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犬が自分の足を噛む理由は?原因や病院に連れていく目安について
愛犬が自分の足を噛んでいる様子を目にしたことはありませんか?あまりにしつこく噛んでいると、飼い主さんも心配になりますよね。場合によっては、病気が隠れていることもあります。
そこでこの記事では、なぜ犬は足を噛むのか、噛むことで起こるトラブルや病気が隠れているケースについて、解説していきます。噛み癖対策も合わせてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自分の足を噛む理由
犬が自分の足を噛んでしまうことには、必ず意味があります。どのような原因が考えられるのでしょうか。具体的に見ていきます。
ストレス
犬はストレスを感じると、自分の足や尻尾を噛むといった自傷行為をすることがあります。
愛犬がストレスを抱えた状態で、上手に発散できないことが原因です。最初はオモチャを壊すことから始まり、家具や壁を傷つけ、最終的に自分を傷つける行為に至ります。
ストレスの原因はさまざまですが、十分な散歩ができずに運動不足を感じている、飼い主さんに構ってもらえない、留守番が多いなどが考えられます。
飼い主さんに構われないことはストレスとなりますが、小さな子供がいる家庭では、構い過ぎることも愛犬にとってはストレスとなります。愛犬が安心してゆっくり休めない環境もストレスの原因となるのです。愛犬の気持ちを察して、接してあげることが大切です。
遊んでいる
やることがなく退屈に感じているときに、足を噛む癖のある犬もいます。暇つぶしに噛んでいることもあり、習慣になっていることも少なくありません。
甘噛みであることが多く、あまり心配のいらないケースですが、何度も執拗に噛んでいる様子なら注意しましょう。噛んだり舐めたりすると、口の中の細菌や唾液が付着して不衛生になります。皮膚のトラブルを引き起こすこともあるため、オモチャで遊びに誘うなど、他のことで気をそらす工夫をしてみると良いです。
ケガ
犬が足を噛む理由として、ケガをしていることも考えられます。外見からは分かりにくいですが、骨折や打撲をしていたり、肉球にトゲがささっていたりすることもあります。
ケガをした足に違和感があり、噛んだり舐めたりして、痛みを我慢しようとしているのです。足に異常がないか確認し、いつもと違う様子なら、獣医師さんに診てもらいましょう。
足を噛むことで起きるトラブルは?
犬が足に噛み傷ができることで、トラブルが生じることがあります。ここでは、噛むことで起こる影響について見ていきます。
炎症
足を噛んでいるうちに傷ができ、傷口からばい菌が入ることで皮膚が炎症を起こしてしまうことがあります。
さらに、炎症による痛みやかゆみが生じれば、気にして傷口を舐めてしまうかもしれません。皮膚の状態を悪化させる要因にもなるため、愛犬の様子を見て、早めに動物病院で診察を受けてください。
歩行障害
噛んだ傷による違和感や痛みから、足をかばうように歩くようになることがあります。
足をかばいながら歩いていると、体に悪影響です。無理な負担をかけることで骨格が変形してしまうこともあり、深刻になり得ます。
もしも愛犬がいつも通り歩けていない、歩き方がおかしいと感じたら、すぐに獣医師さんに相談してみましょう。
足を噛んだり舐めたりさせないための対策方法
足を噛むことで起こるトラブルを回避させるためにも、効果的な対策を取って、行動を抑制することが大切です。ここでは、問題行動のための対策について見ていきます。
靴下を履かせる
愛犬の噛む行動を抑制する効果があるのが、靴下を履かせることです。
はじめは靴下を履くことに慣れないため、気にしてしまう子も多いです。おかしな歩き方になったり、歩かなくなったりします。ですが、徐々に慣れて、自然に生活できるようになる場合がほとんどなので、あまり心配しすぎることはありません。
靴下は種類が豊富にあるので、愛犬に合ったものを選んでみてください。
ただし、履かせた靴下を噛んでしまうケースもあります。誤飲の可能性も出てくるため、他の対策を検討してみてください。
エリザベスカラー
手や足を噛んでしまう犬には、エリザベスカラーを装着すると良いです。
エリザベスカラーをつけると、噛む行為を防ぐことができ、手足を守ることができます。中には、エリザベスカラーの装着を嫌がる子もいます。強いストレスを感じているようなら、噛んでしまう箇所を包帯で保護するなどして、愛犬に適した対応をしてみてください。
ストレス解消
ストレスが原因で噛んでしまっている場合は、ストレスを発散させてあげることが有効です。愛犬によって原因や性格が違うため、ストレスの解消方法は異なります。
歩行に影響がなければ、散歩を長めにとること。体を動かせない状態なら、マッサージやブラッシングなどの手入れをして、積極的に愛犬とスキンシップを取る時間を作ってみてください。
病気が疑われるケース
犬が足を噛んでいるとき、病気が疑われることもあります。次のような場合は、治療が必要ですので、できるだけ早く動物病院へ連れていきましょう。
関節炎や関節リウマチ
関節に痛みが出る病気が、関節炎や関節リウマチです。これらの疾患がある場合、噛んで痛みを我慢しようとすることがあります。中には、舐めて脱毛してしまうことも。
犬は痛みがあると、キャンキャン鳴いて訴えそうに感じますが、あまり鳴かずに患部を舐めることも少なくありません。野生だった頃の習性で、外敵に弱みを見せないためだとされています。
アレルギーやアトピー性皮膚炎
アレルギーやアトピーによる手足のかゆみから、足を噛んでいるケースもあります。
肉球や指の間は症状が出やすい部位です。かゆみの原因はいろいろありますが、何かしらのアレルゲンに反応していることが考えられます。
噛んで刺激を与えるほど、患部の状態が悪くなりやすいです。そのため、出来るだけ早く、原因物質を特定して、除去したり、回避したりする必要があります。動物病院でアレルギーに関する検査をし、対策を相談しましょう。
神経の麻痺
神経に麻痺が生じる疾患として、椎間板ヘルニアや頸部脊髄の損傷、血栓塞栓症があります。
脊髄は全身の神経をコントロールする中枢神経の機能です。上記の疾患により神経が麻痺すると、手先や足先にしびれを生じるため、舐めたり噛んだりといった行動が見られます。
しびれや麻痺が出る場所
- 腰椎の椎間板ヘルニア…後ろ足が麻痺。
- 頸部脊髄に障害…前脚のしびれ。
- 血栓塞栓症…麻痺が生じて、手先や足先の感覚がなくなる。
飼い主の足を噛む理由は?
愛犬に足を噛まれる飼い主さんも少なくありません。愛犬が飼い主さんの足を噛む理由としては、次のようなことが考えられます。
狩猟本能
動いているものに反応する習性があるため、反射的に噛みついていることがあります。
遊びたいから
じゃれつきながら噛んでくるときは、飼い主さんと一緒に遊びたくて、興奮していたり、遊びに誘っていたりすることがあります。
威嚇している
飼い主さんの足に噛みついて、嫌なことやものを拒否する気持ちを表しているのかもしれません。ブラッシングを嫌う愛犬が飼い主さんを威嚇して、噛みつくこともあります。
自己防衛
日常的なしつけで、きつく叱ったり、体罰を与えたりしていると、恐怖や不安の気持ちが強くなり、飼い主さんに攻撃的になって噛むことも。このような場合は、飼い主さんとの信頼関係ができていないことが考えられます。できるだけ刺激を与えないことも大切です。
その上で、飼い主さんの方がしつけの仕方を再度見直す必要があります。
人の足を噛む場合の対策方法
では、人の足を噛む場合、どのように対策すれば良いのでしょうか。
動くものに反応しているようなら、動きを止めることで噛まなくなることもあります。また、人間の足を噛んで遊ぶものではないことを理解させることも必要です。甘噛みでも噛まれたら叱る、もしくは噛んできても家族みんなで無反応を徹底するトレーニングをすることです。
噛まなかったら、ご褒美におやつをあげるなどして、褒めてあげます。飼い主さんには根気がいりますが、噛んでも相手にされないと分かれば、次第に噛まなくなってくるはずです。
まとめ
愛犬が足を噛むのは、ストレスや遊び、ケガなどの理由が考えられます。噛むことでトラブルが生じることもあるため、注意が必要です。
噛まないようにさせる対策として、靴下を履かせる、エリザベスカラーを装着する、ストレスを解消してあげるなどがあります。原因と愛犬の様子に合わせて、適切な方法を試してみてください。
対策をしても、気にして執拗に噛み続けている場合は、病気が隠れている可能性もあります。異変を感じたら、早めに獣医師さんの診断を受けましょう。
飼い主さんの足を噛む場合は、根気強くトレーニングを重ねることで、直る場合が多いです。
日頃から愛犬の様子を観察していれば、愛犬の出すサインにも気づきやすいです。愛犬と触れ合う機会を持ち、共に元気で快適に過ごせる環境であることも大切だといえます。
犬の家&猫の里 編集部
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