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避妊手術を行うならいつ?メリットやリスクも解説します
女の子の犬を飼うときに考えなければいけないのが、避妊手術についてです。特に初めて犬を飼う場合はいつぐらいに行えばいいのか、リスクはないのか、などいろいろわからないことも多いと思います。
ここでは避妊手術の時期、メリット、リスクなどについて解説します。
避妊手術について
避妊手術には、卵巣だけを摘出する手術と、卵巣・子宮の両方を摘出する手術の2種類があります。
卵巣のみを摘出する手術の場合、しっかり取りきれていないと妊娠の可能性が残ってしまうのですが、卵巣と子宮を摘出する手術の場合は妊娠の可能性がなくなります。ただ、卵巣と子宮の両方を摘出する場合、手術時間が長くなる傾向にあります。
日本の避妊手術は卵巣・子宮の両方を摘出するのが一般的ではありますが、獣医師さんにリスクや愛犬にかかる負担の程度などをよく聞いて決めるようにしてください。
避妊手術を行う時期は?
犬種や体の大きさによってことなりますが、一般的には生後6か月~12か月頃に初めての発情期を迎えますので、この前に行うのが理想とされています。発情前に避妊手術をすることで、乳腺腫瘍という病気の発症率を低く抑えられると言われているのです。また、体力のある若いうちに行うことで、術後の回復が早くなります。
仮に最初の発情期を迎えてしまったとしても、発情期が終われば手術は可能です。ただし、発情期が終わってもしばらくは子宮が腫れているので、最低でも1か月は間を空けるようにしましょう。
避妊手術を受けるメリット
特定の病気の発症率を下げることができる
避妊手術を受けることで、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症といった病気の発症リスクを下げることができます。先ほども少し説明した乳腺腫瘍は、その名の通り乳腺にできてしまう腫瘍のことです。悪性の場合は付近のリンパ節や肺などに転移することがあり、最悪の場合命を落としてしまいます。この乳腺腫瘍ができる原因には女性ホルモンが関与しているので、避妊手術を受けると格段に発症しにくくなるのです。
もう一つの子宮蓄膿症は、膣から子宮に入ってしまった細菌に感染し、子宮の中に膿がたまってしまう病気です。進行すると膿によってパンパンに膨らんだ子宮が破裂し、全身に膿がまわって命を落とすことがあります。年齢が上がるにつれて発症率が高くなるのですが、若いうちに子宮を摘出しておけば、予防することができます。
発情によるストレスがなくなる
発情期を迎えると、食欲がなくなる、興奮しやすくなる、神経質になるなど体調面や精神面でさまざまな変化がおとずれます。しかし、避妊手術をしてしまえば発情することはありませんので、こうした変化に伴うストレスを予防することができます。
望まない妊娠を防ぐことができる
発情中の犬はフェロモンを放出しているため、それにオスがひかれて寄ってきてしまいます。散歩中に、見知らぬオス犬と事故的に交尾してしまうことも少なからずあります。
発情出血に関するトラブルがない
避妊手術をしていない犬の場合、発情期を迎えるたびに発情出血(犬の生理とも言われます)をします。出血している間はマナーパンツをはかせたり、おむつをさせたりしないと、家中が血で汚れてしまいます。生理のときはいろいろケアが必要ですが、避妊手術をしていると、その心配がありません。
避妊手術を受けるリスク(デメリット)
全身麻酔をする必要がある
避妊手術を行う際は、全身麻酔をかける必要があります。麻酔への耐性は個体差があり、事前に検査を行って異常がないと判断された場合であっても不慮の事故が起こる可能性はあります。きわめて低い確率ではありますが、麻酔によって血圧が低下したり、呼吸困難になったり、死に至ることもあります。
肥満になりやすくなる
卵巣を摘出してしまうと、女性ホルモンが分泌されなくなりますので、基礎代謝量が低下してしまいます。そのため、手術前と同じ食事を与えていると、肥満になりやすくなります。手術後は必要なカロリーが減りますので、食事を見直し、しっかり体重管理を行ってあげましょう。
まとめ
避妊手術を行うことで、病気の発症リスクや発情に伴うストレスがなくなるなどさまざまなメリットがあります。しかしその一方で、術後はまったく繁殖ができなくなりますし、少なからずリスクが伴います。果たしてそれが愛犬にとっては良い選択なのかと考えると、なかなか難しいですよね。避妊手術をした方が良いのか、自分一人では判断できない…というときは、家族や信頼のおける獣医師さんに相談してみましょう。
犬の家&猫の里 編集部
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