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シニア期に突入したら何をすべき?老犬のケア方法とは
犬は人間よりも早く年を取るので、あっという間にシニア期に突入します。犬も人間と同じく、高齢になるとさまざまなケアが必要です。
具体的にどのようなケアが必要になるのか、犬を飼っている方はぜひ知っておきましょう。
何歳ころからシニアというのか
11歳の小型犬は、人間でいうところの60歳です。大型犬となると、8歳のときにはもう60歳を超えているとされています。この頃から被毛のツヤがなくなる、ヒゲや被毛に白い毛が混じる、皮膚にハリがなくなる、食が細くなる、睡眠時間が長くなる、歩くスピードがゆっくりになるといった老化のサインが見られるようになります。
具体的なケア方法について
食事のケア
老犬になったら、食事の内容と与え方に配慮しましょう。
まず食事内容ですが、老犬の食事で欠かせないのは良質なタンパク質です。年齢を重ねるとどうしても筋肉量が落ちてしまいます。筋肉を維持するためにはたんぱく質が必要不可欠です。加えて、骨も弱くなってしまうので、カルシウムもしっかり摂取できるようなフードが望ましいです。
フードのタイプは、若い頃に比べて噛む力と飲み込む力が弱くなっているので、ウェットフードがおすすめです。ドライフードを与える場合はスープなどでふやかしてあげると食べやすくなります。
次に与え方です。若いときは1日2回にしていた飼い主さんも多いかもしれませんが、年をとると一度に食べられる量が減ってきます。そのため、3回~4回に分けてあげると食べやすく、さらに消化もしやすいです。
自力で食べられない場合は流動食にし、シリンジという針のない注射器で少しずつ与えてください。
排泄のケア
老犬になると、足腰が弱ったり、肛門括約筋が緩んだりすることでトイレまで間に合わず、粗相の回数が増えてしまいます。そんなときは決して叱らず、トイレの位置を変えてあげたり、数を増やしたりしてあげましょう。寝ている時間が多い場合は、犬用のおむつをつけてあげるのも一つの手です。
トイレまでは自分で行けるけれど、中腰の姿勢が取れなかったり、ふらついてしまうときは、姿勢の補助をしてあげてください。その際、排出しにくいようであれば、マッサージなどで排出を促してみましょう。マッサージの仕方は犬種によって異なりますので、むやみに行うのではなく、事前に獣医師さんに相談してください。
運動のケア
年をとったら散歩はやめた方がいいのでは?と思うかもしれませんが、やめてしまうと筋肉量が低下するだけでなく、関節も硬くなってしまうので、ますます歩けなくなってしまいます。そのため、老犬であっても適度な運動は必要です。
自力で歩けるのであれば、愛犬のペースに合わせてゆっくりと散歩をします。距離は若い頃より短めにして、様子を見てあげてください。家に帰ってきたときにぐったりしていたら、距離がまだまだ長いのかもしれません。逆に余裕があれば、運動機能維持のためにも緩い坂道や段差があまりない階段を上り下りして、軽いトレーニングをしてみましょう。
少しふらついてしまうような子は、介護用ハーネスなど歩行補助グッズを使って、サポートしてあげてください。
まったく立てない、寝たきりの子は抱っこやカートに乗せて外に出るだけでも構いません。家とは違う景色を見せてあげると気分転換になります。
老犬と生活するときに気をつけること
室内環境
室内で飼っていれば安心と思っている飼い主さんも多いのですが、むしろ室内だからこそ気をつけなければいけないことがたくさんあります。
たとえば、フローリングは滑りやすくなっていないでしょうか?若いときは問題なくても、足腰の弱った老犬の場合は転倒のリスクが高まります。ケガを防ぐためにも滑り止めのマットなどを敷きましょう。
さらに、視力も弱くなってくるので、愛犬が行動する範囲には、極力ものを置かないように心がけましょう。ぶつかったらケガをする可能性があるもの、足に引っ掛かったら危険なものなどがないかよく確認してください。
健康状態
人間と同じように、年を重ねればいろいろな病気にかかりやすくなりますので、しっかりとものが見えているか、足を引きずっていないか、皮膚に異常がないかなど愛犬の健康状態をこまめに確認することが大切です。タイミングとしては、ブラッシングのときや散歩に出かけたときが良いでしょう。飼い主によるチェックだけでなく、定期健診も受けるようにしてください。
さいごに
老犬の介護は想像以上に大変です。家族や知人など協力してもらえる人がいればよいですが、一人で面倒を見ている場合は特に負担が大きくなります。そんなときは、すべて自分だけでやろうとせず、老犬ホームやペットシッターも検討してみましょう。
自分で介護をやる時間と人にお任せする時間を作ってメリハリを持たせれば、老犬との生活が楽しめる余裕も出てくるのではないでしょうか。
犬の家&猫の里 編集部
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