ミニチュアシュナウザーってどんな犬？

ミニチュアシュナウザーは、スタンダードシュナウザーと小型犬のアーフェン・ピンシャーやミニチュア・ピンシャー、プードルなどを交配して作られたと言われています。
原産国ドイツでは、使役犬としてネズミ駆除や家畜の誘導などを行っていました。

特徴

主な特徴について解説します。

外見

特徴は、口ひげと耳です。
おじいさんのような雰囲気ある口ひげは、ネズミ駆除の作業中にネズミや害虫に口を咬まれてケガをしないためにたくわえられたものと言われています。
耳は本来垂れ耳ですが「断耳」という手術によって立ち耳にする方もいます。
また聴覚が大変優れており人間の約6倍と言われていますが、逆に味覚は鈍いという特徴があります。
噛み合わせはシザーズバイトといわれ、上の歯と下の歯が交互にかみ合うタイプです。

種類

ミニチュアシュナウザーはジャイアント、スタンダード、ミニチュアと3種類のサイズで分類されています。
ジャイアントは元は牛飼いを手伝ってくれる大きく力のある犬をつくるために、グレートデンやロットワイラーといった犬を交配して誕生させました。体重も35〜47kgと、人間の子どもと同じくらいになります。
スタンダードは日本では滅多に見かけることがない希少なサイズで、14世紀ごろに主に番犬や荷車を引く役割を担っていました。
そしてメジャーなミニチュアは、19世紀にフランクフルトで小ぶりのスタンダードシュナウザーやプードルなどを交配して誕生したと言われています。

毛色

毛色には4種類あります。
最もメジャーなのがソルト＆ペッパー。他にはブラックや、希少なブラック＆シルバーとホワイトがあります。
ホワイトに関してはヨーロッパでは公認ですが、アメリカでは未公認の毛色となっています。
またシュナウザーの毛は、退色と変色を起こしやすいといわれています。

ミニチュアシュナウザーのオスとメスの違い

ミニチュアシュナウザーを家族に迎えるとき、「オスとメスで性格や体つきはちがうの？」と気になる方も多いでしょう。あらかじめ特徴を知っておくと、生活スタイルや家庭環境に合った子を選びやすくなります。

性格の違い

オス
オスのミニチュアシュナウザーは、明るく活発で行動的な子が多い傾向にあります。

好奇心旺盛で、家族や子どもともよく遊び、社交的にふるまうタイプです。やや頑固な一面もありますが、根気強くしつけをすれば素直に応えてくれる努力家でもあります。警戒心が強いため、番犬としても優秀です。

メス
メスは比較的落ち着きがあり、観察力の高いしっかり者タイプが多いです。穏やかで空気を読むことが得意で、初めて犬を飼う家庭にもなじみやすい性格です。オスに比べて感情の起伏が少なく、トレーニングもスムーズに進めやすい傾向があります。

体格の違い

オス
オスは筋肉質でがっしりした体型をしており、成犬時の体重は6〜8kg前後が一般的です。肩幅が広く、胸も厚いため全体的に力強い印象を与えます。

メス
メスはオスよりやや小柄で、成犬時の体重は5〜7kgほどです。顔立ちはやさしく、体のラインも少し細めでスマートな印象です。

育てやすさの違い

オス
オスは飼い主さんへの愛情が深く、忠実な一方で、興奮しやすい面があります。

早めに社会化トレーニングを始め、ほかの犬や人との接し方を学ばせておくと安心です。去勢手術を行うと性格が落ち着き、マーキングの抑制にもつながります。

メス
メスは落ち着きがあり、学習能力が高いため、コツコツとしたトレーニングを得意とします。

発情期には一時的に情緒が不安定になることもありますが、避妊手術によって性格の安定と病気の予防（子宮疾患・乳腺腫瘍など）につながります。

どちらを選ぶべき？

ミニチュアシュナウザーは、オス・メスともに忠誠心が強く、家族思いの犬種です。

• ・活動的で遊び好きなパートナーを求めるならオス
• ・落ち着きやしつけのしやすさを重視するならメス
  
  

と考えると選びやすいでしょう。性格には個体差があるため、実際に会って相性を見極めることが大切です。

どちらを選んでも、愛情をたっぷり注げば、長く寄り添える最高の家族になってくれます。

ミニチュアシュナウザーは多頭飼いに向いている？

「もう一頭お迎えしても仲良くできるかな？」と悩む飼い主さんも多いでしょう。ここでは、多頭飼いの向き・不向きや注意点を紹介します。

ミニチュアシュナウザーは多頭飼いしやすい犬種？

ミニチュアシュナウザーは社交的で賢く、しつけが入りやすい犬種です。好奇心が旺盛で遊び好きなため、相性が良ければ仲良く暮らせることが多いです。

もともとテリア系の気質を持ち、活発で独立心が強い面もあるので、最初は距離を取りながらゆっくり慣らすことが大切です。

一方で、縄張り意識が強く、自分のペースを乱されるのを嫌がる子もいます。新入りを迎える際は、先住犬を優先しながら少しずつ環境を整えましょう。

相性の良い犬種とは？

ミニチュアシュナウザーは同じように運動量が多く、明るい性格の犬種と相性が良いです。たとえば、次のような犬種と相性が良いとされています。

• トイプードル
• ウェルシュテリア
• ジャックラッセルテリア
• シェルティ
• コッカースパニエル
  

同等サイズで遊び方が似ている犬なら、無理なく関係を築けます。体格差の大きい犬やおっとりした犬はテンポが合わず、遊びがエスカレートするとケガの原因になるため注意が必要です。

多頭飼いで気をつけたいこと

個別スペースの確保
ケージやベッド、休憩場所を分けて、それぞれが安心して過ごせる場所を作ります。

食事は別々に
ごはんを取り合わないよう、与える場所を分けてあげましょう。

初対面は段階的に
においの交換や短時間の対面からスタートし、徐々に慣らしていくとスムーズです。

平等に接する
どちらかを特別扱いせず、遊びやスキンシップの時間を公平に取ります。

健康・安全面の配慮
ミニチュアシュナウザーは膀胱結石や皮膚疾患が起こりやすい犬種です。ストレスをためない環境づくりが重要です。滑りにくい床や十分な運動スペースを確保しましょう。

年齢差と性格のバランスを考える
シニア犬がいる場合は、新しく迎える子は落ち着いた性格の子を選ぶと安心です。

一方、先住犬が若く元気な場合は、同じエネルギーレベルの犬を選ぶと安心です。

去勢・避妊の検討
発情期のストレスや争いを防ぐため、獣医師と相談しながら手術を検討しましょう。

猫や小さな子どもと仲良く暮らすポイント

初めて会う相手や環境の変化には慎重な面もあります。ここでは、猫や小さなお子さまと仲良く暮らすためのコツを紹介します。

猫と仲良くさせるコツ

生活スペースを分ける
最初から同じ部屋に入れず、ゲートやケージを使って空間を分けてあげましょう。

お互いの存在を少しずつ意識させながら慣らしていくことで、安心感を持って過ごせます。

猫の逃げ場を用意する
猫は高い場所に逃げられる環境があると落ち着きます。

キャットタワーや棚の上など、犬が届かないスペースを作っておきましょう。ミニチュアシュナウザーは好奇心が強いため、猫の休憩エリアには入り込めないようにしておくことが大切です。

時間をかけて慣らす
初対面は短時間から始め、落ち着いていられるようになったら少しずつ時間を延ばします。吠えたり興奮した場合はすぐに距離をとり、焦らず段階的に慣らすことが成功のポイントです。

小さな子どもと仲良くさせるコツ

子どもに接し方を教える
小さなお子さまには「静かに声をかける」「やさしく触る」「無理に抱っこしない」といったルールを事前に伝えておきましょう。

ミニチュアシュナウザーは忠実で警戒心があるため、乱暴な動作が続くとストレスを感じることがあります。

大人が見守る
子どもと犬が遊ぶときは必ず大人がそばにいて、興奮しすぎないよう見守りましょう。遊びが激しくなったらすぐに間に入り、犬が安心して休めるようにサポートします。

犬の休憩場所を確保する
静かに休めるベッドやクレートを用意し、無理に触らないようにしましょう。自分のペースで過ごせる場所があることで、犬も安心して家族と仲良く暮らせます。

食事のポイント

子犬期の食事の与え方

ミニチュアシュナウザーは食欲旺盛な犬種ですが、肥満になりやすいため、食事管理をしっかり行うことが大切です。

子犬の頃は一度にたくさん食べることができないため、生後3か月頃までは1日3〜4回に分けて与えましょう。消化器官がまだ未発達なので、フードはぬるま湯やミルクでふやかしてから与えると消化しやすくなります。

新しい環境での食事の工夫

お迎えしたばかりの子犬は、環境の変化で食欲が落ちることがあります。

ペットショップやブリーダーで与えられていたフードを事前に確認し、最初は同じものを用意すると安心して食べやすくなります。慣れてきたら、少しずつ新しいフードへ移行していくと良いでしょう。

成犬期への切り替え方

生後6か月を過ぎたら、1日2回の食事が目安になります。この時期からは成犬用のフードへ切り替えましょう。

ただし、急に変更するとお腹を壊すことがあるため、1週間ほどかけて少しずつ新しいフードの割合を増やしていくことが大切です。肥満予防のためにも、適正体重を意識しながら与える量を調整してあげましょう。

安心して過ごせるおうちづくり

快適に暮らせる環境を整えることで、健康的に長く一緒に過ごせます。ここでは、安全対策や住環境づくりのポイントを紹介します。

ケガを防ぐお部屋のレイアウトの工夫

ミニチュアシュナウザーは好奇心旺盛で動きも俊敏です。家具の角や滑りやすい床は、思わぬケガの原因になります。

段差の多い場所や階段にはゲートを設置し、ジャンプや転倒を防ぎましょう。ソファやベッドに上がるときはペット用ステップを置いて、関節への負担を減らすのが理想です。

滑りにくい床で足腰を守る

フローリングは滑りやすく、股関節や膝に負担をかけやすい素材です。マットやカーペットを敷くと転倒防止になります。子犬やシニア期は特に注意が必要で、家具のすき間をクッションで埋めて安全を確保すると安心です。

快適な温湿度を保つ工夫

健康でストレスのない生活のためには湿度と温度にも気をつける必要があります。

• 冬の過ごし方
  室温は20〜24℃を目安に保ち、乾燥を防ぐために加湿器を使って湿度50〜60％を維持しましょう。暖房の風が直接当たらない場所にベッドを置くのがおすすめです。
  
  
• 夏の過ごし方
  室温が26℃を超えたらエアコンで涼しく保ち、日差しを避けられる日陰スペースを確保します。冷感マットを敷き、水分をこまめに摂れるよう水皿を複数置いておくと安心です。
  
  

こうした工夫を重ねることで、ミニチュアシュナウザーが心地よく、安全に暮らせる環境を整えられます。

散歩はどのくらい必要？

家庭犬として人気がありますが、もともとはネズミ捕りや番犬として活躍していた犬種のため、しっかりとした運動量が必要です。ここでは、散歩の頻度や時間、注意したいポイントを解説します。

ミニチュアシュナウザーに散歩は必要？

ミニチュアシュナウザーはエネルギッシュで好奇心旺盛な犬種です。運動不足になるとストレスがたまり、吠え癖やイタズラなどの問題行動につながることもあります。

外を歩くことで筋力を保ち、肥満や関節のトラブル予防にもなります。また、散歩中のにおいや音、人や他の犬とのふれあいは、社会性を育てる大切な時間でもあります。

散歩の頻度や時間の目安

ミニチュアシュナウザーには1日2回、1回あたり30分～1時間程度の散歩が理想です。朝と夕方の涼しい時間帯に歩かせると、無理なく運動できます。

活発な子はランニングやボール遊びを取り入れてもよいでしょう。雨や暑さで外出が難しい日は、室内で知育おもちゃを使った遊びや軽いトレーニングで運動量を補うのもおすすめです。

散歩中に気をつけたいこと

ミニチュアシュナウザーは関節や皮膚がデリケートなため、アスファルトの熱や地面の汚れに注意が必要です。

夏は朝夕の涼しい時間帯にし、熱い路面を避けましょう。帰宅後は足まわりや口ひげに汚れがついていないか確認し、きれいに拭き取ります。冬は冷え対策として軽い服を着せても安心です。

また、興奮しやすい犬種でもあるため、他の犬や人とすれ違うときはリードを短く持ち、落ち着いて歩く習慣をつけることが大切です。

シャンプー頻度と快適に洗うためのコツ

ミニチュアシュナウザーの美しい被毛と健康な皮膚を保つには、定期的なシャンプーが欠かせません。

シャンプーはどのくらいの頻度がベスト？

ミニチュアシュナウザーは、硬めの「ワイヤーコート（被毛）」を持つ犬種です。油分が少ないため、3〜4週間に1回程度のシャンプーが目安です。

皮膚が弱い子やアレルギー体質の子は、月1回ほどのペースでも十分です。外で遊んだ後や口まわりの汚れが気になるときは、全身を洗わなくても濡れタオルや専用シートで部分的に拭くだけでも清潔を保てます。

肌にやさしいシャンプーを選ぶコツ

ミニチュアシュナウザーは皮膚炎やアトピー性皮膚炎を起こしやすい傾向があります。

低刺激で保湿効果の高い犬用シャンプーを選び、香料やアルコールを含むものは避けましょう。皮膚が乾燥しやすい冬場やシニア期には、保湿成分配合のコンディショナーを併用するとツヤが保たれます。

ミニチュアシュナウザーを洗うときの手順と注意点

1. ブラッシング（事前ケア）
   毛玉や抜け毛をしっかり取り除いてから洗います。特に脚まわりやあご下はもつれやすいので、丁寧にブラッシングします。
   
   
2. ぬるま湯での予洗い
   37℃前後のぬるま湯で体全体を濡らします。顔まわりはシャワーを避け、濡れタオルでやさしく拭きましょう。
   
   
3. 泡立ててから洗う
   シャンプーは泡立ててから使い、背中→胸→脚→しっぽの順で洗います。ひげや口まわりの汚れは丁寧に落としましょう。
   
   
4. しっかりすすぐ
   シャンプーが残ると皮膚トラブルの原因になります。ぬめりがなくなるまで十分にすすぐことが大切です。
   
   

乾かし方のコツ

タオルで水分をよく拭き取った後、ドライヤーを低温〜中温に設定し、根元からしっかり乾かします。毛をとかしながら乾かすと、被毛の立ち上がりが美しく仕上がります。

生乾きは皮膚炎やにおいの原因になるため、湿気を残さないよう注意しましょう。ひげや口まわりは最後に整え、ミニチュアシュナウザーらしいきりっとした表情を保ってあげてください。

ミニチュアシュナウザーにトリミングは必要？お手入れのポイントと費用の目安

スタイリッシュな見た目を保つためにも、定期的なトリミングは欠かせません。ここでは、被毛の特徴やお手入れの頻度、費用の目安を解説します。

ミニチュアシュナウザーの毛は定期的に整えるべき？

ミニチュアシュナウザーは、「ワイヤーコート」と呼ばれる硬めの被毛と、柔らかい下毛を持つダブルコートの犬種です。伸びすぎると通気性が悪くなり、皮膚炎や毛玉の原因になります。

特に口ひげや脚の毛は汚れがつきやすいため、清潔を保つためにも定期的な手入れが大切です。

この犬種は「プラッキング（抜き取り）」や「クリッピング（バリカン）」といった特殊なトリミング方法で、毛質を整えることもあります。おしゃれなカットスタイルも多く、眉とひげを際立たせる“シュナウザーカット”が定番です。

お手入れの頻度はどのくらい？

• ・全身のトリミング：1〜2か月に1回
• ・部分カット（顔まわり・足裏・お尻など）：3〜4週間ごと
• ・ブラッシング：2〜3日に1回（換毛期は毎日）
  
  

ブラッシングでは、特に脚まわりやあご下、胸毛のもつれに注意が必要です。毛玉ができると通気性が悪くなり、皮膚トラブルにつながります。

トリミングにかかる費用の目安

地域やサロンによって異なりますが、おおよその相場は以下の通りです。

プラッキングを行う場合は、毛の硬さを保つために＋1,000〜3,000円程度の追加料金がかかることもあります。

トリミングやお手入れで気をつけたいこと

ミニチュアシュナウザーは、知らない人や音に敏感な面もあるため、長時間の施術にストレスを感じることがあります。

初回は短時間コースで慣らし、落ち着ける環境のサロンを選ぶと良いでしょう。

また、毛玉が多い状態で連れていくと施術時間が延び、犬にとって負担になります。日常的なブラッシングと定期的なサロン利用で、健康的な毛質と清潔な見た目を保ってあげましょう。

平均寿命

犬の平均寿命というのは、体格によって異なります。
例えば、大型犬は10〜13歳ですが、中型犬は11〜15歳、小型犬であれば12〜15歳とされています。
ミニチュアシュナウザーは小型犬に分類され、その中でも比較的、平均寿命は長いと言われています。

平均寿命の換算方法は諸説ありますが、小型犬の場合は概ね以下のような年齢になると言われています。

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気

ここからはミニチュアシュナウザーが注意すべき病気について解説します。

若年性白内障

白内障とは、目の中の「水晶体」が白く濁ってしまう病気です。

症状

目の中でレンズの役割をしている水晶体が濁ってしまうと、物がぼんやりとかすんで見えるようになるため、よく物にぶつかったり、壁を頼りに歩くなどの行動が見られます。

治療法、予防法

治療は投薬と手術の2つがあります。
投薬の場合は白内障を完治させることはできず、あくまで進行を遅らせるにとどまります。
手術の場合は視力の回復が望めますが、高額な費用や実施できる病院が限られているなどの問題もあります。

若年性白内障は遺伝的な要因が関係しており、明確な予防法はありません。しかし、早期に発見、治療を行うことで進行を大きく遅らせることが出来るので、日頃から愛犬の目の状態をしっかりと確認しておくことが大切です。

尿路結石

尿路結石とは尿の中のカルシウムやマグネシウムなどが結晶化し、結石となってしまう病気です。

症状

結石が膀胱にできた場合、膀胱の粘膜を結石が傷つけてしまうため、血尿や頻尿が見られ、排尿時に強い痛みを伴います。
また、結石が膀胱から尿道に流れると、尿道が完全にふさがれて排尿できなくなる危険があります。

治療法、予防法

結石が大きい場合や、カルシウム結石で溶けにくい場合は手術での治療法が一般的になります。
逆に結石が小さかったり、マグネシウムからできている場合には食事療法で改善することができます。

尿路結石は再発しやすいといわれています。
繰り返し発症しないよう、食事管理を徹底する必要があります。ミネラルウォーター(硬水)も発症の要因の一つとなりますので、水を与える際は水道水もしくは軟水にしましょう。

外耳炎

外耳炎というのは、耳の穴に炎症が起こる病気のことです。

症状

頭を強く振ったり、首のあたりをしきりに足でかいたりするようになります。
さらに耳が臭う、と感じたら外耳炎の可能性が高いです。

治療法、予防法

症状が軽い場合には、点耳薬で治ることが多いです。
ミニチュアシュナウザーは耳の中に毛がたくさんはえているので、トリミングの際に耳の中の毛も抜いてもらうようにすると、耳への刺激を減らすことが出来るので予防にもつながります。

シュナウザー面皰症候群

面皰症候群とは、皮脂の分泌が増えることで毛穴につまり、炎症を起こしたものです。人間のニキビや吹き出物と似ています。

症状

面皰そのものにかゆみや痛みなどはありませんが、口や足が届く場所にできると、なめたりかいたりすることで二次感染する可能性が高くなります。
その場合、かゆみを発症することがあります。

治療法、予防法

現在のところ、面皰の発症を抑える有効な薬などはないため、こまめにシャンプーをすることで皮脂を洗い流すというのが対処法になります。
また、面皰が出やすい食べ物を見つけ、食べさせないようにするという方法もあります。
特に小麦粉は面皰を発症しやすい食材と言われているので、心当たりがある場合は、おやつやドッグフードを変更してみてください。

ワクチン接種と費用の目安

ここでは、ミニチュアシュナウザーのワクチン接種の時期や費用の目安をまとめました。健康を守るためには、予防接種と定期的な健康診断が欠かせません。

ワクチン接種のスケジュールとおおよその費用

子犬の時期（生後6〜16週頃）
この時期に2〜3回の混合ワクチン接種を行います。感染症から身を守るために大切なタイミングです。
1回あたりの費用は5,000円〜9,000円前後が目安です。

成犬になってから（年1回）
免疫を維持するため、成犬になっても毎年1回の追加接種を続けます。
費用の目安は5,000円〜12,000円程度です。

狂犬病ワクチン（義務）
日本では年に1回の接種が法律で義務づけられています。
自治体によって費用は異なりますが、3,000円〜5,000円前後が一般的です。

フィラリア予防とその費用

ミニチュアシュナウザーは運動量が多く元気な犬種ですが、フィラリア症に感染すると心臓や肺に大きな負担がかかります。室内で飼っていても蚊の侵入を防ぐことはできないため、予防は欠かせません。

予防の期間は地域によって異なりますが、一般的には4月〜11月頃です。毎月1回の投薬を忘れずに行いましょう。

健康診断の重要性と費用

ミニチュアシュナウザーは尿路結石、膵炎、糖尿病、皮膚疾患などが起こりやすい犬種です。年に1〜2回の健康診断を受けることで、病気の早期発見や予防につながります。

特に7歳を過ぎた頃からは、生活習慣病や内臓疾患のリスクが高まります。年2回の健診を受け、早めのケアを心がけましょう。

緊急医療費と手術費用の目安

思わぬケガや病気に備えて、医療費の目安を知っておくことが大切です。いざというときに落ち着いて対応できるよう、費用の相場を把握しておきましょう。

緊急医療費の目安

活発な性格のミニチュアシュナウザーは、遊んでいる最中の転倒や誤飲などで急に病院を受診することもあります。緊急時には次のような費用がかかることがあります。

• 初診料・再診料：1,000円〜3,500円前後
• レントゲン検査：5,000円〜10,000円程度
• 血液検査：4,000円〜12,000円程度
• 点滴治療：5,000円〜15,000円程度
  
  

検査や治療を組み合わせると、1回の通院で2万円を超えることもあります。症状によっては入院や手術が必要になる場合もあるため、早めの受診と相談が大切です。

ミニチュアシュナウザーに多い手術と費用の目安

ミニチュアシュナウザーは尿路結石や膵炎、皮膚疾患などが起こりやすい犬種です。また、加齢に伴って腫瘍や歯のトラブルも増えていきます。代表的な手術とその費用の目安は以下の通りです。

費用は病院や症状の程度によって大きく変わります。麻酔費や入院費、術前検査代が別途必要になることもあるため、事前に確認しておくと安心です。

緊急時に備えてできること

突然の医療費に慌てないために、日頃から次のような備えをしておくことをおすすめします。

• ペット保険に加入する：若いうちに入ると保険料が安く、手術・通院を幅広くカバーできます。
• 医療費の積み立てをする：保険で補えない部分に備えて、少しずつ準備しておくと安心です。
• かかりつけの動物病院を持つ：普段から健康状態を把握してもらうことで、緊急時の対応がスムーズになります。

ミニチュアシュナウザーの平均寿命は12〜15歳ほどです。長生きだからこそ、シニア期に向けて早めに医療面の備えをしておくことが、安心して暮らすための第一歩です。

ペット保険は必要？加入の利点と選ぶときのポイント

ここでは、ミニチュアシュナウザーにペット保険が必要な理由や、加入することで得られるメリット、費用の目安、選ぶ際のポイントを解説します。

ペット保険に入るとどんなメリットがある？

ミニチュアシュナウザーは活発で丈夫な犬種ですが、尿路結石や膵炎、糖尿病、皮膚炎など、体質的に注意が必要な病気が多い傾向があります。さらに中高齢期には、白内障や心臓病、歯周病などのリスクも高まります。

これらの病気は長期的な通院や検査、治療が必要になることがあり、医療費が高額になるケースも少なくありません。

ペット保険に加入しておくと、突然の病気やケガの際に治療費の負担を軽減でき、安心して医療を受けさせることができます。

最近では、通院や検査、予防医療をサポートするプランも増えており、健康管理を重視したいミニチュアシュナウザーの飼い主さんにとっても心強い内容です。

保険料の目安は？

ミニチュアシュナウザーの保険料は補償内容や年齢によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

• ・入院や手術を中心にカバーする基本プラン：1,500円〜2,500円程度
• ・通院・検査・慢性疾患まで幅広く補償するプラン：3,000円〜5,000円前後
  
  

ミニチュアシュナウザーの平均寿命は12〜15歳と比較的長く、シニア期に医療費がかさみやすくなります。若いうちから加入しておくことで、年齢による保険料の上昇や、持病が原因で加入できなくなるリスクを避けられます。

保険を選ぶときに見るべきポイント

ペット保険を選ぶ際は、ミニチュアシュナウザーの体質に合った補償内容を確認することが大切です。

• ・尿路結石、膵炎、皮膚疾患、糖尿病などミニチュアシュナウザーに多い病気が補償対象に含まれているか
• ・慢性疾患や長期通院にも対応しているか
• ・高齢になっても継続できる終身型プランか
• ・通院補償があり、請求手続きが簡単か
  

ペット保険は、思わぬ病気やケガから家計を守るだけでなく、安心して治療を受けさせられる環境づくりにもつながります。飼い主さんのライフスタイルや愛犬の健康状態に合わせて最適なプランを選び、長く健やかな時間を一緒に過ごしましょう。

しつけを成功させるためのポイント

ミニチュアシュナウザーは非常に賢い犬種なので、しつけはしやすい犬種です。
しかし賢かったとしても、飼い主さんの態度次第ではまったく指示を聞いてくれない困った子になってしまうこともあります。
ミニチュアシュナウザーのしつけを成功させるためにはどうすればよいのか、以下で解説します。

飼い主のほうが上であると認識させる

賢いがゆえに、飼い主さんがなんでも要求に答えていると、自分のほうが偉いと思ってしまいます。
こうなると、指示を出しても従ってくれなくなるため、必ず主従関係を築くことが大切です。

たとえば、何かを要求するために吠え続けても無視するようにしましょう。
吠えるのをやめて落ち着いたら、散歩に連れて行ったり、おやつをあげたりすることで、飼い主が主導権を握っていることを愛犬に認識させます。これは無駄吠えの抑制にもなります。
また、散歩の際も主導権は常に飼い主なので、飼い主よりも前を歩かせないようにしましょう。

社会化訓練を行う

ミニチュアシュナウザーは警戒心の強い犬種なので、しっかり社会化訓練を行う必要があります。
生後3か月頃までを社会化期といい、犬はその間に体験したものに対して順応しやすくなります。そのため、この時期に他の犬や人、外の音などに慣れさせることで、警戒心から攻撃的になることを防ぎます。

褒めてのばすことを意識する

トイレの場所や待て、お座りなど新たなことを覚えてもらうには、ほめてのばすことが非常に重要になります。
何かできたときには大げさなくらい褒めて、逆に失敗したときは短く叱るか、無視をします。
しつけにメリハリをつけ、できたとき嬉しいことが待っていると学習することで、みるみる覚えてくれるでしょう。

犬の家＆猫の里なら、トリミングサロンも併設、日頃のペットの悩みも気軽に相談できる

ペットショップ犬の家＆猫の里は、店舗によってペットホテル、トリミングサロンが併設されています。
ワンちゃんネコちゃんのライフニーズに多分野でお応えできるペットショップです。

また、健康的に過ごすためのケアとして欠かせないトリミングでは、
愛犬・愛猫の性格や体力、皮膚・被毛のコンディションに合わせた丁寧な施術を心掛けているため、飼い主さんにも安心してご利用いただけます。

ペットショップでも、飼い主さんのペットに関する日頃のお悩みにお応えしていますので、ペットの様子が最近おかしい、変な仕草をするなど、気になることがあれば気軽にお立ち寄りください。

まとめ

ミニチュアシュナウザーは、知的で忠実な性格を持つ小型犬で、飼い主に強い愛情を示します。

もともとネズミ駆除などの使役犬として活躍していたため、活発で運動量が多いのが特徴です。

口ひげと立ち耳が印象的で、毛色はソルト＆ペッパーやブラックなど4種類あります。

食欲旺盛で肥満になりやすく、尿路結石などの病気にも注意が必要です。しつけでは飼い主が主導権を握り、社会化訓練をしっかり行うことが大切です。

褒めて伸ばす方法が効果的で、定期的なトリミングや健康管理を続ければ、長く元気に暮らせる家庭向きの犬種です。