ビションフリーゼの寿命は?医療費は?気をつけたい病気、医療費の平均額、ワクチンやペット保険などについて解説
販売中のビションフリーゼ
平均寿命

ビションフリーゼの寿命は、12~15歳とされています。
小型犬の寿命も12~15歳なので、小型犬の中でも平均的と言えます。
ビションフリーゼは丈夫な犬種なので、飼育環境や飼い主さんの管理の仕方によっては平均寿命よりも長生きすることが可能です。
平均寿命の換算方法は諸説ありますが、小型犬は概ね以下のような年齢になると言われています。
犬の年齢 | 人に例えた年齢 |
|---|---|
1歳 | 17歳 |
2歳 | 25歳 |
3歳 | 29歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 37歳 |
6歳 | 42歳 |
7歳 | 46歳 |
8歳 | 50歳 |
9歳 | 55歳 |
10歳 | 59歳 |
11歳 | 63歳 |
12歳 | 68歳 |
13歳 | 72歳 |
14歳 | 76歳 |
15歳 | 81歳 |
16歳 | 85歳 |
17歳 | 89歳 |
18歳 | 94歳 |
19歳 | 98歳 |
20歳 | 102歳 |
では、どうしたらできるだけ長生きしてもらえるのでしょうか。
生活する上でのポイントや気を付けてあげたい病気について解説します。
長生きの秘訣
ビションフリーゼに長く、そして健康的に暮らしてもらうためには、以下のことを意識するようにしましょう。
肥満を防ぐ
人間においてもそうですが、肥満というのはさまざまな病気を引き起こすきっかけとなります。
ビションフリーゼの場合は肥満によって関節に負担がかかり、後に紹介する膝蓋骨脱臼などになりやすくなってしまいます。
そんな肥満を防ぐためには、食事と運動の両方に気を配らなければいけません。
食事を与えるときの注意点としては、質の良いフードを選ぶ、年齢に合わせた食事内容にする、人間の食べ物は与えない、おやつを与えたときは1日の摂取カロリーに注意するなどです。
運動においては、10分~15分の散歩を1日2回行うのが理想となります。ただ、ビションフリーゼは活発な性格なので、単純な散歩だけではなくボール遊びなども取り入れてあげると良いでしょう。
皮膚を清潔に保つ
ビションフリーゼの毛はボリュームがあり、さらにカールしているため非常に絡まりやすいです。
そのため、お手入れを怠ると毛玉だらけになり、通気性が悪くなります。
湿気がこもりやすくなったり、菌が繁殖しやすくなるため、ブラッシングやシャンプーで皮膚を清潔に保つようにしましょう。
飼育環境を整える
ビションフリーゼは体が小さく、被毛が豊かで皮膚が繊細な犬種です。快適に暮らすためには、家の中の環境を整えることがとても大切です。家具の配置や段差への配慮、温度や湿度の管理について見ていきましょう。
家具の配置と安全対策
ビションフリーゼは明るく活発な性格をしていますが、骨が細く関節にも負担がかかりやすいため、家具の配置には注意が必要です。
特にソファやベッドなど高い場所へのジャンプや飛び降りは、膝蓋骨脱臼や骨折の原因になることも。
高低差がある場所にはスロープやステップを設置し、安全に上り下りできるようにしましょう。
また、家具のすき間に入り込んでしまうとケガや事故の原因になることがあるため、小さなすき間にはクッションなどでふさいでおくと安心です。
段差の工夫
ビションフリーゼは体のバランスが良く、運動も好きな犬種ですが、急な段差や滑りやすい床は関節や腰に負担をかけやすくなります。
膝への負担を減らすためにも、室内の段差をなくす工夫が必要です。
フローリングなど滑りやすい床には、犬用の滑り止めマットやカーペットを敷くと足腰への負担が軽減されます。
特に子犬やシニア期の犬は注意が必要です。階段の昇り降りをする習慣がある場合は、ゲートで進入を制限することも検討しましょう。
温度と湿度の管理ポイント
ビションフリーゼは被毛が豊かで体温調節が苦手な傾向があるため、温度と湿度の管理がとても大切です。
夏も冬も、エアコンや加湿器などを上手に使って環境を整えましょう。
冬場は20℃〜25℃前後の室温を保ち、あたたかいベッドや毛布を用意すると快適に過ごせます。
暖房の風が直接当たらないようにしつつ、乾燥しすぎないよう加湿器で湿度も50〜60%に保つと、皮膚や被毛にも優しい環境になります。
一方で夏は、毛量が多いビションフリーゼにとって蒸れやすく、熱中症のリスクも高まる季節です。
室温が25℃を超えるときはエアコンを使用し、涼しい場所や冷感マットなどを用意してあげましょう。
水分補給もしっかりできるように、複数の場所に水を置いておくと安心です。
ビションフリーゼの散歩はどのくらい必要?
ビションフリーゼにとっての散歩の役割や頻度についてくわしくご紹介します。
ビションフリーゼに散歩は必要?
ビションフリーゼは遊び好きで好奇心旺盛な犬種です。
おうちの中でもよく動きますが、それだけでは十分な運動量を確保できないこともあります。
外の空気を吸って歩くことで筋力が保たれ、ストレスの発散になり、肥満防止のためにも重要です。
散歩中にさまざまな音やにおい、景色にふれることは、社会性を高めるうえでもとても大切です。
ただし、激しい運動をする必要はなく、毎日の軽めのお散歩で十分です。
散歩の頻度や時間の目安
ビションフリーゼのお散歩は、1日1回〜2回を目安にするのがよいでしょう。
1回あたり15分〜30分ほどがちょうどいい運動になります。
体調や気分によって歩きたがらない日もあるため、無理をさせずにその日の様子を見ながら調整してあげてください。
また、気温が高すぎる日や雨の日などは、室内でのおもちゃ遊びや軽い運動に切り替えるのもおすすめです。
散歩中に気をつけたいこと
ビションフリーゼは足元の毛が長いため、散歩中に汚れがつきやすい点に注意が必要です。
特に雨上がりやぬかるんだ道では、帰宅後に足やお腹まわりをきれいにしてあげましょう。
また、暑さや寒さにも気を配ることが大切です。
夏はアスファルトの熱で肉球を傷めやすく、冬は冷たい風で体が冷えやすくなります。
季節に応じて散歩の時間帯を工夫したり、必要に応じて靴やウェアを用意してあげると安心です。
さらに、周囲の人や他の犬、自転車などに驚くこともあるため、安全な道を選び、リードはしっかり持って歩きましょう。
気をつけたい病気

急性湿潤性湿疹
別名ホットスポットとも呼ばれるこの病気は、皮膚が蒸れて細菌感染したり、アレルギーによって発症するとされています。
症状
発疹やかゆみ、痛みが現われることで、しきりにかいたりなめたりするようになります。
治療法
患部を洗浄・消毒し、しっかり乾燥させた上で抗菌剤や消炎剤などの外用薬をぬります。傷が広範囲の場合は内服薬やステロイドを使用することもあります。
予防法
ブラッシングで通気性を良くする他、シャンプーを行った際に完全に乾かすことも予防につながります。
外耳炎
外耳炎は、耳の中にダニや菌が発生することで炎症が起こる疾患です。
症状
耳をしきりに痒がったり、べとべとした臭いのある耳垢がたまったりします。
治療法
細菌が原因の場合は、抗菌薬を使ってしっかりと殺菌していきます。耳ヒゼンダニなどの寄生虫が原因の場合はしっかりと耳の洗浄を行ってから寄生虫を駆除する薬を使用します。
予防法
ビションフリーゼの耳はたれ気味かつ、耳の中にも毛が生えているためになかなか耳の状態が分かりにくい犬種です。そのため、日頃のチェックが特に重要です。あとは耳の中の毛を短くカットしてあげたり、定期的にイヤークリーナーで清潔にしてあげたりすることで予防できます。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨は膝のお皿のことです。膝蓋骨が本来あるべき場所からずれてしまった状態を膝蓋骨脱臼といいます。
症状
軽度の場合は症状がでないこともありますが、重度の場合は歩行異常が見られることもあります。
治療法
症状の重さや年齢によって内科的治療法(内服薬やサプリメント)か外科的治療法(手術)か決まります。
予防法
膝に負担のかからない生活、肥満にならない生活を心がけることで、外傷性の膝蓋骨脱臼は防ぐことができます。
尿路結石
尿路結石とは尿の中のカルシウムやマグネシウムなどが結晶化し、結石となったもののことです。
症状
結石が膀胱にできた場合、膀胱の粘膜を結石が傷つけてしまうため、血尿や頻尿が見られ、排尿時に強い痛みを伴います。
また、膀胱から尿道に結石が流れると、尿道を完全にふさいで排尿ができないことがあります。
治療法
結石が大きい、結石がカルシウムからできている場合などは手術での治療法が一般的になります。
逆に結石が小さかったり、マグネシウムからできている場合には食事療法で改善することができます。
予防法
尿路結石は再発しやすいといわれています。繰り返し発症しないよう、食事管理を徹底する必要があります。ミネラルウォーターも発症の要因の一つとなりますので、水を与える際は水道水もしくは軟水にしましょう。
ビションフリーゼの遺伝的な注意点
ビションフリーゼは、遺伝的な病気が比較的少ないとされ、小型犬のなかでも長生きしやすい犬種として知られています。
ただし、すべての個体が健康であるとは限らず、先天的に注意すべき病気もいくつかあります。
これから迎える飼い主さんにも知っておいてほしい、代表的な病気を紹介します。
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう病気で、特に小型犬に多く見られます。
ビションフリーゼも例外ではなく、遺伝的な要因により若いうちから発症することがあります。
足を引きずるように歩く、ジャンプや階段を嫌がるといった行動が見られたら注意が必要です。
重度の場合は外科的な処置が必要になることもあり、早期発見と日常の観察が大切です。
心房中隔欠損症(しんぼうちゅうかくけっそんしょう)
心臓の左右の心房の間にある壁(中隔)に穴があいている先天的な疾患です。
通常は子犬のうちに見つかることが多く、小さな欠損であれば無症状のまま過ごすケースもありますが、進行すると運動時に息切れを起こしたり、疲れやすくなることがあります。
放置すると心臓や肺への負担が大きくなり、心不全に至る可能性もあるため、定期的な検診や聴診が重要です。
眼瞼内反症・外反症(がんけんないはんしょう・がいはんしょう)
まぶたの縁が内側に巻き込まれる「内反症」、逆に外にめくれてしまう「外反症」は、どちらも目のトラブルを引き起こしやすい状態です。
内反症ではまつ毛やまぶたの毛が目に触れ、結膜炎や角膜の傷を招くことがあります。
外反症はまぶたが閉じにくくなり、乾燥や異物が入りやすくなります。
目をしきりにこする、涙が多い、目ヤニが増えるなどのサインが見られた場合は、早めに診察を受けましょう。
ビションフリーゼの緊急医療費と手術費用の目安
万が一の病気やケガに備えて、どのくらいの医療費や手術費がかかるのかをあらかじめ知っておくことは、飼い主さんにとって大切な備えになります。
緊急医療費の目安
ビションフリーゼは明るく元気な性格で、室内でもよく動き回ります。
しかし、ちょっとした段差やソファからのジャンプで足を痛めてしまったり、誤って異物を飲み込んでしまうリスクもあります。
急な体調不良やケガで動物病院を受診した場合の、一般的な費用の目安は以下のとおりです。
- 初診料や再診料:1,000円〜3,000円程度
- レントゲン検査:5,000円〜10,000円程度
- 血液検査:5,000円〜15,000円程度
- 点滴治療:5,000円〜15,000円程度
これらの処置を組み合わせると、1回の受診で20,000円以上かかることもあります。
さらに症状によっては、入院や手術が必要になり、さらに高額になるケースもあります。
ビションフリーゼに多い手術と費用
ビションフリーゼが注意したい病気として、膝蓋骨脱臼や心臓の疾患、誤飲による消化器のトラブルなどがあげられます。
これらの治療では手術が選択されることもあり、以下のような費用が想定されます。
- 膝蓋骨脱臼の手術:200,000円〜400,000円程度
- 心房中隔欠損症の手術:500,000円〜2,000,000円程度(※高度な治療が必要な場合)
- 骨折の手術:100,000円〜300,000円程度
- 異物誤飲による開腹手術:150,000円〜350,000円程度
手術費は病院の方針や設備、術後のケア内容によって変わることがあります。
また、手術費とは別に、入院費や抜糸・経過観察の通院費なども必要になるため、トータルでの出費を見込んでおくことが大切です。
緊急時に備えるために
突然のケガや病気に慌てないためにも、緊急医療費をあらかじめ準備しておくと安心です。
ペット保険に加入しておけば、高額な手術費や通院費の一部を補償してもらえるため、経済的な負担を軽減できます。
また、あらかじめかかりつけの動物病院を決めておくことで、緊急時でもスムーズに対応ができ、愛犬にとっても安心できる環境になります。
日頃からビションフリーゼの体調をよく観察し、少しの異変にも早く気づけるようにしておくことが、健康を守る第一歩です。
いざというときの準備をしておくことで、大切な家族との時間をより安心して過ごすことができます。
ビションフリーゼにペット保険は必要?メリットと保険料の目安
ビションフリーゼを家族として迎えるとき、ペット保険に入るべきかどうか迷う飼い主さんも少なくありません。
ここでは、ペット保険に加入することの利点や、おおよその保険料についてわかりやすくご紹介します。
ペット保険のメリット
ビションフリーゼは健康的な犬種として知られていますが、ふわふわの毛に隠れた体は意外と繊細です。
活発に動き回る性格から、遊んでいる最中に段差で足を痛めてしまったり、滑ってケガをすることもあります。
また、膝蓋骨脱臼や心房中隔欠損症など、遺伝的に注意が必要な病気もあり、長期的な治療や手術が必要になるケースも考えられます。
こうした場面でペット保険に入っていれば、診療費や手術費用などの経済的な負担を軽減することができます。
なかには数十万円単位の費用がかかる治療もあるため、万が一に備える意味でも保険は心強い味方です。
さらに、通院費や健康診断、予防ケアまで補償対象となる保険もあり、定期的な目や皮膚のチェック、歯のケアが必要なビションフリーゼにとって大きなメリットとなります。
ペット保険料の目安
保険料は補償の範囲や割合によって幅がありますが、ビションフリーゼの場合、月々の保険料は1,500円〜5,000円前後が一般的です。
通院から手術、入院まで幅広くカバーする手厚いプランは保険料が高くなりますが、予期せぬ病気やケガのときに安心感があります。
一方で、費用を抑えたい場合は、入院・手術のみを対象とするコンパクトなプランを選ぶのも一つの方法です。
年齢が上がると保険料も高くなる傾向にあるため、若いうちに加入することで毎月の費用を抑えることができます。
ビションフリーゼのワクチン接種の必要性と費用
ビションフリーゼは明るく元気な性格の犬種ですが、子犬期は免疫力が不安定な時期でもあり、感染症のリスクから守るためにワクチン接種は欠かせません。
特に「混合ワクチン」は、命に関わる重大な病気を予防する大切なものです。
ワクチン接種のスケジュールと費用
- 子犬の時期(生後6週〜16週)
2回〜3回の混合ワクチンの接種が必要です。
費用:1回あたり5,000円〜10,000円程度
- 成犬以降(年に1回)
継続的に免疫を維持するため、年1回の追加接種が推奨されます。
費用:5,000円〜12,000円程度
また、狂犬病ワクチンは法律で年1回の接種が義務付けられています。自治体によって費用は異なりますが、
おおよその目安は3,000円〜5,000円程度です。
フィラリア予防の必要性と費用
フィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫が心臓や肺に影響を与える病気です。
予防を怠ると命に関わる重い症状になる可能性があります。
特に、活発で屋外にも出る機会のあるビションフリーゼには重要な予防です。
- 予防薬(錠剤・チュアブル・スポットタイプ)
予防期間:4月〜11月(地域によって前後あり)
費用:1か月あたり800円〜2,000円程度
- 血液検査(年1回)
投薬前にフィラリアに感染していないかを確認します。
費用:3,000円〜5,000円程度
フィラリア予防は、1か月ごとの継続が重要です。蚊の出始める時期から予防を始めるようにしましょう。
定期健診の必要性と費用
ビションフリーゼは皮膚トラブルや涙やけ、膝のトラブル、心臓病のリスクなど、小型犬に多い病気にも注意が必要な犬種です。年に1回〜2回の健康診断を受けることで、早期発見・早期治療につながります。
健康診断の内容と費用
- 一般的な健康診断(年1回)
体重測定・触診・血液検査などの基本チェック
費用:5,000円〜10,000円程度
- 詳細な健康診断(年1回〜2回)
レントゲン・超音波検査・尿検査・便検査などの精密検査
費用:10,000円〜30,000円程度
特にシニア期(7歳以降)になると心臓や腎臓の病気のリスクが高まるため、年2回程度の定期検診を検討するのがおすすめです。
ペット保険を選ぶ際のポイント
保険を選ぶ際には、補償内容や対象となる病気、除外事項をしっかりと確認することが大切です。
特にビションフリーゼがなりやすいとされる膝や心臓、目の病気が補償に含まれているかどうかを事前にチェックしましょう。
また、終身での継続が可能か、更新の際に条件が厳しくならないかといった点も重要な比較ポイントです。
ペット保険は、愛犬の健康を守り、飼い主さんが安心してお世話を続けるためのサポートとなります。
ビションフリーゼの性格や体質、そしてご家庭のライフスタイルに合った保険を選ぶようにしましょう。
まとめ
ビションフリーゼの平均寿命は12〜15歳で、肥満予防・皮膚ケア・安全な住環境・適度な散歩が長生きの秘訣です。
膝蓋骨脱臼や外耳炎、尿路結石などの病気に注意が必要で、定期健診やワクチン接種、フィラリア予防も欠かせません。
緊急医療費や手術費用は高額になることがあり、ペット保険の加入で備えるのがおすすめです。
保険選びでは補償内容や継続条件を確認し、健康を守る体制を整えましょう。


犬の家&猫の里 編集部
犬の家&猫の里は、ワンちゃんネコちゃん専門のペットショップです。
動物病院やトリミング施設を併設した店舗、ペットホテルの運営など、
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