生活環境にあった犬種を選ぼう

犬を飼うと世界が変わります。犬と散歩しているうちに犬仲間や知り合いが増えたり、泣いていると犬がそばに来て涙をペロンとなめてくれたり、とにかく犬との暮らしは楽しいのです。だからこそ自分の生活環境にあった犬種を見つけることはとても大切になります。条件に合わない犬種を飼ったあげくにもてあまし、手放すことになってしまわないように、まず自分の住居、環境、家族構成、犬の運動に使える時間などから、どんな犬種がいいか考えてみましょう。まず住居面。ペット可の集合住宅でも、小型犬のみ・中大型犬不可となっている物件もありますので契約書をよく確認してくださいね。家族の中にアレルギー体質の人がいる場合はトイプードル、ヨークシャテリア、シーズーなど抜け毛の少ない犬種の方がいいかもしれません。ただし抜け毛の少ないタイプはカットが必要なことが多いので、定期的にトリミング代が必要になります。

小型犬にする？大型犬にする？

大きさの面から考えてみましょう。小型犬・中型犬・大型犬と分類される犬の大きさには犬種により大きな差があります。小型犬のチワワは体高15センチ、体重900グラム。大型犬のアイリッシュ・グレイハウンドは対高90センチ、80キロくらいあります。初めて犬を飼う場合、大きな犬は難しいかもしれません。気性的に大きな犬は穏やかで優しい子が多いのですが、なんといっても力が強いので、散歩中に引っ張られて引きずられたり、じゃれかかった子どもやお年寄りが転んでケガをしたり、犬に悪気はなくても思わぬ事故につながります。飼い主はきちんとしつけをして、犬の力をコントロールする必要があります。その点小型犬の場合は、犬が攻撃的になっている場合も、飼い主さんがひょいと抱きあげてしまうことができます。それに基本的に小型犬より大型犬の方が運動量が必要です。家族の中で、犬を十分に運動させられる人員がいるかどうか、考える必要があります。次に経済面を考えてみましょう。大型犬は小型犬に比べ、飼育費用がかかります。フード代も5キロの小型犬なら㏠100ｇのところ、30キロの大型犬は300ｇと食事代は3倍です。動物病院の費用もワクチンやフィラリアなどの薬代、手術代、入院費も体重に比例してかかる、と言ってもいいでしょう。トリミング代やペットホテルの料金も大型犬は小型犬の倍になります。大型犬を飼う場合は、経済的にも計画性が必要になりますね。

犬とどんな暮らしがしたいのか考えよう

犬には仕事や目的に合わせて改良されてきた歴史があります。そのため犬種によって気性や体質に特徴があります。犬とどのように暮らしたいのかを考えて、目的にあった犬種選びをしましょう。愛玩犬といわれる種類の犬たちは、人のそばに寄り添って、癒しなぐさめるのを仕事としてきました。性格も明る、飼いやすい小型犬が多いのです。トイプードル、シーズー、キャバリアなど人気の小型犬がいます。初心者でも飼いやすい犬種が多くいます。子どもたちと遊べる犬が欲しいなら、ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーがおすすめです。穏やかで気が優しくおおらかなので、安心して子どもたちと遊ばせることができます。ただし運動量も必要ですし、犬が病気になったり高齢になった時の介護は簡単ではありません。スポーツ万能な犬とドッグスポーツを楽しみたいのなら、ボーダー・コリーやシェットランド・シープドッグなど牧羊犬がいいでしょう。スピードとスタミナ、それに賢さを兼ね備えた犬種です。ただし、犬との運動や訓練を楽しむ余裕のある人向きです。

まとめ

犬種選びは犬を飼う人にとって、一番楽しい段階ではないでしょうか？どんな犬を飼おう、とワクワクしながら犬種図鑑をながめるのは楽しいものです。犬を飼う前に、ぜひ公園やドッグランなど、犬の集まるところに行ってみましょう。そして、気に入った犬がいたら、勇気を出して飼い主さんに話しかけて、性格や家での様子を教えてもらいましょう。実際に飼育をされている人のお話は、何よりもきっと犬種選びの参考になりますよ。