犬を飼っている人の多くが悩んでいることと言えば、愛犬のチャイム吠えではないでしょうか。人が来るたびに大きな声で吠えられてしまうと近所迷惑にもなるので、できればやめさせたいですよね。ではチャイム吠えをやめさせるにはどのようにしつけたら良いのでしょう。

なぜチャイムの音に反応してしまうの？

子犬の頃から愛犬を飼っている方は、子犬のときの様子を思い出してみてください。初めてチャイムを聞いたとき、今のように激しく吠えていたでしょうか。おそらく子犬のうちはあまり反応していなかったと思います。その理由は、チャイムが鳴ったときに何が起こるのかまだ学習されていなかったからです。
しかし、チャイムが鳴ると知らない人が入ってくる、と学習すると恐怖心や縄張り意識から吠えるようになってしまうのです。
特に縄張り意識が強いと、知らない人が家に入ってくる→吠える→帰るとなるため、吠えることで自分が家から追い出したと思ってしまい、その後も繰り返し吠えるようになってしまいます。

吠えやすい犬種は？

特に狩猟犬として働いていたダックスフンドや、ビーグル、柴犬などは吠えることで獲物を追い詰めたり、獲物の場所を知らせたりする役目があるので、吠えやすい傾向にあります。
また、牧羊犬（牧畜犬）は吠えたり追いかけたりすることで家畜の群れを誘導する役割があったので、牧羊犬に属するシェットランドシープドッグやボーダーコリーも吠えやすいと言われることがあります。
ただ、どんな犬種であってもしつけをしっかり行えば、吠え声をある程度コントロールすることができますので、根気強くしつけを行いましょう。

チャイム吠えをやめさせるしつけ方法

その1：クレートで待機させる

チャイムが鳴った際にクレートの中で待機させるという方法があります。
チャイムが鳴ったときに「ハウス」と言ってクレートに入るよう指示します。クレートに入ったらおやつをあげても良いです。来客や配達員の人に対応しているときも静かに待っていられたら、しっかりほめてあげましょう。クレートがない場合はマットの上など特定の場所で待機させてもOKです。

クレートにすんなり入ってくれる子もいますが、中には怖がってなかなか入ってくれない子もいます。そういう子に対しては、クレートに入ればいいことがあるということを理解してもらうところからはじめてください。クレートを用意し、少し入ったらほめるということを繰り返します。これにより、少しずつクレートに入っていられる時間を長くしていきましょう。

その2：無視をする

愛犬がチャイムに対して吠えているとき、飼い主が「静かにしなさい」など声をかけたり、なだめたりすると、かまってもらえたと思ってしまい、ますます吠えることがあります。そのため、愛犬が吠えていても無視をして、視線も合わせずにその場から立ち去りましょう。吠えるのをやめ、静かになったらほめてあげください。

その3：天罰方式で矯正する

天罰方式は、チャイムがなって愛犬が吠えたときに、嫌な刺激を与えるというものです。たとえば、吠えたときに大きな音を鳴らします。これにより、吠えると怖い音がする、嫌なことが起こると学習していくので、チャイム吠えが矯正できます。注意点として、飼い主が天罰を下していることに気づかれないようにしてください。

その4：主従関係をしっかり築く

犬はもともと群れで生活する生き物ですので、飼い主を含めた家族も一つの群れとして考えています。その群れの中で自分が一番上であると認識していると、テリトリーに侵入してくる悪い奴を自分が追い払わなくては！と思ってしまい、吠えてしまいます。つまり、群れの中のリーダーが愛犬ではなく飼い主であれば、守る立場から守られる立場になるので、チャイム吠えを軽減させることができます。
愛犬にリーダーだと認識してもらうためには、犬の要求には従わない、ごはんや散歩のタイミングは飼い主が決める、散歩のときは飼い主が前を歩く、などを実践してみましょう。飼い主に従っているといいことが起こる、安心できると思ってもらえることが重要です。

まとめ

問題行動の代表ともいえるチャイム吠えですが、チャイムに向かって吠えてしまう原因はいろいろあります。そのため、「うるさい！」などと頭ごなしに叱ってしまうのは避けましょう。吠え癖はしつければある程度改善ができますので、まずは何がチャイム吠えを誘発しているのかを知り、今回紹介したようなしつけ方法を試してみてください。