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犬にスイカを食べさせても大丈夫?与え方と注意点を紹介します
犬にスイカを食べさせても大丈夫?与え方と注意点を紹介します
暑い時期はスイカがおいしいですよね。夏バテや熱中症対策にもなるスイカは、愛犬のおやつとしてもおすすめです。この記事では、スイカの与え方や注意点について解説していきます。ぜひ季節のおいしい食材を愛犬と一緒に楽しみましょう。
おやつ程度ならスイカを食べても大丈夫!
スイカは犬に与えても問題のない食材のひとつです。スイカにはカリウムやβ-カロテン、リコピンやシトルリンなど、栄養学的に優れた成分が豊富に含まれています。
ただし水分量が多いため、食べ過ぎると下痢を起こすことがあります。おやつやご飯のトッピングとして取り入れるようにし、与えすぎに注意しましょう。
スイカの主な栄養素
下記の表はスイカに含まれる可食部100g当たりの主な栄養素です。
赤色 | 黄色 | |
|---|---|---|
エネルギー | 37kcal | 41kcal |
水分 | 89.6g | 89.6g |
たんぱく質 | 0.6g | 0.6g |
脂質 | 0.1g | 0.1g |
炭水化物 | 9.5g | 9.5g |
カリウム | 120mg | 120mg |
β-カロテン | 830μg | 10μg |
ビタミンB6 | 0.07mg | 0.07mg |
ビタミンC | 10mg | 10mg |
※食品データベース より
100g当たりのスイカの水分量は89.6gで、約90%は水分で構成されています。果物は糖分が多く、高カロリーなものが多いですが、スイカは約40 kcalと低カロリーです。肥満や糖尿病になる心配が少ないのも利点だといえます。
犬が食べても良いスイカの量
下の表は、犬の体重別のスイカの目安量です。
体重 | スイカの量 | 2㎝角のブロックの個数 |
|---|---|---|
3㎏ | 15~20g | 1.2~1.5個 |
5㎏ | 30~35g | 2~3個 |
10㎏ | 50~60g | 3.5~4.5個 |
15㎏ | 70~80g | 5~6個 |
20㎏ | 90~100g | 7~7.5個 |
与えるスイカの量は、1日の接種カロリーの10%程度が目安です。体格や運動量、体調によっても、与える量は異なります。体重別に示した目安量を参考に、適量を与えるようにしましょう。
犬にスイカを与えるメリット
前述したように栄養豊富なスイカですが、犬も食べることで様々な健康効果が期待できます。ここでは、犬がスイカを食べるメリットについて、見ていきましょう。
水分補給
犬が水分を多く含むスイカを食べることで、水分補給ができます。特に高温多湿の日本の暑い夏は、水分補給が欠かせません。
犬は人間よりも地面に近いため、熱中症になるリスクが高いです。水を飲みたがらない子にスイカを与えれば、熱中症の予防に繋がります。
また、約90%が水分であるスイカは、ブドウ糖1.3%、果糖2.4%、ショ糖3.4%を含む全体の6~8%が糖分です。スイカは水分補給だけでなく、暑さにより消耗したエネルギーを補うこともできます。
免疫力アップと体脂肪の燃焼
スイカに含まれているβ-カロテンやビタミンCは抗酸化作用があります。体内の有害な活性酵素を除去し、免疫機能をアップさせ、がん予防やアンチエイジングに効果的です。
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健やかに保ちます。さらに、スイカにはトマトの1.5倍ものリコピンが含まれています。リコピンには体脂肪を燃焼する作用があるため、ダイエット中の子や肥満気味な子のおやつにも最適です。
血流の改善や疲労回復
スイカには、ウリ科の植物に含まれるアミノ酸、シトルリンが含まれています。シトルリンは、血流を改善するだけでなく、体内でアルギニンになり、乳酸やアンモニアの排出を促進することから、疲労回復の軽減にも有効です。
シトルリンは、スイカの白い部分に近いほど多く含まれています。
利尿作用で塩分排出
スイカに含まれているカリウムは、体に不可欠なミネラルのひとつです。カリウムには、利尿作用があり、余分なナトリウム(塩分)の排泄を促し、体内の水分量を調整する働きがあります。ナトリウムとのバランスを保つため、高血圧の予防に効果的です。
犬がスイカを食べるときの注意点
犬にスイカを与えるときは、次の点に注意しましょう。
種や皮を取り除く
スイカを犬に与えるときは、種や皮は取り除き、赤い部分だけ与えるようにしてください。スイカの種や皮は固く、胃腸に負担がかかるだけでなく、腸閉塞の原因にもなります。
一口大に切って常温であげる
スイカの果肉はやわらかいため、細かく刻んだりすり潰したりする必要はありませんが、一口大にカットしてあげると食べやすいでしょう。
スイカは、冷やして食べるとおいしいですが、犬が冷たいスイカを食べると、下痢を起こしやすくなります。冷やさずに常温のものを食べやすい大きさにカットして与えてください。
アレルギーや病気がある愛犬は気を付けよう
スイカに含まれているたんぱく質によって、アレルギー反応を起こす子もいます。初めて与えるときは、少量に留めて、体調などに異変がないか様子を見るようにしましょう。
メロンやきゅうりなどのウリ科の野菜や果物を食べてアレルギー症状が出た子には、スイカは与えないでください。体を痒がる、皮膚が赤くなるなどのアレルギー性皮膚炎、嘔吐や下痢などの症状が出る場合があります。
病気を持っている子も免疫が低く、アレルギー反応が出やすいため、スイカを与えるのは避けてください。
また、イネ科の雑草やブタクサのアレルギーがある場合は、注意が必要です。スイカを食べることで、構造が似ているウリ科のアレルギー(交差反応)が出ることがあります。
以下の表は、植物や食物と交差反応が現れやすいものを示したものです。
アレルゲン | 交差性を示すもの | |
|---|---|---|
雑草 | オナモミ | メロン、スイカ、セロリ、ヒマワリ、バナナ |
ニワトコ | セロリ、ヒマワリ、メロン、スイカ、バナナ | |
ブタクサ | ヒマワリ、メロン、スイカ、セロリ、バナナ、きゅうり、レタス、タンポポ、トマト、セイタカアワダチソウ、りんご | |
ヨモギ | にんじん、セロリ、りんご、キウイ、パセリ、スイカ | |
食物 | にんじん | セロリ、パセリ、きゅうり、スイカ、りんご、キウイ |
published by Spectrum Labs, Inc.(ARIZONA U.S.A.)スペクトラムニュースより引用
アレルギー反応以外でも、腎臓病や心臓病の治療をしている子にはスイカを与えるのは避けましょう。スイカにはカリウムが豊富に含まれているため、高カリウム血症を起こす場合があります。カリウム制限がある病気の子に与えるのはNGです。また、過剰摂取により心臓にダメージを与える場合があるため、心臓病の子にも与えないでください。
まとめ
スイカは犬に与えても問題はないです。栄養素を豊富に含むため、水分補給の役割や肥満予防、むくみの改善や免疫力アップなど、犬にとっても様々なメリットがあります。
犬にスイカを与える時は、種や皮を取り除いたものを一口大にカットし、冷やさずに常温で与えてください。与える量は、1日の必要摂取カロリーの10%程度に留めるようにしましょう。おやつやご飯のトッピングとして与えるのがおすすめです。
また、スイカを食べるとアレルギーが出る犬もいます。ウリ科の雑草や果物にアレルギーが出る犬や、腎臓病・心臓病の犬には、スイカを与えないでください。
健康な犬であれば、適量のスイカを楽しむことができます。ぜひ愛犬と一緒にスイカをおいしく食べて、暑い夏を乗り切りましょう。


犬の家&猫の里 編集部
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