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コラム

フローリングは猫に負担?猫が暮らしやすくするための対策を紹介

2022.02.24 2024.03.07

猫と暮らす環境に、不安や疑問を持つ飼い主さんもいるのではないでしょうか。猫と一緒に暮らす際は、猫の体に負担にならない環境作りが大切です。

この記事では、猫がフローリングで過ごす際の注意点や、床材の種類ごとポイント、猫に優しい環境作りについて、解説していきます。あわせて賃貸で飼う際に押さえておくべきポイントもお伝えしますので、参考にしてみてください。

猫にフローリングはNG?

猫を室内で飼う際、フローリングでの生活が、絶対いけないわけではありません。フローリングは掃除がしやすく、お手入れが楽、見た目がキレイなど、人間にとってはメリットが多いです。

人間が生活する上では気づきにくいですが、フローリングの床は、猫にとっては危険が多く、デメリットもあります。

表面にワックス加工が施されているフローリングは、触り心地がつるつるしています。そのため、猫が家の中を走り回ったり、飛び跳ねたりすると、滑って転んでケガをするリスクが高いです。

特に活発で遊び好きな子や多頭飼いで追いかけっこをする子は、注意する必要があります。

愛猫の思わぬ事故を防止するためにも、床が滑らない工夫や対策をしましょう。

猫がフローリングで過ごす際の注意点

では、猫がフローリングで過ごす場合、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

滑りやすい

前述したようにフローリングの素材は、足元が滑りやすいため、猫がケガや捻挫をしてしまう場合があります。

特に長毛の猫は、肉球の周りに伸びた毛により、滑りやすいです。肉球周りの毛を短くカットするなどして、滑りにくくしてあげてください。

足腰、関節に負担がかかる

フローリングはつるつるした素材のため、踏みしめて歩くことが難しいです。足腰に問題がない猫でも、知らない間に負担がかかっているかもしれません。

またキャットタワーなどの高所から飛び降りる際に、着地で滑ってしまうことも多いです。関節に過度の負担がかかり、骨折や脱臼、椎間板ヘルニアといった、日常生活に支障をきたす病気になる恐れもあります。

温度による影響を受けやすい

フローリングは、温度の影響を受けやすい素材です。

冬場は、冷たいフローリング床に接すると、体が冷えてしまいます。ブランケットや毛布などで暖かく過ごせる場所を作ってあげるなど、工夫が必要です。

逆に暑い夏場は、クールマットなどのひんやりグッズを置いてあげると良いでしょう。

フローリングの種類ごとに気を付けたいポイント

フローリングには、無垢、複合、クッションフロアなどがあります。それぞれの種類ごとに気をつけたいポイントを見ていきましょう。

無垢フローリングの場合

無垢のフローリングは、質感や肌触りが良いです。調湿性に優れており、素材自身が収縮や膨張しやすいため、反りやすきまができることがあります。

水や傷に弱い無垢は、こまめに手入れをすることが必要です。猫の吐瀉物が浸み込んで、シミになってしまう可能性があります。また、走ったり歩いたりするときに、爪が床材に傷を付けてしまうことも。

無垢材の特徴を活かし、部分的な傷や凹みを補修しやすいのがメリットだといえます。

複合フローリングの場合

複合フローリングは、合材や集成剤といった基材の表面に化粧材を貼り合わせたものです。調湿性がないため、反りや収縮のリスクが少なく、安定した素材です。

硬質素材で傷つきにくいですが、一旦傷ができてしまうと、無垢材のように補修することができません。表面が固いため、猫が跳んだり跳ねたりすると、衝撃を直接受けやすいです。また、踏み心地があまりよくないため、猫が好まないかもしれません。

クッションフロアの場合

主に塩化ビニール樹脂が原料のクッションフロアは、柔らかい床材です。猫の足腰などの負担が軽減でき、高所からの飛び降りなどの緩衝材となってくれます。表面にプリントされているものが多く、デザインも豊富です。

手入れがしやすく張替えも楽で、コストも抑えられます。

ただし、熱に弱く変性しやすいため、紫外線による剥がれや劣化が生じやすいです。また、通気性が悪いため、床下に湿気がこもってカビが発生することがあります。

猫に優しい環境にするポイントと床材

猫の体に負担をかけずに過ごすためには、優しい環境作りが大切です。そのためのポイントと床材について、見ていきます。

マット(ジョイント式)

マットを敷くことで、滑りにくくなり、ケガ防止に繋がります。さらに、肌寒いときもひんやりしたフローリングに触れずに済むのでおすすめです。

ジョイント式マットは、汚れた部分だけ取り換えられるのが利点ですが、猫が境目に粗相した場合は、後処理が面倒になります。

最初は使用する面積は小さ目にして、慣れてきたら敷く範囲を広げていきましょう。マットで爪とぎをする子もいるため、ボロボロになりにくい素材を選ぶようにしてください。

カーペット

カーペットを敷いた床は、フローリングの傷防止になり、猫が踏みしめやすく滑りにくいです。カーペットには、愛猫がドタバタと床を走り回るときや、高所からの飛び降りるときの物音を和らげる効果があります。

粗相や嘔吐をしたときも、フローリング材への影響を最小限に抑えられるのも利点です。敷いたカーペットは、汚れたら買い替えるスタンスで選んでみてください。

まずは小さめのラグマットなどを敷き、問題なさそうであれば、大きなカーペットを敷いてみると良いでしょう。

滑り止め

階段やキャットタワーの周辺には、滑り止めのシートやマットを使うようにしてください。

滑り止めを敷くことで、猫が飛び乗ったりするときや、着地のときに滑りにくくなります。カーペットやジョイント式マットを敷くときは、滑り止めシートを下に敷くと、フローリングの上でずれる心配がありません。

厚手のマットを滑り止めに使うと、落下の衝撃を和らげてくれます。カーペットやマットは、カーペット用の両面テープで固定してください。

賃貸で猫を飼う際のポイント

猫を賃貸で飼う場合、きれいに部屋を使うことは、借主としてのマナーです。床や壁材を保護しておけば、ハウスクリーニング代もかさまずに済みます。後でトラブルにならないように、しっかり対策をしておきましょう。

壁の傷対策

猫が爪をといで、壁に傷を作ってしまう心配があります。猫の習性である爪とぎは止めることはできません。

ですが、そのまま放置すれば、壁はボロボロになってしまいます。壁で爪とぎをさせないように、爪とぎの場所を作り、そこへ誘導するようにしてください。

まず、猫がどこで爪とぎをするのか場所を特定し、その傍に爪とぎ用品を置きます。爪とぎは猫が立った状態で爪をとげるタイプのものが良いです。猫が爪とぎをする壁の部分には、つるつるした素材の専用シートを張って保護します。

猫は爪が引っかからないと爪とぎをしません。しばらくすると、保護した壁で爪をとがなくなり、爪とぎ用品を使うようになるでしょう。

床の傷

猫は走り回るときは爪を出しているため、床が傷ついてしまいます。細く鋭い猫の爪で、床に細かい傷がつきやすいです。気づいたら傷だらけだったということがないように、フローリングの上にカーペットなどを敷いて、床を保護しましょう。

その際、爪がひっかかりやすい毛先がループ状のタイプは、危険です。毛先は切りっぱなしで短いタイプのものがおすすめです。

床の汚れ

猫の嘔吐物で床が汚れることがあります。

猫が吐くことは生理的なことで、珍しいことではありません。猫は毛づくろいでお腹に溜まった毛玉を定期的に吐き出します。

吐いた後すぐに片付けられず、しばらく放置された状態だと、床材に問題が生じることも。床材に染みこんでシミになったり、フローリング表面のコーティングが剥がれてしまったりということもあり得ます。

タイルカーペットを敷くと、汚れた部分だけ外して取り替えられるので、便利です。

まとめ

猫にとって、表面がつるつるしたフローリングの床は滑りやすく、ケガをする心配があります。猫の足腰にも負担がかかっている場合が多く、マットやカーペット、滑り止めを敷くなどの対策を取ることが必要です。

賃貸で猫を飼う場合も、あらかじめ壁や床材を保護するようにしてください。

床の材質は猫の健康にも影響を与えます。できるだけ猫への負担を軽減し、愛猫が過ごしやすい環境を作っていきましょう。

この記事の監修者

犬の家&猫の里 編集部

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