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犬と猫のマイクロチップの費用やメリットについて解説
犬や猫が脱走したときや迷子になったとき、災害時ではぐれたときなど、いざというときに役立つのがマイクロチップです。販売業者には装着が義務化、飼育者にも推奨されています。
この記事では、マイクロチップとはどのようなものなのか、装着や登録に掛かる費用やメリットについて、解説していきます。
マイクロチップとは
マイクロチップとは、ISO規格の個体番号(識別ID番号)が記録されている、小さなガラス製の電子名札です。それぞれのチップに記録された個体番号は、世界で唯一の15桁の数字で、マイクロチップの専用リーダー(読取器)で読み取ることで、所有者情報を確認することができます。
犬・猫のマイクロチップ装着は義務
2022年6月から、ペットショップやブリーダーなど犬や猫を販売する業者には、マイクロチップの装着が義務化されました。装着に際して、犬や猫の名前、性別、品種、毛色のほか、業者名を環境省の指定登録機関(公益社団法人日本獣医師会)のデータベースに登録します。
動物愛護団体や知人からの譲り受けた場合は推奨
既に飼っている人、動物愛護団体や知人から譲りうけた場合、マイクロチップの装着は努力義務となっています。
マイクロチップに登録する情報
マイクロチップに登録する情報は、動物の名前、性別、飼い主さんの名前、住所、緊急連絡先、Eメールアドレスなどです。登録にはあわせて、登録完了通知はがき、登録申請書、飼育者の身分証明書のいずれかをアップロードする必要があります。登録内容に変更がある場合は、30日以内に変更の届け出を行ってください。
マイクロチップにかかわる費用
飼っている犬・猫にマイクロチップを装着する際の費用
飼っている犬や猫にマイクロチップを装着する場合、数千~1万円程度掛かります。その際、別途登録料として、オンライン申請は300円、紙申請は1,000円掛かります。(2022年4月1日以降)自治体により、助成金制度が適用されている場合もあるため、お住まいの市区町村に問い合わせてみてください。
マイクロチップが登録されている犬・猫の情報を変更する際の費用
2022年6月以降にペットショップなどで購入した犬や猫には、必ずマイクロチップが装着されているため、登録されている所有者情報を変更しなければなりません。変更する際の費用は、所有者の変更登録がオンラインで1件300円、登録証の再交付が1件200円です。
変更費用が掛からない場合
飼い主の氏名や住所、連絡先などの登録内容が変わった場合や、飼い犬や猫が亡くなった際の死亡の届け出の場合は、無料です。
マイクロチップの装着方法
マイクロチップの装着は、動物病院で獣医師、または獣医師の指示の下で動物看護士が行います。直径約1.2㎜、長さ8㎜程度のガラスでできた円筒形電子名札を、肩の辺りに注射器で取り付けます。皮下注射をする場合とほぼ同じで、動物への負担は少ないです。マイクロチップの外側には、生体適合ガラスやポリマーを使用しているため、体に挿入しても害はありません。
品種や健康状態にもよりますが、犬は生後2週齢、猫は生後4週齢から装着できます。装着すると、「マイクロチップ装着証明書」が発行されます。マイクロチップ情報を登録する際に必要な書類ですので、大切に保管しておきましょう。
マイクロチップ装着のメリット
マイクロチップ装着することにより、様々なメリットがあります。
迷子になったときに戻ってきやすい
マイクロチップは、首輪や名札のように外れる心配がありません。保護された際も、情報を照合することで犬の身元が分かるため、飼い主さんの元に戻る確率が高くなります。
盗難された場合、飼い主の証明ができる
万が一、犬や猫が盗難されたとしても、装着されたマイクロチップに、飼い主さんの情報や犬や猫の情報が登録されているため、飼い主であることを証明できます。
半永久的に使用できる
マイクロチップには電源や電池は要りません。耐久年数は30年とされており、一度装着すれば、その犬や猫の生涯にわたって使用できます。
犬の登録手続の簡略化ができる場合もある
マイクロチップの登録を行った場合、狂犬病予防法上の登録手続きが不要になることがあります。その場合、マイクロチップが鑑札とみなされます。ただし、自治体によっては、犬の登録が別途必要な場合もあるので、所在地の市区町村に問い合わせてください。
ペット保険料が安くなる場合がある
ペット保険会社には、マイクロチップを装着している犬や猫を対象にした、保険料が割引になる「マイクロチップ割引」制度を実施しているところもあります。ペット保険の契約時に、マイクロチップ番号を入力すると適用されます。詳細については、ペット保険会社に問い合わせてみてください。
まとめ
これまで任意で行われていたマイクロチップの装着ですが、適切に運用されていませんでした。今回、国によってデータベース化されることで、義務化に向けて、業者や飼い主さんへの周知が進められています。
もしもペットとはぐれてしまった場合も、マイクロチップの情報を照合することで、飼い主さんと無事再会できる手段となり、不幸な動物たちを減らすことに繋がります。
マイクロチップは、大切なペットの身分証明書です。飼い主さんはマイクロチップについて、正しい知識を持ち、装着の判断をしましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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