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子猫がミルクを飲まないときの対応方法は?
子猫のお世話で大変なのが授乳です。ミルクを飲ませることは、子猫が元気に成長するためには欠かせないものです。
この記事では、子猫にミルクを与える前の準備や与えるときのポイント、ミルクを飲まないときの原因と対処法を解説していきます。
原因と対処法をきちんと知っておけば、落ち着いて対処することができますよ。
子猫にミルクを与える前の準備
必要な準備ができているか確認しておくと、子猫にミルクを飲ませるのもスムーズです。
子猫の排便・排尿を済ませておく
ミルクは、子猫のウンチやおしっこを出してから与えます。
子猫の排泄のお世話をするのは母猫です。
母猫がいない場合は、飼い主さんが代わりに排泄をサポートする必要があります。子猫のお尻を軽く刺激をして、排泄を促すようにしてください。
子猫用の哺乳瓶
清潔で適切な大きさの哺乳瓶を用意してください。
ミルクの脂肪分が濃いので、使用後はしっかり汚れを落として洗浄しましょう。
洗浄後は、哺乳瓶を煮沸や消毒液に漬けて、消毒しておくと衛生的です。
特に生後間もない子猫や体調不良の状態だと、感染症にかかりやすいです。清潔な哺乳瓶を使用するようにしてください。
子猫に適したミルク
子猫用のミルクの作るときは、基本は商品に記載の通りに行います。
子猫用ミルクにも、お湯に溶かす粉末タイプ、温めて使用する液体タイプなどがあります。商品によって、作り方が異なるので、確認しましょう。
ただし、生後間もない頃やミルクを与えたばかりの頃は、記載されている濃度だと濃いことも少なくありません。記載よりも濃度を少し薄めたものから始めてみてください。
下痢をしていないか体調や様子をチェックしながら、少しずつ記載された濃さにしていきましょう。
子猫にミルクを与えるときのポイント
子猫にスムーズにミルクを飲ませるには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
与え方に気をつける
お皿から自分でミルクを飲めるまでは、哺乳瓶であたえますが、生まれて間もないと哺乳瓶は子猫の大きさに適さない場合があります。
その場合がは、少量ずつ与えることができるスポイトなどを使いましょう。与えるときは、舌の上に垂らすようにすると良いです。
勢い良く口の中に注ぎ入れると、誤嚥する可能性があります。子猫の様子に注意して、少しずつ行いましょう。
ミルクは人肌に温める
ミルクは人肌に温めたものを与えます。
ルクは熱かったり、冷たかったりすると、子猫に良くありません。37~38℃くらいのほんのり温かい人肌程度がちょうど良いです。
子猫に与える前に、必ずミルクの温度を確認するようにします。手に垂らして、ミルクが適温であることを確認してから、与えてください。
うつ伏せにして与える
子猫にミルクを与えるときは、うつ伏せの姿勢で与えてください。
母猫の乳を飲むときの姿勢に近いうつ伏せは、子猫がミルクを飲むときに最適な姿勢です。
肺にミルクが入り、消化不良を起こす恐れがあるため、仰向けの姿勢はNGです。
子猫の体を手のひらで優しく抱えて、ミルクが飲みやすいよう姿勢になるよう、サポートします。頭を少し上に向けて、哺乳瓶は斜め45度くらいの角度で子猫の口に入れると良いです。
子猫に与えるミルクの量と回数
子猫用のミルクは、脂肪やたんぱく質などの栄養が豊富で、子猫の成長には欠かせません。ミルクの量と回数を表を目安に生後4週頃まで与えてください。
子猫の様子に合わせて臨機応変に対応しましょう。
どのくらいミルクを飲んだか、吐いてはいないか、体調の変化などに気を配ってください。
生後日数 | 1回量(cc) | 回数/日 |
|---|---|---|
7日まで | 5~10 | 8~12 |
8~14日 | 8~15 | 4~8 |
15~21日 | 上限なし | 4~6 |
22~30日 | 離乳食後にミルク |
子猫がミルクを飲まない原因と対策方法
子猫がミルクを飲まないときには、どのような原因が考えられるのでしょうか。対策方法についても見ていきましょう。
お腹が張っている
お腹が張っていて、ミルクを飲まないのかもしれません。
ウンチやおしっこが溜まった状態だと、子猫はミルクが飲めません。ミルクを飲まないときは、子猫のお腹を触ってみて、張っていないか確認してみてください。
お腹の張りによって、苦しく感じている場合もあります。
飼い主さんがお腹の張りの原因となっている、排泄物を出してあげてください。子猫のお腹がスッキリした状態でミルクを与えましょう。
温度が低い
体の温度低下による体調不良が原因で、ミルクを飲まないのかもしれません。
子猫は生後3週頃までは、自分で体温を保持することができません。子猫の体温は38~39℃が一般的ですが、温度が低い環境下だと子猫の体温が下がり、食欲が減退することがあります。
暖房器具を活用して、子猫の冷えた体を温めてあげることが必要です。寒い時期は、冷えがないか子猫の状態をこまめにチェックし、保温してあげてください。
ミルクや哺乳瓶が合っていない
市販のミルクはメーカーによって、味が違います。ミルクを違うメーカーに変えることで、飲んでくれる場合もあるので、子猫が良く飲んでくれるミルクを見つけてみてください。
また、乳首を吸う力が弱く、上手に飲めないことも多いです。子猫が吸いづらそうなら、乳首部分の穴を広げてあげてください。
穴が大きすぎるのも問題です。口に大量に入ったミルクでむせてしまい、気管に入ると、肺炎などの危険があるため、注意が必要です。
哺乳瓶を逆さにした状態で、ミルクが垂れない程度にします。
寝てばかりいる
子猫が寝てばかりいてミルクを飲まない場合は、体が衰弱している恐れがあります。
ぐったりした様子や、口の中の粘膜が乾いている、皮膚を引っ張っても戻らない場合は、脱水症状を起こしている可能性が高いです。それ以外にも、保温しているのに体温が低い、ミルクを吐いているなどの症状が見られる場合は、動物病院へ連れて行ってください。
子猫にミルクを与えるのはいつまで?
子猫にミルクを与える時期は、生後8週頃までとされています。歯が生えそろってくるそのころまでに、卒乳できていると良いでしょう。
ミルクだけを与えるのは、生後3週目頃までです。生後3週~4週頃にミルクから離乳食へと少しずつ移行していきます。徐々にミルクの量を減らして、離乳食の量を増やしていってください。
自分で器の水が飲めるようになる、哺乳瓶の乳首を噛むようになることも、卒乳の目安となります。
ただし、子猫の健康状態が悪く、体重が増えない、衰弱している様子なら、獣医師さんに相談してください。
まとめ
子猫の授乳の際は、哺乳瓶やミルクなど必要なものを用意してください。子猫の排泄が終わったあとで、ミルクを飲ませます。
子猫がミルクを飲まないときは、その原因を探り、適切に対処することで、飲むようになることがあります。焦らずに、常に子猫の様子を観察しておくことがポイントです。
子猫はとてもデリケートなので、体調の変化などがあれば、すぐに獣医師さんに診てもらいましょう。
哺乳期の子猫の授乳は頻度が多くて大変ですが、猫の成長は早いものです。愛猫がすくすく育っていく様子を楽しみながら、お世話をしてみてくださいね。


犬の家&猫の里 編集部
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