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コラム

犬の狼爪(ろうそう)とは?狼爪の切除方法やケアの仕方について解説

2022.10.23 2024.03.12

犬についている狼爪(ろうそう)をご存じでしょうか。狼爪は、前足や後ろ足の内側に生えているもので、野生時代の名残とされています。どの犬種も前足には必ずついているものですが、切除される子も多いです。この記事では、狼爪の役割や犬種標準、切除方法やケアの仕方について、解説していきます。

犬の狼爪(ろうそう)とは?

狼爪とは、犬の足の裏よりも少し上の位置にある、人間だと親指にあたる部分のことです。足裏の肉球を見ると、地面に付いている指は4本ですが、実は5本の指を持っています。

もともと狼爪にはしっかりとした役割がありましたが、長い年月をかけて進化していく過程で、使われなくなっていきました。狼爪を子犬のうちに切除するブリーダーも多いですが、切除については賛否両論あり、認められていない国もあります。

狼爪の役割

食事や遊びの際に役立てているのが、前足の狼爪です。食べ物やおもちゃをかじるときに、狼爪で支えることができます。また、頭や顔がかゆいときは、器用に前足の狼爪を使って搔いているようです。

一方の後ろ足の狼爪は、山岳地帯で滑りやすくゴツゴツした岩場を上り下りする際に、必要だったとされています。マウントドッグ系の犬は、重く大きな体でバランスを取りながら歩くため、後ろ足に負担がかかります。その後ろ足を補助する役目が狼爪にあったようです。

狼爪がある犬とない犬の違い

前足の狼爪はどの犬種にもついています。ですが、後ろ肢の狼爪に関しては、生まれつきない子もおり、個体差があります。また、ついていたとしても切除されることが多いため、飼い主さんの元にやってくる犬の多くは、狼爪がついていません。

生まれてすぐに切除される犬もいる

狼爪が見当たらない場合は、ブリーダーにより切除された可能性があります。生まれてすぐの犬は、ブリーダーの判断(犬種標準に合わせることを選択)により、切除されるケースが多いです。狼爪の切除は、皮膚や爪が柔らかく、手術がしやすい子犬のうちに行われます。

JKC(またはFCI)とAKCの犬種標準

JKCとAKCによって、犬種標準(スタンダード)は異なります。以下の表は、犬種ごとにそれぞれの犬種標準をまとめたものです。

犬種

AKC

JKC

トイプードル

前足は切除可

記載なし

パグ

後ろ足は切除の必要あり

前足は除去不可

ボーダーコリー

前と後足は切除可

記載なし

ジャーマンシェパード

後ろ足は除去の必要あり

記載なし(日本警察犬協会では、誕生した日に除去必須)

シベリアンハスキー

後ろ足は除去の必要あり

前足は除去、後ろ足にある場合は除去必須

シェットランドシープドッグ

後ろ足は除去の必要あり

記載なし

ヨークシャーテリア

後ろ足は除去の必要あり、前足は除去可

記載なし

ウェルシュコーギーカーディガン

前も後ろも除去の必要あり

全ての切除が必須

ウェルシュコーギーペンブローク

後ろ足は除去の必要あり

記載なし

ポメラニアン

前も後ろも除去可

記載なし

チワワ

前も後ろも除去可

後足は推奨しない

フレンチブルドッグ

前足は除去可

生まれつき後肢はない

ミニチュアピンシャ―

前も後ろも除去の必要あり

記載なし

ゴールデンレトリバー

前足は除去可

記載なし

柴犬

任意

記載なし

シーズー

前も後ろも除去可

記載なし

残すことをスタンダートとしている犬種

狼爪を残すことをスタンダードにしている犬種もいます。

山岳地帯の牧羊犬として家畜や家人を守り、重い荷物を運ぶ犬種、遭難救助犬として活躍していた犬種は、狼爪があることが犬種標準(スタンダード)とされています。斜面や岩場、雪道など険しい場所を歩く際に、狼爪を使用するためです。

グレートピレニーズは、ヨーロッパでは「ピレ二アン・マウンテン・ドッグ」と呼ばれており、スペインとフランスの国境に連なるピレネー山脈で牧羊犬や番犬として飼育されていました。2本のしっかりした狼爪が後ろ足にあり、両前足には1本または2本の狼爪があります。

ブリアードは牧羊犬や護畜犬として活躍していた犬種です。後ろ足にある2本の狼爪の保持が求められています。狼爪は親指を形成し、比較的足に近いところに位置しています。

狼爪を切除した方がいい場合

愛犬に何らかのリスクがある場合は、獣医師さんと相談の上、切除を検討しましょう。
ですが、基本的に狼爪は犬にとって、有害なものではありません。切除するには手術が必要になるため、愛犬に痛みやストレスを与えます。それゆえ、安易な考えで、切除手術を行うことはおすすめしません。

狼爪によるリスク

普段使われない狼爪はどんどん伸びてきます。室内で飼育する際は、毛足の長いカーペットや毛布などの繊維に爪をひっかけやすいです。爪が裂けたり、折れたりして、ケガの原因になるだけでなく、犬自身や人を傷つけてしまう恐れがあります。思わぬ事故や怪我を予防するためにも、定期的に爪切りが必要です。

狼爪を痛がった時

狼爪を痛がるときは、爪が伸びすぎているか、適切なケアができていないのかもしれません。痛がらなくても、狼爪がぶらぶらして取れそうになっている場合も要注意です。速やかに動物病院へ連れて行ってください。

狼爪のケアの仕方

伸びすぎると折れやすくなったり、巻き爪になったりする狼爪は、こまめな爪切りなどのケアが必要です。爪切りの頻度は月に1度を目安にしましょう。

狼爪のケアは、普段の爪切りと同じように行います。爪切りに使うのは、ハサミよりもギロチンタイプの方が使いやすく、おすすめです。万が一、出血した際に備えて、ガーゼやハンカチ、止血剤があると良いでしょう。

爪を切る際は、血管がある部分とない部分の境目、血管の手前でカットします。長さには少し余裕を残すようにしてください。爪切りのあとは、爪やすりで形を整えて、角を取ってあげるとケガをする心配も少ないです。

まとめ

狼爪は前足や後ろ足の内側に生えており、人間でいうと親指に当たります。野生時代の名残ですが、現在はあまり使われていない部分です。

狼爪がないのは生まれつきか、切除されたかのどちらかです。狼爪による痛みなどのリスクがある場合は、切除手術を行うこともできます。ですが、愛犬への負担が大きいため、基本的にあまりおすすめしません。

また、狼爪自体は害があるものではありませんが、怪我の原因になることがあります。放っておくと伸びてくるため、爪切りなどのこまめなお手入れが必要です。

狼爪は、つい忘れてしまいがちな部位ですが、怪我や事故を防ぐためにも、適切なケアをしてあげてくださいね。

この記事の監修者

犬の家&猫の里 編集部

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