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猫の抜け毛対策!お手入れ・掃除方法や抜け毛が少ない猫についても解説
猫との暮らしの中で、抜け毛に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。猫の抜け毛は適切な対策を実践することで、緩和することができます。
この記事では、猫の抜け毛の対策と原因、お手入れや掃除方法について解説していきます。抜け毛が少ない猫についても簡単に紹介しますので、参考にしてみてください。
猫の抜け毛対策
猫の抜け毛対策には、日常のお手入れで抜け毛をできるだけ除去することが大切です。
ブラッシング
ブラッシングは、効率よく抜け毛を除去できる方法です。グルーミングにより抜け毛を大量に飲み込んでしまうことも防げます。
ブラッシングには、毛の長さに合わせがブラシを使いましょう。短毛種はラバーブラシで、長毛種はスリッカーとコームのダブル使いがおすすめです。毛の流れに沿って、首の後ろからお尻に向かってブラッシングしてください。
換毛期であれば、長毛種は1日2回、短毛種は1日1回が目安です。猫の負担をかけないように短時間で済ませましょう。
シャンプー
猫は日常的にグルーミングをしているため、基本的にシャンプーの必要はありません。ですが、定期的にシャンプーしてあげることは、抜け毛対策に有効です。猫が嫌がらなければ、短毛種は換毛期の春と秋に、長毛種は月1回程度、シャンプーしてあげると良いでしょう。その際、半乾きの状態だと、雑菌が繁殖しやすくなります。シャンプー後はしっかり乾かすようにしてください。
サマーカット
長毛種や抜け毛が多い猫の抜け毛対策には、サマーカットも効果的です。サマーカットは抜け毛対策だけでなく、夏の暑さ対策や皮膚炎の予防にも繋がります。ただし、神経質な猫は、被毛がなくなることがストレスになったり、短くカットした後でグルーミングするとザラザラした舌で皮膚を傷つけたりしてしまうことも。猫の性格などを考慮した上で、トリミングサロンで適切な長さに整えてもらいましょう。
猫の抜け毛掃除のおすすめアイテム
猫の抜け毛は部屋中に飛散するため、部屋の掃除は必須です。ここでは、抜け毛掃除におすすめのアイテムをご紹介します。
霧吹き
猫の毛はふわふわしていて軽いため、舞い上がってしまいます。掃除機をかける前に、部屋全体に霧吹きをかけると、水分で毛が重くなるため、掃除機できちんと抜け毛を吸い取ることができます。床が湿ってきたら、雑巾で毛を集め、そのあと掃除機をかけてください。
ゴム手袋
粘着ローラーや掃除機がかけにくい、キャットタワーなどの掃除には、ゴム手袋が最適です。ゴム手袋をした手で撫でるだけで、繊維に絡んだ毛を集めることができます。ハウスの中などの掃除しにくい部分も、手を入れて隅々まで掃除できます。
ペーパーモップ
床掃除には、ペーパーモップがおすすめです。掃除機で猫の柔らかい毛を吸い込もうとすると、ブラシに絡まり、本来の吸引力が発揮されにくくなります。ペーパーモップなら、ゴミや毛を空中に舞い上げずにさっと掃除することが可能です。大きな音を立てないため、怖がりな猫にストレスを与えません。
空気清浄機
空気清浄機は、空中に舞う抜け毛を吸い取ってくれます。ブラッシングなどの抜け毛対策に加えて、日常的に使用するおすすめアイテムです。フィルターのメンテナンスの必要はありますが、毎日の掃除がかなり楽になります。
猫は抜け毛の主な原因とは?
猫の抜け毛の主な原因として考えられるのは、次の3つです。
抜け毛の原因その1:換毛期
抜け毛の原因として最も多いのが、換毛期です。換毛期とは、気温の変化に対応できるように、季節に合わせて毛が生え変わる時期のことです。換毛期は春と秋の年2回あります。春は、暖かいアンダーコートが抜け落ちてさっぱりした被毛になり、秋は夏の汚れた毛が落ちて、ボリュームのある被毛になります。被毛が2層になっているダブルコートの猫は、特に抜け毛が多いです。
猫の抜け毛の原因その2:栄養不足
キャットフードから十分な栄養を摂取できていないと、大量に毛が抜けることがあります。健康な皮膚や被毛を維持するためには、高品質なたんぱく質が必要です。たんぱく質の摂取が不足していると、毛が細くもろくなり、抜けやすくなってしまいます。また、ビタミンAやEなどの不足でも、毛の生成が上手くいきません。栄養不足が原因であれば、食事内容を見直してみてください。
猫の抜け毛の原因その3:ストレス
猫はストレスを感じると、過剰なグルーミングをすることがあります。過剰なグルーミングは、被毛にダメージを与えるだけでなく、いつも以上に抜け毛が増えます。グルーミングは本来、被毛の汚れを落としたり、体温調整したりする目的のほかに、精神を落ち着かせる役割があります。グルーミングの頻度が以上に多くなっているときは、強いストレスを感じている可能性があるため、原因を探り、ケアする必要があります。
猫には抜け毛が少ない種類もいる
猫にはダブルコートとシングルコートの猫がいます。ダブルコートの猫は、換毛期に大量の毛が抜けますが、シングルコートの猫には換毛期がないため、抜け毛は少なめです。また、短毛種は長毛種よりも、抜け毛が目立ちにくいです。
抜け毛が少ない猫種としては、シンガプーラ、ベンガル、ロシアンブル―、オリエンタルショートヘア、デボンレックスなどがいます。
生活環境によって明確な換毛期がない場合も
猫は換毛期に体毛を調節して、季節による寒暖差に適応します。ですが、完全室内飼いの飼育環境の場合は、夏は冷房で涼しく、冬は暖房で暖かい温度に保たれているため、大きな気温差を感じにくいです。そのため、換毛期を必要としない場合もあります。室内飼いで育つ猫は、はっきりした換毛期がなく、抜け毛が少ないケースも多いです。
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猫の抜け毛がひどい場合はすぐ病院へ
猫の抜け毛がひどい場合は、病気の疑いがあります。出来るだけ早く、動物病院を受診しましょう。
感染性皮膚炎
感染性皮膚炎には、寄生虫によるものと真菌によるものがあります。
寄生虫(爪ダに、疥癬)
寄生虫に寄生されることで、強いかゆみが出て、掻きむしったり、毛を噛んでむしったりして、毛がまだらに抜けます。症状は、寄生した部位の大量のフケ、抜け毛、湿疹などです。家の外に出る猫や外の猫と接触する猫に多く見られます。
真菌(皮膚糸状菌症)
皮膚糸状菌症は、かゆみはほとんどなく、広範囲の毛が抜ける病気です。子猫や高齢猫、長毛種に多い傾向があります。発症部位は、顔面や手足から始まり、治療が遅れると、全身に広がります。
アレルギー性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎には、食事に含まれるたんぱく質が原因の食物アレルギーや、ノミの唾液が原因のノミアレルギー皮膚炎があります。一般的にかゆみ、赤み、発疹、フケ、脱毛の症状が見られます。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、花粉やハウスダスト、ダニに対してアレルギー反応を起こす病気です。アレルギー性皮膚炎と同様に、かゆみ、赤み、発疹、フケ、脱毛などの症状があります。
内分泌疾患
副腎皮質機能亢進症のような内分泌疾患が原因で、脱毛することがあります。
過剰なグルーミング
特定の場所をしきりに舐めたり、噛んだりする、過剰なグルーミングによっても、脱毛します。発症部位は、腹部や大腿部、体側など、口の届く範囲に限られます。神経質でストレスの溜めやすい子は、グルーミングが過剰になりがちです。ほかにも、膀胱炎や関節炎などの疾患により、強い痛みを感じて、グルーミングが過剰になることもあるため、原因が何かを見極める必要があります。
猫の抜け毛でアレルギーを引き起こす可能性も
猫アレルギーの原因であるアレルゲンは、猫の唾液や皮脂腺に含まれる「Fel d1」と呼ばれるたんぱく質です。猫がグルーミングすることで、唾液が毛やフケに付着、乾いた唾液が毛やフケと共に、家の中のあらゆる場所に飛散します。
人間がアレルゲンを吸い込むと、体が防衛反応を示し、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、皮膚の炎症、喘息といったアレルギー症状が出ます。鼻炎持ちの方やアトピー性皮膚炎の方は、症状が悪化しやすいです。
また、猫を飼ったあとでも、猫アレルギーになる可能性があります。昔は大丈夫だったとしても、突然アレルギー反応が出ることも少なくありません。猫アレルギーであるか分からず不安な方は、病院でアレルギー検査をして、確認してみてください。
まとめ
猫の抜け毛の原因は、換毛期やストレス、栄養不足などです。思い当たる原因があれば、改善や対策をする必要があります。また、脱毛が見られる場合は、病気の可能性があるため、速やかに獣医師さんの診察を受けましょう。
抜け毛は放置すると、アレルゲン物質が浮遊しやすい状態になってしまいます。予防するためには、ブラッシングやシャンプーなどの抜け毛対策と同時に、部屋の掃除をして、室内のアレルゲンをできるだけ減らすことが大切です。
室内の抜け毛の掃除には、霧吹きやゴム手袋などのアイテムを活用するなど、ちょっとしたコツを掴むことで、効率よくキレイにすることができます。
愛猫と共に過ごす環境を快適なものにするためにも、ぜひ実践してみてくださいね。


犬の家&猫の里 編集部
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