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犬が夜になっても寝ない原因と対策方法!病気の心配はある?
愛犬が夜になっても寝ずに起きていると、飼い主さんは心配になりますよね。犬が寝ないことにはいくつか理由が考えられます。この記事では、犬が寝ない原因とその対策について解説していきます。病気が隠れている場合もありますので、愛犬の様子と状況から適切に対処していきましょう。
もくじ
犬も睡眠は大事?
人間と同じように、犬にとっても睡眠は大切です。睡眠中に、脳や体の休養、疲労を回復させるため、心身の健康維持に欠かすことはできません。
睡眠サイクルは犬と人間では異なります。人間はまとまった時間眠りますが、犬の場合、まとまって眠ることはありません。犬は深い眠りの「ノンレム睡眠」が少なく睡眠のほとんど浅い眠りの「レム睡眠」です。
睡眠中も外部からの音や振動にすぐに対応できるよう、浅い眠りになっています。
犬も睡眠不足になると、体や精神に影響を及ぼします。元気がなくなったり、食欲不振に陥ったり、免疫力の低下や病気に繋がることもあるのです。
精神の影響としては、気が立って吠える、逆に沈うつ(気分が沈んでふさぎ込む)が見られることもあります。
日々を健やかに暮らすためにも、犬にとって十分な睡眠をとることは重要なのです。
犬の平均睡眠時間
犬は起きているよりも、寝ている姿をよく目にしますよね。犬の平均の睡眠時間はどの程度なのでしょうか。
健康を保つために必要な睡眠時間には、個体差があります。人間で6~7時間程度ですが、犬の場合は、成犬で平均12~13時間程度とされています。
犬は人間の2倍の睡眠時間が必要であり、1日の大半を睡眠に費やしていることが分かります。犬が心身を休ませるためには、それだけ睡眠時間をたっぷり確保しなければならないのです。
犬の年齢や犬種、体格によっても、必要な睡眠時間は異なります。子犬や老犬だと18~19時間程度とされています。
子犬は起きている時間に活発に動き回るため、体力の回復と成長のために、体力が落ちている老犬は、疲労回復の為に長めの睡眠が必要なります。
また小型犬よりも大型犬の方が、睡眠時間が長いとされています。狩猟犬や牧羊犬は睡眠時間は短い傾向があるようです。
犬が寝ない原因は?
犬が寝ない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。具体的に見てきます。
運動不足
犬が夜寝ない原因として、運動不足が考えられます。日中に十分に体を動かせていないと、エネルギーを発散することができません。エネルギーが余ってしまい、眠れないのです。しっかり運動したあとの程よい疲労感があると、眠りやすくなります。
ストレスがある
犬もストレスを抱えていると、眠れなくなることがあります。環境の変化や寂しさ、不安といった気持ちがストレスとなり、不眠に繋がるのです。
愛犬の様子を観察し、ストレスの原因を探ってみてください。愛犬の気持ちをケアしてあげることが先決です。効果的に対処することで、不眠解消に繋がります。
お腹が空いている
夜寝ない原因は、お腹が空いているからかもしれません。食事の回数や内容を見直してみると、改善する場合があります。
適正体重であれば、食事量は変えずに回数を増やしてみると良いです。食事回数が1日1回ならば2回に、2回ならばドックフードをふやかしてあげることで、満腹感を与えられます。食事の与え方を変えて、空腹感の解消に繋げてみてください。
興奮状態が続いている
新しいことや普段と違う出来事があったときは、興奮状態が続いて眠れないことがあります。子犬によく見られるのですが、成犬でも旅行や引っ越しなどで同じことが起こりやすいです。
普段眠るときに使っているお気に入りのものを持参する、愛犬の寝床などの環境は変えないことがポイントです。
寝床が落ち着かない
夜寝ない理由は、愛犬にとって寝床が落ち着かないからかもしれません。犬は人間よりも物音に敏感です。テレビなどの騒音は睡眠を妨げてしまいます。
また、玄関や人が通る場所に寝床があると、犬は気になって落ち着きません。静かで落ち着く場所に寝床を設置するのが理想的です。寝床の場所が適切かどうかを再度確認し、見直してみてください。
寝床はトイレと別に設置することが望ましいです。
子犬が寝ない原因は?
子犬が寝ない原因は環境によるものが多いです。
神経質な子の場合、新しい環境に慣れずに不安やストレスを感じ、夜寝られなくなることがあります。少しずつ環境に慣らすこと、落ち着いていられる場所や眠りやすい環境を作ってあげることが必要です。飼い主さんの気配を感じられるような場所に寝床を設置してあげると、子犬も安心感を抱きやすくなります。
また、子供のいる家庭で暮らす子犬は、たくさん構われるため、寝るタイミングがないまま過ごすことがあります。子犬は遊ぶことに夢中になり、疲れて体調を崩してしまうことにもなりかねません。子犬との生活は、遊ぶ時間と寝かせる時間を決めて、メリハリをつけることがポイントです。
老犬が寝ない原因は?
体力的に衰える13歳以降のシニア犬は、健康であれば、寝ている時間が長くなってくるのが通常です。寝ない場合は、何かしらの原因があります。
要求がある
要求したいことがあって寝ない場合があります。シニアになると、できないことが増えてくるものです。水を飲ませてほしい、トイレがしたいなど飼い主さんにしてほしいことがある場合は、できるだけ要求に応えてあげてください。
不安になっている
加齢に伴い、不安を感じて眠れないのかもしれません。体が思うように動かない、普通にできていたこともできなくなることが多いです。夜になって飼い主さんが近くにいないことに、不安を感じ、甘えて夜泣きをする子もいます。
傍にいて声を掛けてあげると、愛犬も安心して眠りにつきやすくなります。愛犬のゲージやクレートを寝室に置いて一緒の部屋で寝てあげるのも効果的です。
体の痛み
体の痛みが原因で寝られないことがあります。病気は特になくても、シニアになると血行不良や関節のこわばりから、体に痛みを生じることが少なくありません。
痛みを和らげるために、クッションや毛布などを寝床に入れてあげるなど対応してみてください。
認知症
老犬で寝ない原因は、認知症も考えられます。認知症の場合、寝ないだけでなく、夜泣きやウロウロと歩き回る、呼びかけに無反応になるといった、別の症状が見られることも多いです。
認知症は一度症状が出ると、進行するものです。完治はできませんが、進行を食い止めることはできます。異変に気づいたら、早めに動物病院で治療してもらいましょう。認知症は介護が必要になるため、病院で注意すべきことや対処法について質問しておくと良いです。
注意したいケースは?
急に寝つきが悪くなる、リラックスできる環境なのに、寝つきが悪い時に、次のような症状がある場合は、病気が隠れている可能性があります。出来るだけ早く動物病院で診てもらってください。
食欲や元気がない
食事を与えても食べない、元気がなくてぐったりしているなど様子が見られる場合は、心臓や腎臓、肝障害などの体の異常があるかもしれません。
呼吸が荒く、苦しくて横になって寝られない場合は、心臓病や呼吸器疾患を抱えている可能性があり、緊急性が高いです。すぐに獣医師さんの診察を受けてください。
病気やケガ
どこかケガをしていてその痛みで寝られないことがあります。関節疾患や椎間板ヘルニアなどがあるかもしれません。ケガの他にも、膵炎や癌などの病気を発症しても、痛みが生じます。また、皮膚炎を起こしていて、痒みがある可能性もあります。
愛犬の様子を観察し、痛みや痒みがあるようなら、動物病院で診てもらいましょう。
愛犬が寝てくれないときの対応方法
愛犬が寝てくれないときは、どのように対応したら良いのでしょうか。
環境を整える
愛犬がリラックスできる環境を作ってあげることが大切です。ゲージや寝床が適切でない場合もあるため、犬が静かで安心できる場所に設置するようにしてみてください。
またベッドを使っている場合は、ゲージやサークルのような囲まれた空間にすると、犬が落ち着けるかもしれません。
散歩や遊びを工夫する
体内時計を整えるために、日中はよく運動させ、適度に日光に当てるようにします。犬は嗅覚で物事を判断して頭を使うので、散歩の際は、草や土の匂いをゆっくり嗅ぐ時間を与えるのもおすすめです。
遊びは知育玩具を利用するなどして、頭を使った遊びを取り入れましょう。
安心させる
愛犬が不安や心配から、落ち着かずに寝られないときは、ゲージの傍で一緒に寝てあげるのも良いでしょう。ただし、あまり過保護になりすぎると、分離不安を起こし、過剰な吠えや粗相などに繋がるので、注意が必要です。
また、寝ないことを叱らずに、優しく撫でたり、声を掛けてあげたりすれば、愛犬も安心感を得ることができます。
まとめ
犬にとって、睡眠は心身を健康に保つためにも重要です。犬の平均睡眠時間は、成犬で12~13時間とされており、疲労感の回復のためにも、長い睡眠時間を確保する必要があります。
犬が寝ない理由には、運動不足やストレス、空腹などがあげられます。飼い主さんが原因に適した対応することで、不眠を解消することも可能です。
子犬は成長のためにも、成犬よりも長い睡眠時間が必要になります。環境に慣れていないことが多いので、飼い主さんがゆっくり慣らすようにしてみてください。また、構い過ぎずに、寝かせる時間もしっかり作ることが大切です。
老犬が寝ない理由は、愛犬の様子を観察して原因を探りましょう。認知症や病気が隠れている場合もあるため、体調の変化があれば、早めに獣医師さんに診てもらいましょう。
良質な睡眠は、愛犬の健やかな生活の源です。日々に運動習慣を取り入れる、愛犬が暮らす環境を整えるなど、飼い主さんができることを実践してみてくださいね。
犬の家&猫の里 編集部
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