ミニチュアダックスフンドが気を付けたい病気
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ミニチュアダックスフンドの特徴
胴長短足でちょこちょこ歩く姿がとっても可愛らしいミニチュアダックスフンドは、いつまでも人気の犬種です。長く垂れた耳にアーモンド型の瞳も特徴的ですね。
ミニチュアダックスフンドは長生きしてくれる犬種として知られていますが、その体型から椎間板ヘルニアにかかりやすいため注意が必要です。他にもミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気はありますので、飼い主さんは日頃から愛犬の様子をよく観察して病気を早期発見しましょう。
ミニチュアダックスフンドの気を付けたい病気
てんかん
てんかんとは、発作を繰り返してしまう脳の病気です。
先天的に脳に異常があっててんかんが発症する場合もありますし、脳疾患に伴って後天的に発症することもあります。
けいれんする、失神する、泡を吹くなどの症状がみられ、発作がおさまると普段通りの状態に戻ります。治療は投薬によるものが多く、発作を無くすことはできませんが大幅に発作の頻度や強度を軽減できます。
白内障
白内障とは、瞳の水晶体が濁って視力が低下する病気です。
先天的なものと後天的なものがあり、加齢とともに発症しやすくなります。
水晶体はモノの焦点を合わせる役割をしていますので、白内障になると物にぶつかったり、よろけたりする行動が目立つようになります。
重症の場合は外科手術が必要になることもありますが、早期発見できれば点眼薬などで進行を遅らせることが可能です。
緑内障
緑内障とは、何らかの原因で眼圧が高くなって視神経を圧迫してしまう病気です。
目に痛みを伴うため、元気がなくなったり、涙を流したりするなどの症状がみられます。また、症状が進行すると目が充血したり、角膜に濁りが見えたりします。
緑内障は眼圧が高くなってなることから、眼圧を下げる治療をすることになります。点眼薬や点滴で眼圧を下げたり、時には外科手術で眼圧を下げることもあります。
水頭症
水頭症は、脳室内に脳脊髄液と呼ばれる体液が溜まって脳が圧迫されてしまう病気です。
遺伝や出生前のウイルス感染などによる先天性要因と、脳腫瘍や脳の病気などによる後天性要因があります。
視力低下や痙攣、痴呆、麻痺など症状は多岐にわたります。
水頭症の治療は投薬が基本で、ステロイドや利尿剤などで脳脊髄液圧を下げて脳の圧迫を軽減させます。
外耳炎
外耳炎とは、カビやダニ、アレルギーなど様々な原因で耳の穴に炎症が生じる皮膚疾患です。
ミニチュアダックスフンドのような垂れ耳の犬種がなりやすい病気ですので、飼い主さんは日頃から耳のお手入れをしてあげることが大切です。
外耳炎になると耳を痒がったり、耳垢の量が増えたりしますので、そういった症状がみられたら動物病院を受診しましょう。外耳炎は消炎剤やかゆみ止め、点耳薬など原因によって治療方法が異なります。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは、副腎から分泌される「コチゾール」というホルモンが過剰に分泌されてしまう病気のことです。コチゾールが過剰分泌されると多淫多尿や腹部の膨れ、左右対称の抜け毛などの症状がみられます。
治療は薬物治療が一般的ですが、場合によっては外科手術や放射線治療が必要になることもあります。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓の「僧帽弁」という弁が閉じにくくなってしまう病気で、高齢の小型犬が発症しやすい病気とされています。
初期はほとんど症状がみられないため気付きにくく、ある程度進行してから気付くことが多い傾向にあります。呼吸困難や肺水腫、咳などの症状がみられますので、すぐに動物病院へ連れていくことが大切です。治療は進行度に応じて内科的治療法と外科的治療法を施します。
心室中隔欠損症
心室中隔欠損症とは、生まれつき心臓の右心室と左心室の間を隔てる「中隔」という筋肉の壁に穴が空いている病気です。
穴が小さい場合は特に症状がみられませんが、穴が大きい場合は呼吸困難や発育不全、チアノーゼなどの症状がみられます。
心室中隔欠損症の治療は手術で穴をふさぐのが基本で、手術の種類は進行度や飼い主さんの意向などによって決定します。
洞不全症候群
洞不全症候群とは、心臓の「洞房結節」という部位に異常が起こり、不整脈が起きる病気です。重症化すると命にかかわる怖い病気ですが、決定的な予防法がないため、早期発見して治療することが重要とされています。
飲み薬などで改善がみられない場合には、ペースメーカーを心臓に植え込む必要があります。
骨形成不全症
骨形成不全症とは、生まれつき骨がもろい病気です。
骨形成不全症の犬は四肢が短い、体高が低いなどの体つきをしており、日常生活に支障をきたすことは少ないと考えられています。
膀胱結石
膀胱結石は膀胱に結石ができる病気で、オスの方が発症しやすいと言われています。膀胱結石になると血尿や頻尿などの症状がみられ、排尿時には強い痛みを伴います。
結石が小さかったりマグネシウムからできている場合は食事療法で改善できますが、結石が大きかったりカルシウムからできている場合は手術で取り除くのが一般的です。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼とは、膝のお皿が正常な位置から外れてしまっている状態のことを指します。
軽度な場合にはほとんど症状がみられませんが、重症な場合はスキップするように歩いたり、全く歩けなくなったりすることもあります。
膝蓋骨脱臼の治療は、症状や年齢によって内科的治療法(内服薬やサプリメント)か外科的治療法(手術)か決まります。
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は左右対称に5対ある乳腺が腫瘍化することで起こる病気で、メスが発症しやすいとされています。特に避妊手術をしていない犬ほど発症率が高いので注意が必要です。
しこりができたら乳腺腫瘍を疑い、手術で摘出するようにしましょう。
歯周病
歯周病とは、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」に細菌が入って炎症を起こす病気です。歯石を放置していると歯周病になりやすいため、飼い主さんはきちんと愛犬のデンタルケアをする必要があります。歯周病になると歯茎が腫れたり、酷い場合には歯が抜け落ちたりすることもあります。
症状が軽い場合にはスケーリングで歯垢や歯石を取り除けば改善できることが多いのですが、重症の場合には抜歯や歯茎の切除などが必要になるケースもあります。
糖尿病
糖尿病は、すい臓でつくられる「インスリン」というホルモンの働きが悪くなったり不足したりすることで、血液中の糖が多くなる病気です。糖尿病になると多飲多尿や体重減少などの症状があらわれます。
症状に応じて食事療法や運動療法、インスリン治療で改善していきます。
椎間板ヘルニア
ミニチュアダックスフンドは椎間板ヘルニアを発症しやすい犬種です。
椎間板ヘルニアとは、「椎間板」と呼ばれる背骨の骨と骨の間にある組織が神経側に飛び出して、脊髄を圧迫する病気です。脊髄が圧迫されるので、背中や首の痛み、足の麻痺など様々な症状を引き起こします。
症状が軽い場合はステロイドなどの服用による治療、重症の場合は手術が必要になることもあります。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が低下して、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気です。ホルモンの減少によって元気がなくなる、食欲不振になる、皮膚病が生じるなどの症状が引き起こされます。甲状腺機能低下症が発症したら、甲状腺ホルモン製剤を投薬して治療することになります。
関節リウマチ
関節リウマチとは免疫機能の異常によって関節が炎症を起こす病気で、中高齢の小型犬が発症しやすいと言われています。関節の腫れ、体のこわばり、歩行障害など様々な症状があらわれます。
原因がはっきりしていないため完治させるのは難しい病気ですが、初期段階ですと投薬で痛みを軽減することができ、症状の進行も遅らせることが可能です。
難聴
犬は加齢とともに難聴を発症しやすくなりますが、黒やグレーの斑が不規則に入る「ダップル」は先天的に難聴を発症しやすいと言われています。
難聴は治療が難しい病気ですので、発症したら愛犬が過ごしやすいように飼い主さんが気を遣ってあげながら生活することが大切です。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは、日中にいきなり眠気に襲われることが特徴的な睡眠障害のひとつです。
食事や遊びなどで興奮したり喜んだりすることが引き金に脱力発作がみられ、眠りに落ちます。はっきりとした予防法はなく、発症したら症状に応じた薬を投与して様子をみます。
動脈管開存症
動脈管開存症は先天性の心疾患で、ミニチュアダックスフンドやプードル、ポメラニアンなどが発症しやすいです。
動脈管は胎子期に大動脈と肺動脈をつなぐ血管のことで、通常は生後まもなくしたら閉じるようになっています。しかし、動脈管が閉じないと動脈管開存症になって血液の流れが異常になり、最悪の場合は心不全を引き起こすこともあります。
動脈管開存症は外科手術で治療するのが基本となります。
マラセチア皮膚炎
マラセアは犬の皮膚に常在している真菌で、これが異常増殖すると皮膚に炎症が生じます。マラセチア皮膚炎になると皮膚に炎症が生じて赤くなるほか、フケが多くなったり悪臭がしたりします。治療はシャンプーで皮膚を清潔に保ちながら、マラセチアに効果的な薬剤の投与、塗り薬などで症状を改善していきます。
犬の家&猫の里 編集部
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