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トリミングは犬種によって必要になる?特徴や代表的な種類をご紹介

トリミングの必要性は、犬種によって異なります。では、トリミングが必要になるのは、どのような犬種なのでしょうか。
この記事では、トリミングが必要な被毛の特徴や、トリミングが必要になる代表的な犬種をご紹介していきます。
もくじ
トリミングの必要性は被毛の構造で違う
トリミングが必要かどうかは、被毛の基本構造によります。犬の被毛は、オーバーコートと呼ばれる上毛とアンダーコートと呼ばれる下毛の2種類があります。
オーバーコートのみ生えているシングルコートの犬種は、被毛が伸びてくるため、トリミングをして整える必要があります。
ダブルコートの構造
ダブルコートとは、オーバーコートとアンダーコートの両方を持つダブル構造の被毛のことです。多くの犬種がこのタイプで、一定の長さで被毛の成長は止まるため、トリミングの必要はありません。
オーバーコート
オーバーコートとは、表面に出ているコシのある被毛のことです。硬くて太くしっかりとした剛毛で、皮膚へのダメージ(紫外線や雨、ウイルスや細菌、衝撃)から保護する役割があります。
オーバーコートはごっそりと抜けることはなく、人間の頭髪のように毎日少しずつ抜けていきます。
アンダーコート
アンダーコートとは、オーバーコートの下に生えている、柔らかくふわふわとした綿毛のような毛のことです。主に防寒、保温、保湿、防水といった役割があります。
アンダーコートはオーバーコートの5~20倍の本数があるとされており、密生して生えているのが特徴です。
アンダーコートには春と秋の年2回、換毛期と呼ばれる毛の生え変わりの時期があります。この被毛の生え変わりにより、季節に合わせて体温調節しているのです。抜け毛が多いので、こまめなブラッシングが欠かせません。
シングルコートの構造
シングルコートは、アンダーコートのないオーバーコートのみの構造になっています。暖かい地域で暮らしていた犬種に多く、抜け毛は少なめです。
アレルギー体質の方でも飼いやすく、手入れや掃除の手間があまりかかりません。
トリミングが特に必要になるのはシングルコート
ダブルコートの犬の被毛は、一定の長さになると成長が止まるため、トリミングの必要はありません。トリミングが特に必要になるのは、長毛のシングルコートの犬種です。
抜け毛が少ない代わりに放っておくと伸び続けるため、定期的なトリミングで被毛をカットする必要があります。
シングルコートで人気の犬種3選
トイプードル
くるくるとした被毛を持つトイプードルは、ぬいぐるみのような愛らしさのある愛玩犬で、その被毛は硬く密集しています。抜け毛は少なめですが、伸びて毛玉になりやすいため、毎日のブラッシングが必須です。
被毛は放置すると伸び続けるため、毛玉ができたり、フェルト状に固まってしまったりすることも。皮膚病の原因にもなるため、夏場は2~3週に1回、それ以外は月に1回くらいの頻度で、トリミングをしましょう。
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アメリカンコッカースパニエル
アメリカンコッカースパニエルは、細く滑らかなシルクのような被毛が優雅です。ストレートタイプの被毛とウェーブタイプの被毛の2種類がいます。
アメリカでポピュラーなのは、ウェーブタイプです。被毛が過剰に多かったり、カールしすぎたりする場合は、トリミングで整えてあげる必要があります。
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パピヨン
サラサラとした手触りの長い被毛が魅力的なパピヨン。長毛の印象が強いパピヨンはトリミング犬種ではありませんが、月に1回程度シャンプーと合わせて足先周りの毛の長さを整える必要があります。
また、シングルコートには毛が抜けにくい犬種が多いですが、パピヨンは被毛が多い犬種のため、抜け毛もその分多くなります。毎日のブラッシングは欠かさずにしてあげましょう。
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フルコートの犬種はグルーミングが必要
フルコートとは全身を覆うという意味を持ちます。犬種基準に基づいた、被毛を長く伸ばした状態が本来の姿である犬種です。
日頃から被毛が絡まってしまわないように特別なケアが必要となりますが、丁寧にケアされた長く伸びた被毛はとても魅力的です。
グルーミングとは
グルーミングとは、トリミングを含め、シャンプーや耳掃除といった身体全体のお手入れのことで、清潔に保つためには欠かせないものです。
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フルコートの犬種
被毛を床まで長く伸ばしたスタイルのフルコートの犬種は主に次の3種類です。
ヨークシャー・テリア
ヨークシャー・テリアは、シルクのような艶やかな被毛が上品な印象を与えます。美しい被毛を保つためには、手間をかけてお手入れする必要があります。
細くて絡まりやすく、毛玉ができやすい被毛は、スリッカーブラシを使って、もつれをとりながら抜け毛を除去しましょう。被毛がすぐに伸びてくるため、トリミングが必要です。セミロング風カットやまんまるカットなど、さまざまなスタイルを楽しめます。
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マルチーズ
マルチーズは、シングルコートの被毛を持つ犬種です。真っ白で美しい被毛は、汚れや黄ばみが目立ちやすいため、定期的なシャンプーが必要です。抜け毛は少ないですが、伸び続けるため、定期的にカットをしましょう。
被毛はもつれやすく、毛玉ができやすいため、スリッカーブラシやコームを使って、毛先から根元まで丁寧にとかしてください。
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シー・ズー
シー・ズーは長毛のダブルコートで、非常に細く、緩いくせ毛の被毛を持っています。抜け毛は少ないですが、毛玉ができやすいので、毎日のブラッシングが欠かせません。ピンブラシやスリッカーで、被毛の絡まりをほどいてあげてください。
また、皮脂が多く、蒸れやすいため、皮膚病の予防のためにも、定期的なシャンプーが必要です。トリミングでは、長い毛を活かして、さまざまなカットを楽しめます。夏は短めにカットするサマーカットもおすすめです。
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トリミングの頻度や費用
トリミングの頻度
トリミングの頻度は、基本は月1回程度が理想的ですが、希望するスタイルによって頻度は異なります。毛を長く伸ばしたスタイルは毛玉やもつれが発生しやすく、こまめなトリミングが必要です。
トリミングの頻度を少なくしたい場合は、短くカットすると良いでしょう。全身を短く刈り込んだ場合は、1か月半~2か月程度はスタイルを保てる場合が多いです。ただし、トリミングに行かない分、こまめにブラッシングを行う必要があります。
トリミングの費用
トリミングは、同じ犬種であっても、サイズによって料金が変わってきます。ペットサロンや動物病院によっても変動するため、おおよその相場を見ておくと良いでしょう。
小型犬のトリミングの相場は、5,000~9,000円です。シャンプーや爪切り、肛門腺絞り、耳掃除込みの料金になります。中型犬は6,500~10,000円、大型犬は9,000~30,000円が相場です。
通常のトリミングでは取り切れない毛玉やもつれがある場合や、特殊カットが必要な場合は、別途費用がかかる場合があります。ホームページなどに料金表が掲載されていることがほとんどですが、不安であれば事前に問い合わせておくと安心です。
まとめ
犬種によっては、定期的なトリミングが必要になる場合があります。特にシングルコートの犬種の中には、放っておくと被毛が伸び続ける種類もいるため、トリミングが必要です。被毛を活かして、さまざまなスタイルができるので、季節や好みに合わせて楽しむことができます。
また、長毛のフルコートの犬種は、美しい被毛を保つためにもグルーミングが欠かせません。特に毛玉やもつれが発生しやすいため、ブラッシングは丁寧に行いましょう。トリミングやグルーミングは、見た目だけでなく、皮膚や被毛の健康状態や衛生面を維持するためにも大切です。愛犬の健康のためにも、適切なケアをしっかり行っていきましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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