどこかで柴犬がお散歩しているのを見かけます。でも柴犬にも２種類いるって知ってましたか。丸っこいタヌキ顔の新柴犬とと細長なキツネ顔の縄文柴がいるそうですよ。タヌキ顔は目がくりっとして可愛らしく、キツネ顔はきりりと引き締まってかっこいいのです。性格はどうなのでしょうか。性格も違うのでしょうか。もし顔つきで犬の性格がわかるとすれば、童顔で幼さを残すタヌキ顔の子はおだやかで遊び好きな性格で、きりっとしたキツネ顔の子はクールでちょっときつい性格に違いありません。だとしたら、キツネ顔の子に近づくときは気をつけなければなりませんね。でも実際は、性格に違いはないそうです。柴犬の性格はタヌキ顔・キツネ顔による傾向はありません。つまり、柴犬は顔つきで性格を判断できない、ということになります。

顔つきは環境で変わる

女性のタレントさんが保護したワンちゃんの「表情が変わりすぎ」という記事と写真を見たことがあります。そのワンちゃんは小型犬で悪質なブリーダーの元で繁殖犬として、劣悪な環境の中を生き抜いてきた子だそうです。保護したばかりの頃の写真を見ると、毛並みもボロボロで怯えた暗い目と哀し気な表情していました。そしてそのタレントさんに保護された後の日の写真には、キラキラした丸い目、明るい表情をしたワンちゃんが映っていました。毛並みも美しく、まるで別のワンちゃんのようでした。生まれついた顔の造作は変わるわけではありませんが、優しい飼い主さんと暮らしているワンちゃんはおだやかな顔つきになり、つらい環境にあるワンちゃんは暗くキツイ顔つきになります。愛護センターなどに保護されるワンちゃんの多くは、人間を信じられず鋭い目つきをして身を固く低くしています。そんなワンちゃんたちが新しい飼い主さんに引きとられて顔つきまで変わってしまった、というのはよく聞くことですね。

犬は飼い主を映す鏡

散歩している飼い主さんとワンちゃんを見て、「そっくり」と思うことはありませんか。ペットは飼い主を映す鏡、という言葉を聞きますが、犬と人がなぜこんなに似てるんだろう、と不思議になります。いっしょに生活していると似てくるものでしょうか。環境が人や犬の性格を決める、というのはそのとおりでしょう。しかし、そもそも最初から飼い主とその犬は似ている、という説もあります。人が犬を飼う時は、無意識でどこか自分に似たところのある子を選ぶものだそうです。だとしたら、ペットショップでどっちの子にしようか迷った場合は、あれこれ考えずに、自分の直観に従ってみてもいいかもしれません。素直に「かわいい」と思った子を選ぶのが正解かもしれませんね。実のところ、犬の顔の良し悪しは飼ってしまえば、あまり意味のないものです。ブサイクだろうと何だろうと、飼い主にとって自分のワンちゃんはかわいいのです。たとえどんなにお隣のワンちゃんが美人犬でも、「誰が何と言おうと、ウチの子が一番かわいい」と信じて疑わないのが飼い主というものなのです。

まとめ

顔つきで犬の性格がわかるか。答えはNOです。人間だってそうですよね。ごつい顔をした強面が実は心細やかで、とっても優しい人だったりします。でも、どんな顔つきをしているのか、しっかり見てあげるのは大事なことです。犬はとても素直なので、喜怒哀楽が顔つきにあらわれます。そして、犬は飼い主を映す鏡。ワンちゃんが悲しそうな顔つきをしているのは、飼主さんが悲しそうな顔をしているから、かもしれませんよ。