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犬を飼う前に知っておきたい犬を飼う部屋の作り方
室外で飼うよりも室内で飼育したほうが長生きできるということもあり、最近では小型犬に限らず、大型犬でも家の中で飼う人が増えています。
しかし、室内で犬を飼うとなるといろいろ配慮しなければいけないことも出てきます。愛犬が快適に生活するためにはどのような部屋作りを意識すれば良いのでしょうか。
室内飼いする際に準備するもの
フードと器
迎え入れる犬の月齢に合わせたフードとフードを入れる器は必ず用意してください。子犬を飼う場合は、成長するにしたがって食べる量が増えるので、それを見越した上で器の大きさを選ぶとよいでしょう。また、水を飲む器も同時に準備してあげてください。
トイレ
トイレも必ず用意しなければいけないものの一つです。
トイレの場合も成犬になったときのことを考えてサイズを選んであげてください。小型犬はそこまで大きくなりませんが、中型犬や大型犬は体のサイズがかなり変化しますので、大きめのもの用意しておいてください。
ケージやサークル
ケージやサークルを用意するか迷う方もいると思いますが、これらがあると愛犬が落ち着いて過ごすことのできる場所を確保することができます。また、留守番をさせるときもケージやサークルがあれば行動を制限できるので、事故やトラブルを防ぐことができます。
おもちゃ
準備する優先順位は低めですが、できればおもちゃも用意しておきたいところです。ロープトイやボールがあれば、散歩に行けない日でも室内で一緒に遊ぶことができ、愛犬のストレス発散に役立ちます。
部屋づくりで気をつけたいこと
タバコなど誤飲しやすいものを置かない
愛犬が誤って飲み込んでしまう危険性が高いものは、床に放置しないように注意してください。犬が誤飲しやすいものには下記のようなものがあります。
誤飲しやすいもの
- ・文具(クリップ、輪ゴム、消しゴムなど)
- ・アクセサリー(ヘアゴム、ヘアピン、指輪、ピアスなど)
- ・タバコ
- ・薬
- ・プラスチック片
- ・ボタン
- ・ひも
- ・ティッシュ
机や棚の上なら大丈夫と思うかもしれませんが、そこまで高くない机や棚の場合、前足をかけて置かれているものに触ろうとする可能性があるので注意が必要です。
人間の薬やタバコは誤飲した場合に愛犬の健康を害するリスクがあるので、そういったものはそもそも愛犬が立ち入らない場所にしまっておくようにしましょう。
階段やベランダ等危ない場所には柵を設置する
人間が何気なく生活している家の中には、犬にとって危険な場所がたくさんあります。具体的には下記のような場所です。
犬にとって危険な場所
- ・キッチン
- ・お風呂場
- ・ベランダ
- ・階段
- ・玄関
キッチンは火や刃物を扱う場所ですし、お風呂は水がはってあるとおぼれてしまう危険性があります。ベランダは、1階であればそこまで問題ありませんが、2階以上に住んでいる場合は転落の恐れがあります。事故を未然に防ぐためにも、危険な場所には柵を設置するようにしてください。犬用のものでも良いですし、人間の赤ちゃん用に販売されているベビーゲートなどでも問題ありません。愛犬がぶつかったときに倒れると危ないので、固定できるものがおすすめです。
犬に優しい床材にする
昨今の住宅では、和室がなく、全室フローリングという家も珍しくありません。しかし、フローリングはツルツルと滑りやすいことから、犬の足腰に大きな負担がかかると言われています。そのため、床に滑り止め加工を施したり、タイルカーペットのような滑りにくい床材を選んであげたりしましょう。愛犬が行き来する部屋だけラグやカーペットを敷いてあげるというのも一つの手です。
部屋づくりのポイント
トイレの設置場所
ここにトイレを設置しなければいけない、といった決まりはありませんが、排泄に集中させてあげるためにも、人の出入りが少なく、外の音が聞こえにくいような場所が適しています。
また、子犬の頃はしつけのために、トイレをサークルの中やサークルのすぐ近くに設置することも多いと思いますが、しつけが完了したら食事をするところや寝るところとは離して設置してあげてください。
ケージの設置場所
ケージの設置場所としておすすめなのはリビングです。愛犬が家族の気配を感じられると同時に飼い主さんも愛犬の様子を常に確認することができます。
では具体的にリビングのどこに設置すればよいかというと、人通りが少なく、テレビや外の音があまり届かない位置がおすすめです。できれば、エアコンの風や太陽の光が直接当たらないかもチェックしてあげましょう。
餌場の作り方
愛犬がご飯を食べるところは、安全かつ落ち着いて食事ができる場所であればそこまでこだわる必要はありません。むしろ愛犬の性格を鑑みて、愛犬に合った場所に設置してあげましょう。たとえば、家族が大好きで家族の近くにいたがる子は、食卓の近く。逆に独立心が強く、ひとりで黙々と食べることを好む子は食卓とは離れた静かな場所を選んであげたほうが良いと思います。
室内飼いの注意点
室温
犬が快適に過ごすことのできる室温は21~25℃くらいと言われています。もちろん暑さに弱い犬種や寒さに弱い犬種などさまざまな犬種がいますので、自分が飼う犬種に合わせるようにしてください。
無駄吠え
犬の吠える声がうるさいと、近隣トラブルに発展することがありますので、無駄吠えをさせないようにしっかりしつけましょう。
無駄吠えの予防として効果的なのが、子犬の頃から行う社会化トレーニングやハウストレーニングです。子犬の頃から外に出て、他の人や犬と触れ合うだけでなく、外の世界に慣れることで警戒心からくる無駄吠えを軽減できます。
もう一つのハウストレーニングは、飼い主さんの「ハウス」という指示でクレートやケージに入るようにする訓練です。これができていると、来客やチャイムの音が鳴ったときに吠えてしまっても、すぐに制御することができます。
マーキング
犬は自分の存在をアピールするために、いろいろなものや場所におしっこをして、マーキングを行います。マーキングはオスの本能行動と言われていますが、未避妊のメスも行うことがあるようです。
室内でマーキングをするとニオイの原因になってしまうので、掃除や消臭グッズでしっかりとニオイを除去するようにしましょう。ニオイが残っていると、同じ場所に再びマーキングしてしまいます。
また、マーキングは去勢や避妊手術をすることで防ぐ効果があるので、新たな子犬を望まない場合は、手術を検討しても良いでしょう。
室内での放し飼い
室内であれば放し飼いにしても特に問題ないと考えている方がいるかもしれませんが、家の中であっても事故やケガのリスクはあります。そのため、特に留守番をさせるときはケージやサークルの中で過ごさせるほうが安全です。
他にも、犬は狭い空間の方が落ち着く性質があるので、放し飼いにしてしまうと落ち着く場所がなく、逆にストレスがたまってしまいます。問題行動に発展しないようにするためにも、放し飼いではなく、ケージやサークルを用意してください。
きれいな部屋を保つには?
抜け毛対策
抜け毛の少ない犬種を飼っても、抜け毛がまったくないわけではないので、定期的なブラッシングで抜け落ちる毛を減らしつつ、こまめに掃除をすることで部屋を清潔に保ちましょう。
散歩の汚れ
散歩から戻ってきた際は濡らしたタオルで足裏をきれいにしてから室内にあげるようにしてください。できればお散歩のあとすぐにブラッシングをしてあげると、ホコリや土汚れが家の中に持ち込まれないので、部屋が汚れなくて済みます。
まとめ
犬のための部屋作りを行う際は、犬の目線で環境を整えてあげることが大切です。犬は自分の気持ちを言葉で訴えることはできませんから、飼い主さんがあらゆる事態を想定して工夫してあげてください。
犬の家&猫の里 編集部
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