猫とハムスターを同居させるためには、それぞれが安心して暮らせる環境を整えることが大切です。

この記事では、猫とハムスターを一緒に飼う際の注意点について、解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

猫とハムスターの同居は可能？

猫とハムスターを一緒に飼育することは、それぞれの生活環境を整えることで可能になります。では、猫とハムスターはお互いのことをどう見ているのでしょうか。

猫からみたハムスターは捕食動物

げっ歯類の一種であるハムスターは、猫にとっては捕食動物です。もともと猫は、同じげっ歯類のネズミ駆除のために飼育されてきた歴史があります。ハムスターのチョロチョロした動きは猫の狩猟本能をくすぐるため、狩りに見立てた遊びの対象になりやすいです。

ハムスターからみた猫は敵対動物

ハムスターにとって、捕食動物である猫は天敵です。自分よりも体の大きな猫は、鋭い爪や牙を持っており、ハムスターにとっては脅威です。ハムスターは、猫のにおいや俊敏な動きに対して、強い恐怖心を抱き、猫の存在自体をストレスに感じてしまいます。

猫とハムスターを一緒に飼うときの注意点

前述したように、猫とハムスターは相性があまりよくありません。一緒に飼う際は、次のような点に注意しましょう。

部屋を別々にする

猫とハムスターを同居させる場合は、別々の部屋で飼育するようにしてください。猫にとって、ハムスターは捕食の対象であるため、甘く見てはいけません。ハムスターの動きに本能がうずき、ハムスターにちょっかいを出して怪我をさせてしまうことがあります。

また、猫が目の前にいると、ハムスターは捕まえられるという強い恐怖心を抱きます。猫には落ち着いて寝られる場所を、ハムスターには危害を加えられずに安心して過ごせる場所を用意しましょう。縄張り意識が強く、家の中を自由に動ける猫は広いリビングで飼育する、ハムスターは寝室で飼育するといったように、部屋を分けてみてください。

猫にハムスターがいることを悟らせない

一緒に飼育する場合は、ハムスターが同じ空間にいることを猫に悟らせないようにしましょう。猫の目の前でハムスターが動き回っていれば、本能的に捕まえたくなるものです。さらには、ケージの中にいるハムスターを捕まえたくても捕まえられない状況にあれば、猫にとっても、大きなストレスになります。猫が入れない場所、触れられない場所でハムスターを飼育するようにしてください。

ハムスターのケージは強度があるものにする

ハムスターを飼育するケージなどの飼育設備は、木製やプラスチックなど色々な素材のものがありますが、強度のあるものにしましょう。

加えて、猫がいたずらしにくいもの、じゃれついたとしても、簡単に開け閉めできない仕組みのものが良いです。猫の手が入ってしまう柵タイプのものは、ケージの中にいるハムスターにちょっかいを出す可能性があるため、避けましょう。また、開閉を繰り返していると、天井や扉のロック部分が緩くなるため、こまめにチェックするようにしてください。

ハムスターが脱走しないように気を付ける

ハムスターの脱走には十分注意しましょう。ケージに入れられていても、ロックが緩くなっていると、知らぬ間に自分で開けて、ケージの外に出てしまうことがあります。また、飼い主さんがハムスターを外に出して遊ばせている時も、突然走り出したり、ジャンプをしたりして逃げ出すことも。ハムスターの脱出に気づかず、猫と一緒に部屋の外に出てしまえば、危険な目に遭うかもしれません。ケージの扉はしっかりロックをし、外に出して遊ばせるときも、目を離さないようにしましょう。

猫とハムスターを仲良くさせるには？

せっかく猫とハムスターを一緒に飼うなら、仲良く過ごしてほしいですよね。種類が違う生き物であるため、家族や仲間だと認識しにくいですが、子猫の時期にハムスターを迎え入れると、慣れやすいとされています。

子猫の時からハムスターを飼う

子猫のうちから、ハムスターを一緒に飼うと、仲良くなれる可能性があります。生後１～2か月の子猫は社会化期(生活していく中で様々なものに触れて学ぶ)と呼ばれる、警戒心が低く、スキンシップが取りやすい時期です。

幼いうちから慣らしておけば、ハムスターを捕食対象とみなさず、仲間意識が芽生えて、仲良く暮らせる場合があります。ハムスターの方も、猫のことを安全だと認識できれば、天敵という意識を持たずに、ストレスなく暮らせるでしょう。ハムスターを迎え入れるなら、この時期から一緒に生活させて慣れさせるのが、ベストです。

ただし、猫は生後2か月を過ぎると、警戒心が強くなり始めます。本来猫が持つ強い縄張り意識や、単独行動を好む気質が出てくれば、共存は難しくなります。

また、ハムスターや猫の性格によっては、慣れるまで時間がかかったり、なかなか慣れなかったりするので、その点も考慮しておきましょう。

まとめ

猫とハムスターは犬猿の仲とされていますが、一緒に飼うことは可能です。ハムスターと仲良くさせるためには、生後2か月目までの子猫の頃から、一緒の暮らしに慣らしておくと、仲良く共存できる場合があります。

猫とハムスターを一緒に飼育する際は、できるだけお互いがストレスを感じないように、それぞれの居場所を作ってあげることが大切です。飼い主さんがしっかり対策をした上で、ペットを含めた家族みんなが、心地よく一緒に過ごせる環境を作ってあげてくださいね。