ふわふわの被毛と明るい性格で人気のビションフリーゼ。家族との時間を何よりも大切にする犬種だからこそ、「旅行にも一緒に連れて行きたい」と思う飼い主さんも多いでしょう。

とはいえ、ビションフリーゼは環境の変化に敏感で、特に暑さには注意が必要です。快適に旅を楽しむためには、しっかりと準備を整えておくことが大切です。

今回は、ビションフリーゼとの旅行を安心して楽しむためのポイントや必要な持ち物、当日の注意点まで詳しくご紹介します。

旅行前に押さえておきたい基本情報

ビションフリーゼの性格や体質を知っておくと、旅行中に起きやすいトラブルを防ぐことができます。

ビションフリーゼの性格と旅行への向き不向き

ビションフリーゼは陽気で人懐っこい性格ですが、繊細な一面も持ち合わせており、環境の変化に不安を感じやすい傾向があります。

知らない場所や人との接触が続くと、緊張やストレスが溜まりやすくなることも。普段から外出や車移動に慣れている子は、旅行にも比較的適応しやすいでしょう。

旅行に向いているタイプの特徴

以下のようなタイプの子は旅行にも向いています。

• ・外出に慣れている
• ・キャリーバッグやドライブボックスで落ち着いていられる
• ・食欲が落ちにくく体調を崩しにくい
  
  

一方で、暑さに弱い子や乗り物酔いしやすい子は、夏の旅行を避けるなどの配慮が必要です。

移動ストレスの注意点

毛量が多く熱がこもりやすいビションフリーゼは、車内や公共交通機関での移動時に暑さ対策が不可欠です。

短時間の外出やドライブに慣らしておくことで、旅行中の負担を軽減できます。

旅行準備に必要なこと

安心して旅を楽しむために、事前準備は万全に行いましょう。

健康チェックと予防接種

旅行前にはかかりつけの獣医さんで健康状態を確認し、ワクチンやフィラリア予防の接種状況もチェックしておきましょう。

宿泊施設や交通機関によっては、ワクチン接種証明書や狂犬病予防接種証明書の提示を求められることもあります。

宿泊・観光の情報確認

事前に以下のような点に注意して、旅行先の情報を確認しておきましょう。

• ・ペット同伴可の宿やドッグカフェ、観光地をリストアップ
• ・宿泊予約は早めに行う（大型犬や吠えやすい犬の宿泊を制限している場合があります）
  
  

ビションフリーゼは見た目の可愛さに反して中型犬程度のサイズになることもあるため、体重制限のある宿では事前確認が必須です。

旅行に必要な持ち物リスト

以下の持ち物は、旅行中にビションフリーゼが快適に過ごすために役立ちます。

• ・ワクチン・狂犬病予防の接種証明書
• ・キャリーバッグ／ドライブボックス（通気性・安定性のあるもの）
• ・フード・おやつ・飲み水（普段と同じものを持参）
• ・折りたたみ式食器と給水ボトル
• ・トイレシート・マナーベルト・排泄袋
• ・ブラシ・ウェットティッシュ・消臭スプレー
• ・常備薬・サプリメント
• ・慣れたタオル・ブランケット・おもちゃ（安心感を与えるため）
  
  

移動手段ごとの注意点

移動手段によってビションフリーゼにかかる負担が異なるため、それぞれに合った対策を取りましょう。

車で移動する場合

車内の温度管理がとても大切です。

毛量の多いビションフリーゼは熱がこもりやすいため、エアコンで22〜25℃程度に保ち、直射日光が当たらない位置にドライブボックスを置くようにしましょう。

長時間移動になる場合は、2時間に1回は休憩を取り、水分補給とトイレの時間を確保してください。

揺れや振動が気になる子には、ドライブボックスの中に毛布を敷いてあげると安心感が増します。

電車やバスを利用する場合

各社のペット同伴に関する規定を事前に確認しておきましょう。

車内に持ち込めるキャリーのサイズや体重の上限が決まっていることがあります。

また、他の乗客に配慮して、キャリーの中で静かに過ごせるように練習しておくことが大切です。

普段からキャリーに慣れさせておくことで、当日の移動がスムーズになります。

飛行機での移動を検討している場合

航空会社ごとに対応が異なるため、早めに確認しておくことが必要です。

機内持ち込みが可能なサイズのキャリーが必要な場合もあれば、貨物室での輸送になる場合もあります。

気温差が大きくなる夏や冬は避けるのが理想で、出発前の絶食や絶飲が求められる場合もあるため、事前に動物病院に相談しておくと安心です。

旅行先での過ごし方と注意点

旅先では、ビションフリーゼが周囲とトラブルを起こさないように注意することが重要です。

必ずリードを着用し、他の人や動物との距離を意識した行動を心がけましょう。

外出時は、アスファルトの熱によるやけどを避けるため、日差しの強い時間帯は外出を控えるか、芝生のある場所を選ぶなどの工夫をしましょう。

また、こまめな水分補給を心がけ、暑さ対策をしっかり行うことが大切です。

万が一体調を崩した場合に備えて、事前に滞在先周辺の動物病院の情報を調べておくと安心です。

ストレスを減らす工夫と帰宅後のケア

旅行中のストレスを軽減するには、できるだけ普段と同じような環境をつくってあげることがポイントです。

いつも使っているタオルやベッド、お気に入りのおもちゃなどを持参して、落ち着ける空間を確保してあげましょう。

また、折りたたみ式のサークルや携帯型トイレなどを活用すると、宿泊先でも安心して過ごせる環境を作りやすくなります。

旅行から帰ったあとは体調の変化に注意し、疲れが見られる場合は無理をさせず、1〜2日は静かに過ごせるようにしてあげましょう。

まとめ

ビションフリーゼとの旅行は、しっかりと準備を整えればとても楽しい思い出になります。

旅行前には健康チェックや必要な持ち物の確認を行い、宿泊先や移動手段の条件をきちんと把握しておくことが大切です。

移動中は温度や音、揺れへの配慮を忘れず、旅先でも愛犬が安心して過ごせるようにサポートしてあげましょう。

万全な準備と気配りで、ビションフリーゼとの特別な旅行を安全で楽しいものにしてください。