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犬にたけのこを食べさせても大丈夫?与え方と注意点について
春に旬を迎えるたけのこは、美味しい季節の野菜です。愛犬にも旬の味覚を味わってもらいたいという飼い主さんもいるでしょう。ですが、そもそも犬にたけのこを与えても大丈夫なのか心配ですよね。
この記事では、犬にたけのこを与える際の与え方と注意点について、解説していきます。
犬はたけのこを食べても問題なし
たけのこは犬が食べても問題のない食材です。犬が中毒症状を起こす成分は含まれていないため、愛犬も飼い主さんと一緒に食べられます。
たけのこには、カリウムや亜鉛、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、健康にも良いです。ただし、含まれているカリウムやシュウ酸の影響で体調を崩す子もいます。腎臓病を患っている子や結石のある子には与えないようにしましょう。
また、生のたけのこはえぐみが強いうえに、固く繊維質なため、犬にとっては消化しにくいです。犬に与える際は、しっかり火を通してアク抜きし、与え方や量に注意する必要があります。
たけのこに含まれる栄養素
以下は、たけのこに含まれている主な栄養素です。(可食部100g当たり)
栄養素 | たけのこ(茹で) |
|---|---|
エネルギー | 31kcal |
水分 | 89.9g |
タンパク質 | 3.5g |
炭水化物 | 5.5g |
カリウム | 470mg |
食物繊維 | 3.3g |
亜鉛 | 1.2mg |
アスパラギン酸 | 650mg |
パントテン酸 | 0.63g |
グルタミン酸 | 290mg |
※食品データベースより
犬が食べても良いたけのこの量
犬にたけのこを与える場合は、1日に必要なカロリーの10%以内を目安に与えましょう。以下は、体重別の目安量です。
体重 | たけのこ(g) | たけのこ(本数) |
|---|---|---|
小型犬(体重2~5㎏) | 62~121g | 小1/2本~小1本 |
中型犬(体重6~15㎏) | 138~275g | 小1.3本~小2.5本 |
大型犬(20~50㎏) | 342~679g | 小3本~小6本 |
※食品データベースより
犬にたけのこを与えるメリット
たけのこには様々な栄養素が含まれています。犬がたけのこを食べることで得られるメリットについて見ていきましょう。
粘膜、皮膚、被毛を健康に保つ
たけのこはミネラルの一種である亜鉛が豊富です。亜鉛は多くの酵素を構成している成分で、遺伝情報やタンパク質の代謝に関与しており、粘膜や皮膚、被毛を健康に保つ働きがあります。
エネルギー産生や代謝の促進
たけのこにはパントテン酸が含まれています。パントテン酸は、ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンで、代謝に関わる栄養素です。エネルギー産生や代謝促進などの効果が期待できます。さらに、善玉コレステロールの増加、ストレスを和らげるホルモンを合成する作用があります。
疲労回復とデトックス
たけのこに含まれているアスパラギン酸は、疲労回復やデトックスの働きがあります。アスパラギン酸は旨味成分の一種です。エネルギー産生に関与しており、体の疲労によって生じた乳酸を分解してエネルギーに変換します。
胃腸の働きを活発にし、消化促進
たけのこにはアミノ酸の一種であるグルタミン酸が含まれています。グルタミン酸には、胃腸を保護する粘膜を形成し、消化吸収を促進する作用があります。
便秘の改善
たけのこには食物繊維が多く含まれていますが、特に水に溶けない不溶性食物繊維が豊富です。不溶性食物繊維は、便の量を増やして腸を刺激し、排便を促します。便秘気味の子に与えれば、便秘の解消に繋がるでしょう。
犬にたけのこを与えるときの注意点
犬にたけのこを与えるときは、次のような点に注意して与えてください。
アク抜きをする
たけのこを与える場合は、茹でるときに重曹や米ぬかを利用して、アク抜きをしましょう。生のたけのこにはアクやシュウ酸、アセチルコリンが含まれており、えぐみが強いからです。これらの成分は、水に溶けやすい性質を持っているため、茹でることで除去できます。必ず下処理したものを与えてください。
細かく切って与える
たけのこは、繊維質を断ち切るように、細かく切って与えましょう。大きな塊のまま与えてしまうと、消化不良により下痢や嘔吐などを起こしたり、喉に詰まらせてしまったりする恐れがあります。
しっかり火を通し、皮を剥いたものを細かくカットするか、ミキサーなどでペースト状にしたものを与えます。できるだけ柔らかい穂先の部分を与えると良いでしょう。
鮮度の良いものを選ぶ
たけのこは鮮度の良いものを選ぶのがポイントです。鮮度が落ちると、えぐみが強くなる傾向があります。たけのこを選ぶときは、穂先の色や切り口、皮の色をチェックしましょう。穂先の黄色いもの、切り口が白くみずみずしいもの、皮の色が薄いものがおすすめです。
腎臓病やカリウム制限のある子には与えない
カリウムが多いたけのこは、腎臓病やカリウム制限のある子には与えないでください。腎臓機能が低下している子に与えると、カリウムの過剰摂取になり、高カリウム血症を引き起こす場合があります。
尿路結石を抱えている子は避ける
たけのこに含まれているシュウ酸は、尿路結石を抱えている子には悪影響を与えます。尿路結石の再発や悪化させる可能性が高いです。また、シュウ酸による貧血にも注意してください。
アレルギーに注意
たけのこにはアルギニンやアセチルコリン、ノイリンというアレルギー症状を引き起こす物質が含まれています。胃痛や喉の痒みなどの症状が見られる場合は、与えるのを中止してください。
まとめ
たけのこは、犬が食べても問題ありません。愛犬に与える際は、えぐみが強いため、しっかり火を通してアク抜きが必要です。また、繊維質で固く、消化に負担がかかるため、細かく切って与えましょう。
たけのこはミネラルや食物繊維、パントテン酸などの栄養成分が豊富なため、健康にも良い効果が期待できます。ただし、カリウム制限や腎臓病、結石がある場合は、与えないでください。
たけのこは下処理をし、細かく刻むなどして、愛犬が安心安全に食べられるよう配慮することが大切です。適切な与え方を守って、愛犬と一緒に旬の味覚を味わってみてくださいね。


犬の家&猫の里 編集部
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